70年前の明日は・・・「本八日未明、帝国陸海軍は西太平洋上において米英と戦争状態に入れり」

明日、2011年12月8日は帝国海軍の機動部隊が、
アメリカ合衆国ハワイ州オアフ島パールハーバー他を
攻撃してから70周年の記念日に当たります。
つまりは、日米開戦から70年目の節目。
私の子どもの頃は、いつもこの日の前後にテレビで
「トラ、トラ、トラ!」という映画をやっていました。
実に胸のすくような海軍航空隊の攻撃っぷりです。
まだご覧になっていない方は、ぜひ観て欲しい映画ですね。

まあ、昔話はよいとして・・・・
日本はその約4年後の1945年8月に、あえなく敗れて無条件降伏。
以来66年間、日本は一度も戦争や武力紛争を行っていません。
つまり、実に平和な66年間を過ごしてきたワケです。
それで、多くの日本人たちはこの「平和」は永遠に続くと、
半ば当たり前のように考えています。
大多数の日本人にとって、平和は空気のようなものなのです。

ところが、そろそろこの空気のような平和が破られるのではないか、
と私は深刻な懸念を抱いています。
冷静に考えても、この先10年位の間に日本が武力紛争の
当事者になる可能性は8割以上あると思うのです。
その相手国というのは、いわずとしれた支那です。

ちょっと本題から脱線します。
私は便宜上「支那」という言葉を使っていますが、
これは日本人が伝統的にかの国を呼ぶ場合の名称であり、
そこに何等の意味を含むものではありません。
今の日本では「中国」という名称が使われているようですが、
これは敗戦後の日本に今の台湾政府が強要したものです。
戦中戦前に「中国」という呼称は使われていません。
また、今の共産中国は英語圏諸国に
「china(日本語の支那と同源)ではなくcentral countryと呼べ」とは
強要していませんし、されても米英は応じないでしょう。

さて、その支那の大陸政権が今、
盛んに領外に向かって膨張しようとしています。
すなわち南シナ海や東シナ海をあたかも自国領の様に振る舞い、
実際に軍事的な威嚇や恫喝を繰り返しているのです。
昨年、日本の海上保安庁巡視艇に漁船を衝突させたのもその一例。
実は南シナ海ではもっと露骨な軍事行動を行っており、
ベトナムやフィリピンが領有を主張する南沙諸島のいくつかを
強引に占領してしまっていたりします。
日本が尖閣諸島の領有に対して曖昧な態度を取っていると
いずれは支那の軍隊に占領される可能性が濃厚なのです。

実は、この支那の露骨な行動には
アメリカの対外政策がかなり影響していました。
2001年の9.11テロ以来10年の間、
アメリカの関心は中東地域に集中していたのです。
実際に、アフガニスタンとイラクに軍隊を送り込み、
「戦争」と呼んで差支えない状態にあります。

その間、米軍のアジア・極東方面でのプレゼンスは「お留守状態」。
頼みの同盟国である日本には、間抜けな民主党政権が誕生。
鳩ポッポが普天間問題を「最低でも県外」とか「トラストミー」とやり、
イラ菅内閣の一員が自衛隊を「暴力装置」などと発言するなど、
日米の安全保障同盟は、それこそ締結以来のギクシャク状態。
それをいいことに、支那は「やりたい放題」。
チベット人を虐殺、ウイグル人を圧殺、南シナ海の島を簒奪・・・

ところが、どうやらアメリカはアジアに帰ってきました。
先日のアセアンの会合で、そのことがはっきり示されたのです。
去年の尖閣事件では、クリントン国務長官が
「尖閣諸島は日米安保の態用範囲内」と明言。
支那の勝手にはさせないよ、というポーズを示してくれました。
これは、ある意味で日本にとってありがたいことです。
反面、武力衝突の可能性が高まったことでもあります。

「へえ、そんなこと簡単に起こるわけないよ」

一般の日本人は、誰しもそう考えるでしょう。
それがまさに「平和ボケ」ということなのです。

アメリカは本気で支那の軍事的な膨張を抑え込もうとしている

これは、70年前の日本ともオーバーラップします。
当時の大日本帝国は、軍事的に勃興していました。
海軍は西太平洋を実質的に制し、陸軍は支那大陸を席巻していました。
アメリカは1905年に日露戦争の勝敗が決して以来、
一貫して日本の軍事的な膨張を抑圧する政策を取ってきました。
そして、70年前には日本が宣戦布告をせざるを得ないような
袋小路に追い込んだのです。

今、アメリカは太平洋において支那と勢力圏を分かち合おうなどとは
これっぽっちも考えていません。
66年前に日本から実力で奪い取った西太平洋での覇権を
一部でも支那に譲ろうなどという発想はないのです。

●支那は元来が「軍事国家」であり、後退は考えにくい

一方、支那は支那で、南シナ海は自国の「核心的利益」と主張します。
それを軍事的に確定させるため、着々と海軍力を増強中です。
アメリカ軍と多少のいざこざが起ころうとも、
その方針を後退的に修正することは考えられません。

とすれば、アメリカと支那の海軍はいずれ西太平洋の
どこかで武力衝突する可能性が高くなります。
それは南シナ海かもしれないし、我らが東シナ海かもしれません。
アメリカは、支那にこのエリアでの野望を諦めさせる機会があれば、
それは逃さないと考えるべきです。

日本人は、戦争なんてカンタンに起こらないと考えます。
でも、アメリカは小さな戦争ならしょっちゅうやっています。
第二次大戦後には朝鮮戦争、ベトナム戦争、湾岸戦争、イラク戦争、アフガン戦争・・・そのほかにも世界中に軍隊を駐留させ、小さな紛争にまで介入しています。
つまり、彼らにとって武力行使は日常茶飯事。

一方、大陸支那の政府は、その成り立ちからして軍事政権です。
かつて毛沢東は「革命は銃口から生まれる」と豪語しました。
彼らは62年前、武力で国民党を追い出して政権を樹立したのです。
その後朝鮮戦争に参戦し、インドやソ連と国境で争い、ベトナムにも侵攻しました。
いずれも勝利は得られませんでしたが、負けもしていません。
特に、陸軍は朝鮮でアメリカ軍と戦っていますが、
海軍は一度も実戦経験が無いと言って過言ではありません。
その点、アメリカ海軍の強さをDNAに染み付かせている
日本人とは、マインドがかなり異なると思います。
いってみれば、支那海軍は「井の中の蛙」なのです。
アメリカ海軍を恐れずに挑戦する可能性は十分にあります。

お分かりでしょうか?
日本人は「戦争なんて起こりっこない」と呑気に構えていますが、
アメリカも支那も内心ではやる気満々な所があります。
というか、両者とも相手が仕掛けてきたら迷わずに戦火を開きます。
もちろん、核ミサイルを撃ち合う全面戦争にはならないでしょう。
でも、軍艦が何隻か撃沈され、航空機が何機か撃墜されるくらいの
武力衝突が起こる可能性はかなり高まっていると思います。

もし西太平洋のどこかで米中が武力衝突すれば、
日本はどうすればよいのでしょうね?
答えはひとつしかありません。
同盟国としての義務を果たすのです。
アメリカ軍に必要な援助を与えるべきです。
支那が日本の領土を脅かす行動に出て米中衝突になった場合、
自衛隊が支那軍と交戦することに躊躇すべきではありません。

もし、そこで同盟の義務を果たす行動ができなかったらどうなるのか?
アメリカ人は「なぜ日本を守るために我々が血を流さねばならないのか」と考えることは間違いありません。
そうなれば、同盟(日米安保)は崩壊します。
アメリカが守ってくれない日本なんて・・・考えただけでも恐ろしい。
日本も核武装して、自力防衛の国になれば別ですが・・・・
今のような貧弱な兵力と稚拙な外交力しか持たなかったら、
支那は沖縄を、韓国は対馬を、ロシアは北海道の領有を主張して
占領するかもしれません。
100年も経てば、形式的な独立さえ危うくなっているでしょう。

したがって、この10年以内に起こる米中衝突の時こそ、
日本は国家存続のための重大な政治的決断を迫られるのです。

でもね・・・今のどうじょう君みたいな優柔不断な政治家に、
そういった歴史的な決断ができるでしょうか?
私は、自民党の谷垣君が総理だとしても同じだと思います。
そういった真の国益にかなった英断ができそうな政治家は、
見渡す限り石原都知事か小泉進次郎くらいじゃないですか。

ことは政治家だけの責任ではありません。
平和とは黙っていても続く空気みたいなもの・・・
そう考えている国民にも大きな問題があります。
古来、あらゆる国家は長期間の平和を謳歌した後には
存続の危機を迎えています。
その危機を克服した国は生き残り、
失敗した国家は他国に隷属するか、滅亡しています。

「そんなのは戦争ばかりしていた昔の話。今の時代にはありえない」

そう思っている国家から、滅びるのです。
「あっ」と思った時には、もう手遅れです。
チベットというかつての平和愛好の仏教国が、
今はどういう状態なのか、よく学んでみてください。


2011/12/7 17:17 Comments (0)

コメントはまだありません

No comments yet.

RSS feed for comments on this post. TrackBack URL


Leave a comment

※こちらへ書き込みいただいたコメントは、承認後全て表示されます。
マンション購入に関する個別相談等こちらへ表示させたくない場合は、
専用フォームからお願いいたします。