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「榊淳司のお奨めマンション情報 第008号 新宿区の5物件」
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では今日のお話し。前回の「マンションは廃墟になる」の続きです。
マンションの廃墟化を防ぐためには、今の区分所有法を改定する必要があります。
まあ、別の法律を作ってもいいのですが、基本は制度の変更。
今の日本の法制度は、私有財産権というものを過度に保護しています。
「この土地は誰にも渡さん」
地主がそういってゴネると、強制的に立ち退かせるのは
出来ないことはないにしろ、すごく難しいのです。
千葉の奥に成田空港というのがありますね。
あれが未だに「完成」していないのは、そういう地主が何人かいるからです。
また、それを「ヤレヤレ!」とはやし立てた連中がいたからです。
あんなの、とことんまで話し合った後は強制的に立ち退かせればよかっただけ。
そうしたとしても、民主主義に反することにはなりません。
今の腐った日本国憲法に違反することでもないのです。
まあ、それはいいとして・・・
マンションの場合も、これと似ていると言えば似ています。
管理費が払われなくなった住戸の所有権は、
速やかに管理組合に移管するような仕組みを作るべきです。
あるいは、行政が介入する仕組みを作ってもよいのですが、
これだと結局は役人仕事になりそうで、うまく機能しないでしょう(後述)。
◎管理費・修繕積立金滞納額の合計が5年分を超過した時点で管理組合法人は、その所有権を自らに移管する申立てを裁判所に行うことができる。
◎裁判所はその申立てに公示を行い、異議がなければこれを認める
◎現所有者は滞納分に相当する金額を供託することで異議を申し立て、これを認めさせることができる。
◎抵当権者も異議を申し立てることができる。ただし、異議が認められた場合は抵当権者に区分所有権が移譲され、滞納分の管理・修繕積立金を全額支払う義務が生ずる。また、抵当権者と現所有者が共に異議を唱えた場合は、現所有者の異議を優先。
◎どこからも異議が申し立てられず、あるいは認められずに区分所有権を取得した管理組合法人は、これを売却することで滞納分の管理費等を実質的に回収する。
以上の様な内容の法律を作るか、区分所有法を改正することで、
マンションの廃墟化は管理組合の活動次第で防げることになります。
ただ、こういう過激な改正はあまり好まれません。
なぜならこれは公共の利益に基づくものの、私有財産権の制限ですから。
日本の社会は、私有財産権に対してとても優しいですね。
今は「一生懸命」なんて言いますが、元は「一所懸命」。
いったん自分のものにした土地は、しがみついて守り抜く、ということ。
また、それに対して世間はいたって寛容に見守ります。
だから、たとえ「管理費の滞納」という重大なルール違反を犯していても
「それで所有権を取り上げるなんて、ひどすぎない?」という感情があります。
まあ、100戸の内1戸や2戸が滞納して「困ったねえ」で済んでいる
今の時代ならそういう安易な同情論でもよいかと思います。
しかし、これからは平気で10戸20戸が滞納する時代に入ります。
というか、すでにそういう問題が起こっているマンションが実在します。
そこであまーい回収をしていると、すぐに5年が経過して時効に。
今は滞納している方がゴネ得みたいになっているケースが多いですね。
だから、強制的に取り上げる制度が必要なのです。
これに対して「行政介入」的な新しい制度を志向する動きがありますね。
すでに「空家取り壊し」条例を作って実施している自治体もあります。
でも、マンションでこれをやる場合は根っこの法改正が必要。
仮に、行政介入を主体とする法改正が行われた場合、
次のような内容が考えられます。
◎管理組合法人は市区町村長に5年以上管理費を滞納している住戸の強制買い取りを裁判所に申し立てることができる。
◎この申立てに対して、市区村長は不動産鑑定士などに適切な買い取り価格を調査させて、その調査結果に基づいた買い取り価格を裁判所に提示
◎現所有者の滞納分を供託した有効な異議申し立てがなければ、裁判所はこれを認め、市区町村長に対して買取命令を出す。管理組合法人は先取り特権を使い、滞納額の一部または全部を回収できる
◎市区町村が取得した住戸は公売により売却される。売却先が決定するまで、最長3年の間は管理費・修繕積立金の負担を停止。売却先決定後に売却額より停止分の管理費等が支払われる。
以上の様な具合でしょうか。
しかし、これだと市区町村が大きなリスクを背負うことになります。
取得した住戸をスムーズに公売できるとは限りません。
元の区分所有者が居座れば、追い出すのも面倒。
役所仕事でそれをスムーズにできるとは思えません。
また場合によっては市区町村が損をすることになりますね。
だから、この制度は非現実的。
何かあればすぐに「それは国が悪い」、「行政の怠慢」的な
批判をする人がいますが、私はあまりそういうのは好みません。
「年金がもらえないのは国が悪いからだ」みたいなのです。
確かにそうですよ。国の政策の失敗はあるでしょう。
というか、国や自治体は恒常的に「失敗」しています。
ただそれをほとんど認めないだけ。
しかし、そもそも「国が何とかしてくれる」という発想がヘンです。
大きな災害があると避難所が設けられますね。
テレビで見ていると、避難した人の食事は役所が手当てしています。
まあありがたいことですが、あれが当たり前だという感覚にはなれません。
「3日間は菓子パンだけだった」と不満を言う避難者をテレビが映します。
そんなもん、飢死せんかっただけでもありがたいと思わんかい!
こんなことを書くと、また非難が飛んできそうですね(笑)
仮設住宅というのも公の費用で設置されています。
家賃を取っているのか、取っていないのか。
この国は、優しいですね。あそこまで面倒を見てくれる。
別に国や自治体が何か悪いことをしたわけではないのに。
だから、連中が失敗を繰り返しても大目に見ることにしています(笑)。
70年前、空襲で焼け出された人には何をしてくれたのでしょう?
同じく、突然ソ連軍に襲われた満州開拓民には何を?
つまり国も自治体も「それどころではない」時には、何もしてくれません。
むしろ、何かある時には自分で何とかしなきゃいけないのが普通でしょ。
これから、マンションはどんどん廃墟化の危機を迎えます。
もう10年もたつと、これが社会問題のトップ3に入るはず。
そうなった時に行政が何とかしてくれる、というのは甘い考え。
私有財産なのですから「公」ではなく「私」が何とかする問題です。
私として、最低限「法律」を変えてくれれば、
あとは自分たちで何とかできる問題だと思っています。
国交省の会議に出て識者面でゴタクを並べるよりも、
法律の改正案を作って国会議員の事務所を回るべきでしょう。
東京や大阪など、大都市を選挙区としている国会議員がいいですね。
主管は国土交通省になります。
◎財団法人マンション管理費滞納相談センター
◎財団法人マンション管理組合法人化推進センター
みたいな、連中の天下り先になる団体の設立を盛り込んでおけば
よりスムーズに法改正や新法の成立となるかもしれません。
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まろたんさん、こんばんは。
確かに法律の話ですね。
自分で読み返してそう思いました。
普通の人が読みにくい書き方をしてしまいました。
ちょっと反省。でもこれが法律的な書き方なんですよ。
安倍君の岩盤規制に穴をあけるのには総論賛成、各論??
農は、なぜ全中を解体しなければいけないのでしょうね。
自由化を推し進めればいいだけのような。
ちょっと権力闘争の臭い。
派遣労働者法の改正は、改悪かと思います。
労働者の権利を守る視点が欠けており
事業者に都合の良い点が多過ぎますね。
安倍君は「ブレーン政治」ですね。
安保は自分で考えられるけれど、その他はブレーン頼み。
その点がちょっと心配。
では、お神酒をいただくことにします。
ごきげんよう 榊淳司
2015/01/21 22:35 | by Sakaki Atsushi榊さま。
今日のお題は「法律」がらみの話です。
で、大方の人には、その詳細の理解は難しいでしょう。
私もそのひとり、筆頭ですが。
ただ、国民の「私有権」が「公共の利益」を侵すほどに、
過剰に保護されている現況は、法改正をもためらわず、
時代に合致させるべく、早急に行なうべきでしょう。
物事はすべからく「バランス」こそが肝要です。
「私権」と「公共」のバランスを図ることこそ、近代社会の知性です。
俗に、バカにも「ほどがある」と言う言辞もあるように、
人の世は、ほどほど、バランスですね。(笑)
阪神淡路と東北の大震災でも、被災倒壊物を片付けるのに、
それらの「私有権」が、タイヘン障害になったと聞きます。
まさに「反知性」「没知性」の愚かさでは、有馬温泉。
「バカ」にも「ほどがある」し「私有権」にも「ほどがある」。(笑)
わが日本国は、今、この時代、
大・大・大激変の時代を迎えています。
世に言う「パラダイム・シフト」であります。
ゆえに言おう。日本人よ。
「変わらざる者・変わり得ない者は、去れ!」。
自らの限界を悟り、早々に消え去れと。
時代は、もはや、あなた方を必要としていないことを、
今こそ、知るべきです。
もしも、あなた方に、
幾ばくかの「知性」が残っているならば・・・。
新聞報道によりますと、安倍晋三は、
次期国会に於いて、岩盤体制を打破する覚悟だと。
つまり「農・医・労」の岩盤体制をぶち壊すと。
1.農は、「農協」改革。全中の事実上の武装解除。
2.医は、「混合診療」原則認可。「社会保険法」の改正。
3.労は、「労働者派遣法」の改正。
言うまでもなく、それぞれの抵抗勢力は、
農協組織・医師会、連合と、ヒモツキ国会議員どもです。
安倍晋三は、次期通常国会に法案を出し勝負する覚悟だと、
報道はコメントしています。
「岩盤打破国会」と銘打っているとも。
もちろん、抵抗勢力も「総力戦」で反撃して来るでしょう。
安倍晋三は「捨て身」で、正面突破してほしいものです。
彼こそは、「今この時代」の選良・エリートでありましょう。
男たるもの、心すべきは「時代」であります。
ナンピトたりとも「時代」に刃向かい、勝つことは出来ません。
「泣く子と時代」には、勝てん。(笑)
安倍晋三が、時代に「捨て身」で挑んだとき、
この日本国に、新しい「時代の色気」が立ち上がることでしょう。
そのときわが日本国が、小役人のようなチープな顔から、
質素ではあるが深い知性と覚悟の「色気」ある顔に。
そろそろ、いまこそ、ですね。
長生きはするものです。(笑)
いささか、大振り、大上段に構えたコメントになり、
恐縮至極にて候。
ごきげんよう。
2015/01/19 20:51 | by まろたんRSS feed for comments on this post.