シティタワーズ東京ベイ、完売まであと13年?

たまにはマンションのことを書きましょうか。
何と言っても東京圏でいちばんマンションの現場を知っている、
と自認している私ですから。エヘン!

その昔、私がまだ広告制作会社を経営していた頃、
マンションデベロッパーに打ち合わせに行くとよく言われたこと。
それは「インパクト」と「登場感」、そして「差別化」。
まあ、インパクトも登場感も差別化も備えた物件ならカンタン。
それを素直に表現しておけばよいだけ。

あるCG制作者は、マンションの全体パースのアングルを
何度提案しても決めていただけなかったとか。
そのマンションは7階建てだったそうです。
販売会社の担当者は業界で有名な「オンナユ・」と呼ばれる
容姿端麗とはいいがたいお方。性格はドブス。
そのお方が別のマンションのCGを持ってきて
「どうしてこういう迫力が出せないの?」とのたもうたとか。
そのCGは20階建てのマンションを描いたものでした。
広告屋時代、そういうアホな打ち合わせが日常業務でした。
まあ、それはいいとして。

デベさんも三井三菱住友などの一流どころはみなエリートです。
高偏差値の学校を出ていて優秀。そして幾分かはお上品。
しかし、販売会社になると偏差値は―10どころでは済みません。
中学英語さえ理解していないようなお方たちが多数派。
宅建士の取得にさえ四苦八苦なさるレベル。それよりも、
「売ってナンボやろ」の世界に住む人々なのです。
特に郊外のファミリーマンションは・・でも売れますから。

彼らの習性として、広告は何よりも「インパクト」。
パッと見た眼に派手で訴求力があるのを好みます。
その次に「登場感」。「今、デビューしました」にこだわります。
だから同じ物件なのに何度も「新登場」とか「新発売」。

業界にはいちおうのルールがあって、例えば100戸の物件なら、
最初に第1期として「10戸」を販売したとします。
そこでまず「第1期 新発売」とします。
当然、同時に残り90戸の営業もしているのですよ。
そしてその10戸の内7戸の契約ができたとします。
次に「第1期2次」として「5戸」出したとします。
するとその5戸は「第1期2次」の「新発売」となります。
第1期1次で残った3戸は「先着順受付」。

これって、買いう側からすればどーでもいいことでしょ。
でも、連中はあくまでも「残り90戸は売れ残りではありません」
という体裁にこだわるのです。どうにも理解できない感覚。
住友不動産なんて「第2期51次」なんてこともやっていました。
すでに竣工後1年以上も経過しているような物件でしたね。
傍から見ていると「アホかいな」の世界です。

その他にも「今、デビューしたばかり」を演出する手法として、
「仮称」をやたらと使いたがります。
つまり、そのマンションを始めて世に出す時に、
わざわざ「仮称」とするのです。「(仮称)●●プロジェクト」です。

最近の住友不動産は「シティ」なんちゃらがほとんどです。
タワーマンションなら「シティタワー」。
普通の板状なら「シティハウス」もしくは「シティテラス」。
そのあとに地名か駅名を付けるだけ。
私が見ているとなんでわざわざ「仮称」にして
「なんちゃらプロジェクト」とか「・・計画」と呼ぶのか意味不明。

例えば今の「シティタワー恵比寿」はデビュー時に
「(仮称)恵比寿1丁目計画」でした。
だったら最初から今の名前の「シティタワー恵比寿」とか
「シティタワー恵比寿1丁目」にしとけよ、の世界。
もったいぶるといいことがあると思っているのでしょうか。
まるでガキの世界ではないですか。

現在、住友さんの看板プロジェクトは「シティタワーズ東京ベイ」。
これはかつて「東京ベイトリプルタワープロジェクト」なんていう
「仮称」が付けられていました。フーン、という感じ。
場所はりんかい線の「国際展示場」駅から徒歩4分のところ。
そこに1539戸です。かつては2000戸とか
1750戸と言われていましたが・・結局は1539戸。
平均坪単価は300万円と囁かれています。高!
まあ、ひとまずそれもいいとして。

さて、この「シティタワーズ東京ベイ」。
アドレスは「江東区有明2丁目」。最寄り駅は「国際展示場」。
なのに「有明」とか「国際展示場」ではなく「東京ベイ」。
住友さんは「東京ベイ」が「有明」に優ると考えたわけですね。
実はかつてこの計画は「有明ガーデンシティ」と呼ばれていました。
「有明」も「ガーデンシティ」もあっさり捨てて「東京ベイ」。
千葉あたりの湾岸物件が付けそうなネーミングです。

実はこの場所、ベンゼンが基準値の100倍も出ているという
豊洲の新市場から直線距離で600メートル強。
豊洲の駅前へは約1kmですから、そっちよりも近いわけです。
まあ、東京ベイと新市場の間には東雲運河がありますが・・・
地下水系ではつながっているかもわかりませんね。
すると大地震が来て液状化した時にはベンゼン100倍の
地下水が地上に噴出してくるのでしょうか。

そうでなくても液状化で上下水道が使えなくなると、
3.11の時の新浦安のように「仮設トイレに2時間待ち」とか。
そういう場所に「東京ベイ」と名付けた坪単価300万円の
タワーマンションが販売されているわけです。

すでに、中国人の爆買いは終息しています。
どちらかというと彼らは今、売りに回っている気配を感じます。
ということは、あの有明の坪300万円を購入するのは、
まったくの実需、ということになりますね。
まあ「湾岸のタワーマンション」にあこがれる
中国人と同じ価値観を持った日本人もそれなりの
ボリュームで存在するでしょうから、販売もそれなりに・・・

住友不動産は新築マンションの供給戸数が3年連続全国1位。
しかし、多分完成在庫の保有率も圧倒的に全国1位でしょう。
そしてこの「東京ベイ」も完成在庫になる確率は100%。
坪単価300万円なら、あと2年で1500戸を売り切るのは不可能です。

現時点で、オフィシャルページ概要の表示は「第2期」で
販売戸数は「9戸」ですって。このペースで行くと、
あと160期ほど販売を続けないと完売しませんね。
1期で1カ月とすると160か月は13年ということになります(笑)。
まあ、そんなことにはならないでしょうが、
現在の販売状況がそれだけリアリティに乏しいということです。

参考の資産価値レポート
どれを読んでいただいても、東京ベイについては同じ内容です。

江東区総集編 価格 7,290円

 

湾岸タワー総集編 価格 4,290円

 

江東区湾岸エリア 価格 2,490円

 

さて、夏の間はお休みにしていた「売却相談会」を
9月の30日土曜日に開催します。要領はいつもの通り。
この相談会は始めてから1年ちょっとが経過。
すでに何人ものお方が私たちのサポートによって
希望価格での売却に成功
なさっています。
私は成約した手数料の一部をコンサルタントフィーとして
いただく仕組みになっています。
でも、ご相談に来られたうちの半分くらいのお方には
「これはまだ売らなくてもいいと思いますよ」的なことを
申上げています。物件によって私がそう思えば、そういいます。
そのあたりが普通の不動産屋の売却相談と違うところです。


9月30日 (土)榊淳司の不動産売却相談会

を開催することにいたしました。
不動産の売却に関して、価格や時期でお悩みの方のご相談を
わたくしが無料で受けさせていただきます。
会場はいつものところです。

開催日時:9月30日(土)13時~17時
開催場所:セトル 4階会議室
(東京都中央区日本橋横山町4−11 「馬喰横山」駅より徒歩1分)

9月30日土曜日の13時から17時まで、
私が相談会場におりますので、どうぞご自由にお越しください。
とくにご予約などは不要です。
ただし、順番におうかがいしますので、
ちょっと待っていただくかもしれません。
ちなみに、前回の参加者は5組様。
ただ、10分ほどお待ちいただいた方もおられました。

「榊淳司のお奨めマンション速報」

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2017/8/23 0:06 Comments (10)

10 Comments

まろたんさん、こんばんは。

自分が幸せだと持っているお方は
私の感覚だと1割未満。
ひょっとして5%未満かしら。
まあ、他人を嫉妬する人は論外。
心が貧しすぎますから。

生きているだけで丸もうけ・・・・

まあ、そうでしょうか。
死んだことがないので分らん、と私は思います。
そもそも「なんで私は生きているのやろ」と思います。
それは釈迦や孔子やアリストテレスも考えたこと。
まあ、今のところ言えるのは、
分らないけれど、生きているだけです。

まろたんさんは、普通に考えれば成功者。
今のご自身のまわりには、
まろたんさん以上の成功者は中々おられんでしょうね。
住宅ローンというクソ不幸な借金を背負っているか、
アクセクと日々に追われているか。
幸せかどうかは経済状況よりも心がけ次第ですが、
自分が幸せだと思えるその心がけには知性や教養も必要です。
そういう人はだいたいが都会に住んでいる、
というのが私の感覚。

今日もお神酒タイムを楽しんでください。
私はこれからです。 ごきげんよう。

榊淳司

2017/08/24 21:34 | by Sakaki Atsushi

榊さま。

「生きてるだけで、まるもうけ」
この言葉。
数年前、ネットの書き込みで知りました。
面白い言葉だったので、折りに触れ少し考えてみました。

で、私の、今現在の解釈は、
「人生に過度の期待をするな」
と言うことですわ。
特に「エエトシになったら」ね。(笑)

昨今、ギラギラ・ドロドロの、
「エエトシ」の男女が多いゆえ。
庶民の中の庶民である、老人の私如きを、
妬み・嫉妬する「エエトシ」したジジババ。

私が、出会い・関わりを求めている、との榊さまのコメ。
そうです。
自分のことを幸せ者と「思っている」ひと。
こういう御仁だけと出会い、幾ばくかの関わりを。

それ以外の御仁は。
ノー・ノー・ノーサンキューですわ。(笑)

今、晩節にあって。
「生きてるだけで、まるもうけ」

ごきげんよう。

2017/08/24 19:24 | by まろたん

まろたんさん、こんにちは。

まろたんさん、意外と出会いを求めていますね(笑)。
人間、孤高ですよ、孤高。
でも、そのバーのお話の続きは知りたい(笑)。

先日、銭湯に行って70じいさんと世間話をしました。
話し相手を欲しがっていますね。
まあ、私はジジババと言わず、子どもと言わず、
オバサンと言わず、お話は得意。
70になったら自分から話し相手を
探しているのかと考えました。

一日、誰とも話さず家に帰ることがあります。
もちろん、家族とは話しますが。
ただ、誰かと話した方が愉快ではありますね。

それではまた ごきげんよう 榊淳司

2017/08/24 13:34 | by Sakaki Atsushi

トスカ兄さんさん、こんにちは。

マンション業界というか不動産屋さんたちというのは
かなりのエゴイスト集団です。
基本は「安く買って、高く売る」。
そのためにエンドを騙します。
彼らは悪人というのではなく、
ただ「誠意を失った」状態にあるだけ。
個人的にはいいやつも多いのですよ。
ただ「客を騙してもいい」という業界の悪弊に
染まっているだけですね。
だから、多少の誠意が残っている人間は
妙に悪ぶったりもしています。単なるガキ。

ではまた ごきげんよう 榊淳司

2017/08/24 13:27 | by Sakaki Atsushi

榊さま。

我が家から徒歩5分余にビジネスホテルがあって、
その地下に酒場(カウンターバー)があります。
そこに今日の夕方、行って来ました。

見た目四〇位の女が一人でやっていました。
客は、初めは私独りだけ。
三〇分くらいして見た目三〇代の男が一人来ました。
ホテルの宿泊客だとママさんと話していました。

私はジンとウイスキーを2杯呑んで出ました。
1時間ほどいたでしょうか。
結局、客は私と三〇男の二人だけでした。

団体客が入れば混むでしょうが、
ふだんはマアマアの客足ではないかと推測。
ならば、静かだし、なにより四〇女が店主だから、
「ひがみ・妬み・嫉妬」の三位一体はないだろう。(笑)

少し間を置いて、また行ってみようと。
ホテルのカウンターバー報告でした。(笑)
ごきげんよう。

2017/08/24 03:54 | by まろたん

榊さん、こんばんは。

>そのお方が別のマンションのCGを持ってきて
>「どうしてこういう迫力が出せないの?」とのたもうたとか。

色々な製品やら技術やらサービスやらは、ひょっとしたら、お客さんの勝手な要求に何とか応えようとして開発・改良されて来たのかもしれません。ふとそんなことを思いました。

>特に郊外のファミリーマンションは・・でも売れますから。

何年か前、某中堅不動産会社から重層長屋購入勧誘電話が掛かって来ました(重層長屋とは、一般に言われているマンションに相当する私の造語)。電話の主は、無礼と言うほどではないにしても、売らんかなという態度がはっきりと感じられる一方、知性はほとんど感じられず、自分がしゃべりたいことを一方的にしゃべっていたので、私は少々カチンと来て、「興味ないので遠慮します」とやや強い口調で言ってガチャンと電話を切りました。そういうことをすると嫌がらせ電話に悩まされるかなと警戒したのですが、幸いにして、敵さんはそこまで・・ではなかったようです。

>次に「第1期2次」として「5戸」出したとします。

重層長屋のホームページを見るたびに思うのですが、なぜ第1期の次を第2期とせず第1期2次と○次を使うのでしょうね。私のようなトーシロには皆目見当がつきません。

ごきげんよろしゅう。

2017/08/24 00:20 | by アル中のトスカ兄さん

まろたんさん、こんにちは。

嫉妬している人にはその自覚がありません。
あったらカッコ悪くって、そんなことできますかいな。

東京なら飲み屋はたくさん選べますね。
そちらはちょっと不便そう。
でもまあ、若山牧水も言うてます。

白玉の歯にしみとほる秋の夜の 酒は静かに飲むべかりけり

他人と喋くる酒も悪くありませんが、
自分と語る酒もまた味わいがあります。
自分を知れば他人を嫉妬することなど、
どれだけアホらしいか分かるものではないかいな、
と私は思うのですが・・・

それではまた 今日も楽しきお神酒タイムをお過ごしください。

ごきげんよう 榊淳司

2017/08/23 18:05 | by Sakaki Atsushi

榊さま。

仰有るとおり、もう嫉妬オヤジの2店には行きませんわ。
顔を突き合わせなければ問題なしですから。(笑)

私が「悠々」自適と。
これは、NO、です。
「カツカツ」自適ですよ。(笑)

「あくせく日銭を稼いでいる・・・云々」と。
仰有るとおりです。
「険しい顔つき・ビンボー臭い顔つき」を見れば分かります。
でも、人生いろいろ。
「客商売」は割り切らなければ、と思うのですが。

「東京帰りのコジャレた・・・云々」と。
なにも「ハイカラさん」を気取ってるわけではおまへんよ。(笑)
コテコテの地のタミが、ドロクサ過ぎるだけです。
一度でも「外」で暮らしたタミは若干「抜け」てます。

人生、何事につけ「こだわりが強過ぎる」ようです。
故に、
「ヒガミ・妬み・嫉妬」の「三位一体」となる。(笑)。
ま、当人、その意識がないのでしょう。
我が身を「客観視する知性」に欠けるメンメンなのでしょう。

ニンゲン学の開陳は、このくらいで。(笑)
ごきげんよう。

2017/08/23 16:58 | by まろたん

まろたんさん、こんにちは。

まあ、その2つのお店は諦めるのがいちばんでしょうね。
まろたんさんは悠々自適でいらっしゃいます。
年金生活なのにしょっちゅう居酒屋にも出入りできます。
アクセク日銭を稼いでいる地方都市の居酒屋オヤジにとっては
東京帰りのこじゃれたまろたんさんが
単純に気に入らぬのではないかと。

私の方の嫉妬ブタ君たちですか。
まあ、基本あれはビョーキですからね。
本人が「自分は嫉妬している」ということに
気付かなければ治りません。
ところが「嫉妬している」というのは
自分が劣位にあることを認めることで、勇気がいります。
そもそも現状を認める勇気がないから
嫉妬という劣情に走っているわけですから、
理論的には治癒は不可能なのですよ。
何人もいますがさして若くないオッサンから同年代まで。
時には盛大に悪口をばら撒いてくれたりするので、
「榊 WHO?」となって仕事が増えました(笑)。
まあ、不法行為でも働かない限りは、
こちらとしてはスルーですね。
問題は問題だと思うから問題になるわけです。

今日の東京も蒸し暑いですね。
まろたんさんもご自愛ください。

ごきげんよう 榊淳司

2017/08/23 11:14 | by Sakaki Atsushi

榊さま。

当地に移って、1年6か月。
その間、6つの酒場で呑みました。
すべて我が家から徒歩圏にあります。

6店の内、
2店は「趣味じゃない」ので、ボツ。
他の2店は「店主=オヤジとの相性が悪く」て、ボツ。
他の1店は「廃業」。

残った1店のみ「また行ってもイイかな」程度。
みんな小さな酒場ですから「店主=オヤジの性格」が全て。
コレって店がないですね。

前回の書き込みでグチりました「妬み・嫉妬」ですが、
上記の「店主との相性悪し」の2店のオヤジのことです。

何か分かりませんが「気に食わない」ようです。
ワタシのこと、存在自体が。(笑)
ま、顔を合わせなければ解決します。

それにしても、オヤジの嫉妬はネチっこい。
榊さまも、以前、若いオトコに嫉妬され、
ネットでカラマレテいましたね。
その後はカラマレテいませんか。(笑)

この辺で。
ごきげんよう。

2017/08/23 04:31 | by まろたん

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