局地バブルの崩壊は湾岸・有明から

マンション市場が、本当におかしなことになっています。
昨年の首都圏の新築マンションは40449戸、対前年比9.9%減。
今年の予測は43000戸ということになっています。
いずれも不動産経済研究所の出している数字です。
私としては、今年こそは4万戸を切ると思います。

確か、2015年の不動研の供給予測は45000戸でした。
不動産経済研究所はマンションデベロッパー各社に
アンケート調査してその数字を出しているはず。
そして、新築マンションの販売計画というのは1年から2年先
までは、各社ともにほぼ確定しているものです。
なのに、予測の1割減ということは、出していないということ。
昨年はかなり調子よく売れていた、にもかかわらずです。

それがどういうことかと考えると、予定通り出さなかったのではなく
「出せなかった」ということだと思います。
その原因は、「出しても売れないだろう」と考えたから。
多分、価格が高くなりすぎたのだと思います。

今年、これから販売が始まる新築マンションは、
だいたい去年よりも1割以上は価格が上がっているはず。
来年はもっと上がるでしょう。
なぜかというと、土地の値段が上がっているから。

ではどうして土地の値段が上がっているのか?
それは、高くても買う企業があるからです。
だから、売る方もどんどん強気になった結果、
土地の値段がバブル的に上昇したわけです。

今、都心や近郊で土地を買っているのは、主に二つの業種。
それはマンションデベロッパーとホテル企業。
アパなんてところは、その両方を兼ねていたりします。
例えば、東日本橋や人形町の近辺というのは、
元々の地域性は「問屋街」です。

ところが、日本の流通システムはどんどん整理されているので、
メーカーと販売店の間に存在する問屋は淘汰されています。
彼らは景気のいい時に自社ビルを建てていました。
経営不振になった問屋企業が自社ビルを売却します。
それがマンションやビジネスホテルに変わるわけです。

京都市内の御所周辺エリアも似たような構図です。
元々、京都の主要産業のひとつが呉服関係でした。
祇園や上七軒の花街を支えてきたのも呉服関連企業の旦さんたち。
その呉服産業が今や青色吐息。壊滅しかけの状態。
だから、呉服関連企業が売り出したビルが、
あのバカ高マンションに生まれ変わっているわけです。

さて、そうやって高くなったマンションを買っている人がいます。
「売れる」から「高く販売する」という図式。
「売れない」となると「値崩れ」するはずですが、売れました。
東京都心や京都市の御所周辺で高額マンションを買っている人は
その大半が「住むため」に買っているわけではありません。
京都市内ならセカンドハウス需要。
東京の都心だったら投機と投資です。

京都市内でバカ高マンションを買う人は、ほぼ趣味の世界。
私も、他人様の趣味に文句をつけるほど野暮ではありません。
しかし、東京の都心でバカ高マンションを買った人は、
「値上り」や「賃貸運用」によって儲けるのが目的。

現に、湾岸エリアでタワーマンションを購入した外国人は
買値より高く売れる今のうちに売っておこう、という動きが目立ちます。
スーモで検索すると、豊洲エリアで219件、有明で114件も出ています。
ちょっと突っ込むと、分母は豊洲の方が圧倒的に多いので、
有明での売り出し物件はかなり多いと考えていいでしょう。

また、売り出し中の物件でスーモに出ているものは一部です。
多少の重複があるにしても実際にその2倍だと仮定したら、
有明エリアで200物件以上となります。
既存の分譲マンションが6物件程度の有明で、
200件も売りに出ている状態は、普通ではありませんね。

また、200物件もあるとすれば、中には売り急ぐ人もいます。
再販業者も、今の湾岸はちょっと手を出しにくいのではないかと想像。
特に湾岸エリアはうるさ型の管理組合が多いので、
「ダメだったらAirbnbで稼ぐか」という選択肢も狭まっています。

湾岸エリアの住民というのは、私のイメージでは「新興」の人々。
親の代からお金持ちやエリートではなく、
地方出身者でちょっとだけ高偏差値の学校をご卒業。
IT関連や広告などの業界でちょっぴり高給を食むか、ミニ起業家。
付け加えれば、中華系を中心とした東アジアの外国人。

外資金融の高給取りや本物に成功した起業家は、湾岸へは行きません。
だいたいが港区の赤坂や六本木にマンションを買うか、借りるか。
私のところに相談にお見えなる方を見ていると、そういう傾向ですね。
ましてや代々のお金持ちや医者一族や高級官僚、法曹一族の人々は、
ほぼ「絶対に」江東湾岸エリアのタワーマンションに行きません。
行ったとして、佃島か月島、勝どきまでですね。

2014年10月の黒田バズーガ2で、今の局地バブルが本格化。
首都圏なら都心とその周縁、城南、湾岸エリアはほぼバブル化。
この中で、最も脆弱なバブルは江東湾岸エリアです。
さらに、江東区埋め立て地エリアで最弱なのは有明。
オリンピック以外に好材料はほとんどありません。

まあBRTは実現しそうですね。
でも、できてみないとどの程度使い勝手が良いのか分かりません。
地下鉄延伸の話も出ていますが、5年以内に着工するくらいの
計画でないと、ほぼ無理だと思います。
東京の衰退は五輪後に顕著になりますから、
老朽インフラの整備だけで手いっぱいになるからです。
ついでに言えば、今の都知事である舛添君は湾岸エリアに冷淡です。

そういった理由から、この局地バブルが崩壊するとすれば
それは有明エリアからになるのではないかと予測しています。
よく「オリンピック後に」とか「オリンピックまでは」
といったことを言う方がいます。
私に言わせれば、五輪といえどもただのイベントでしかありません。
五輪だから人口や世帯数が増えたりしません。
五輪だから老朽化マンションが取り壊されもしません。

よく私は言うのですが、東京オリンピックというのは
「開催される」ことではなく「終わる」ことを考えるべきです。
4年半後には、東京オリンピックが確実に終わります。
その後、この街には大きな予定がほとんど入っていません。
そして五輪が終わる年から東京の人口は減り続けます。

昨年、東京の23区内では18472戸の
新築分譲マンションが販売されました。
5年後には、年間1万戸も供給されているでしょうか?
ところがオリンピックが終わる5年後、晴海の選手村だけで
5650戸規模の住宅が生まれます。
果たして、どれだけ住む人がいるのでしょうか。

晴海は有明に比べれば、はるかに利便性の高いエリアです。
あり得ないことですが、同じ価格なら99%の人は晴海を選びます。
だから、有明は晴海より安くなければ選ばれないのです。
その晴海に、5年後には5650戸のマンションが供給されます。
中学生でも、有明のマンション価格がどうなるのか分かりますね。

もし、このブログの読者さんで有明エリアに住まれている方がいれば、
今のうちに売却して「本土」に移住されることをお勧めします。
豊洲でも、駅から11分以上離れた場所なら売った方がいいはず。
黒田君がバズーガの4発目をぶっ放して
「住宅ローンがマイナス金利」にでもならない限り、
今はマンション売却の「最後のチャンス」かもしれません。
お悩みの方は、下記に案内の9日の売却相談会をご利用ください。

また、有明の中古マンションがいつ可視的に下落するのかにも
注目しておいてください。
それが局地バブル崩壊のゴングになる可能性がありますから。

恒例の「バリ島不動産セミナー」を4月23日に開催します。
会場は少し移動して、馬喰横山駅徒歩1分。
「セトル」さんという仲介業者さんが入るビルの4階会議室。
今回から、ご好意でお借りできることになりました。
以前の会場よりも狭いので、定員は10名です。

4月23日バリ島不動産セミナー開催

3番目、初めての試みなのですが

4月9日 榊淳司の不動産売却ご相談会

を開催することにいたしました。
不動産の売却に関して、価格や時期でお悩みの方のご相談を
わたくしが無料で受けさせていただきます。
会場はバリ島不動産セミナーと同じところ。

開催日時:4月9日(土)12時~17時
開催場所:セトル 4階会議室
(東京都中央区日本橋横山町4−11 「馬喰横山」駅より徒歩1分)

4月9日土曜日の12時から17時まで、
私が相談会場におりますので、どうぞご自由にお越しください。
今回は、とくにご予約などは不要です。
ただし、順番におうかがいしますので、
ちょっと待っていただくかもしれません。

まあ、何人くらいいらっしゃるのか、あるいはゼロなのか・・・
こういうことはやってみないと分かりません。
何人もいらっしゃるようだと、次回からは予約制にいたします。

「榊淳司のお奨めマンション速報」

購読料 1ヵ月 1,590
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2016/4/4 15:06 Comments (0)

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