先日聞いた噴飯もののお話。
あるマンションは何棟かに分かれていて、
それぞれの棟別管理組合と全体の管理組合があります。
しかし、管理規約の中に不思議な条項があるそうです。
全体管理組合の管理者は管理を受託する管理会社とする。
「なんやねん、これ」の世界でしょ。
そういう管理規約は総会決議で変更すればいいようなもの。
でも分譲時のいきさつがあって、その全体管理組合の
3割程度の議決権はとある公的機関が握っています。
彼らは役所みたいなものですから、現状変更を認めません。
すると4分の3が必要な決議ができないのですよ。
つまり、そのでっかいマンションの全体管理組合は
未来永劫管理会社のATMと化しているわけです。
まさに不条理の世界ですね。出来ることはただひとつ。
そういうマンションを買わないこと。
持っているのなら、直ちに売って出ていくこと。
「マンションを買う」ということは、
実のところ恐ろしいことに巻き込まれることが多いのです。
その際たることは「管理」です。
特にそのマンションの規模が大きくなればなるほど、
管理は利権化します。利権化すれば、それはすなわち政治。
先日、とあるメガマンションの区分所有者にお話を聞きました。
その管理組合は、利権化を極端に恐れているそうです。
だから、何かの業務を委託する会社を紹介する時には、
自分とはまったく無関係でなければならないと。
簡単に言えば、その会社が業務を受託しても、
自分がバックマージンを貰っていると疑われるような要素が
まったく何もないようなところでないといけない、と。
まあ、それはそれでやや窮屈ですが、間違ってはいません。
それだけ、マンション管理という世界は利権化しています。
もっとも起こりやすいのは、管理会社との癒着ですね。
私はあらゆるマンションでは新築から3年以内に
管理業務の大幅見直しと管理会社の変更を行うべきだと思います。
私はずっと前から主張しているのですが、
新築マンションの管理には、「お仕着せ4点セット」があります。
1 管理費・修繕積立金の設定
2 委託先の管理会社
3 管理規約
4 長期修繕計画
ほとんどの新築マンションは、デベロッパーの子会社が
管理業務を請け負うことに最初から決まっています。
管理費や修繕積立金の設定は、その管理会社が行います。
当然、自分たちが儲かるように設定します。
管理規約は国交省のひな型に準拠する場合がほとんどですが、
自分たちの都合のよい条項を潜り込ませています。
長期修繕計画は、管理会社の長期収益計画です。
ですので、望ましいのは、まず管理会社の変更。
必ずしも変更しなくてもよいのですが、
一度は白紙にしてからの再選定が必須です。
中古マンションを選ぶ時のひとつの基準がそれ。
築10年以上経っているのに、一度も管理会社の変更を
行っていないのは、管理組合の機能が不健全な証拠。
管理会社にいいようにぼられ続けているのです。
さらにいえば、管理組合を牛耳っている人の有無も大切。
仮にそういうボス的な人間がいて、彼か彼女が
やけに管理会社と親密な場合は、100%癒着しています。
何らかのバックを得ているのです。
まあ、政治家が業者から献金を得ているのと同じ構図。
管理会社と管理組合というのは、基本的に利益相反の関係。
喧嘩ばかりしているのもどうかと思いますが、
あるレベル以上の緊張感をもった関係であるべきです。
しかし、そうでないケースがあまりにも多い。
みなさん、自分が住んでいるマンションか、
買おうと思っているマンションの管理組合を
もう一度冷静な眼で見てください。
1 過去10年で一度も管理会社変更の動きがない
2 管理組合を牛耳るボス的な人物の有無
3 理事たちへの不自然な支出(過度な報酬や飲食費)
この3つで管理組合の腐敗度がほぼ分かります。
健全な管理組合は、必ず管理会社変更を考えます。
最低限、管理業務の見直しを行います。
それをやらないと、管理が効率化しないからです。
管理組合の理事は、同じ人間があまり長くやるべきではありません。
高潔で優秀な人物の場合は別ですが、それ以外の俗物はアウト。
特に大きな組織の役員経験者や高偏差値の学歴保持者は要注意。
そういう経歴と管理組合での手腕は別物です。
癒着には必ず飲食が伴います。
管理組合の理事会に飲み会なんて不要です。
粛々と業務を遂行すればいいだけです。
不必要に人間関係を深めるのはトラブルの元。
せいぜい、年に一度のお疲れさん会があれば十分でしょ。
場合によっては、それさえ不要です。
飲みたい相手がいれば、個人的に誘えばいいだけです。
また、理事業務は基本的にボランティアであるべきです。
なぜなら、実務のほとんどは管理会社に委託しており、
組合はそれを「管理」するだけにするのが健全だから。
区分所有者は、基本的に平等であるべきです。それが健全。
理事だからと言って過度な負担を掛けるのは不健全。
賢い管理組合では理事会も短時間で終わっています。
アホなオタクがいる管理組合ほど長時間になります。
そのあたり、まだまだ分かっていない人が多いですね。
管理組合の仕事は、基本的に普通のビジネスと同じです。
優秀なビジネスマンほどスムーズにこなします。
理屈ではありません。合理性です。
ハッキリ言って、役人や銀行員、学者上がりには向きません。
むしろ、弊害ばかりが深まります。
しかし、管理組合は本当に「政治」です。
その運営には、政治的な感覚も求められます。
まあ、厄介です。関わらないのがいちばん。
だから私は、マンションを購入するという選択肢を
積極的にはお奨めしていません。サポートはしますが。
では、資産価値レポートの更新情報です。
品川区と目黒・大崎・五反田のタイトルを最新情報化。
このエリア、2020年とされる空路変更の
影響がいかにも大きそうですね。
今後、ものすごく大きな問題になりそうな気がします。
1 品川イーストシティタワー
2 クレストタワー品川シーサイド
3 シティタワー目黒
4 シティタワー品川パークフロント
5 プライムパークス品川シーサイドザ・タワー
6 シティタワー大井町
7 ルジェンテ武蔵小山
8 ザ・サンメゾン西大井金子山エルド
9 アトラス品川中延
10 グランドメゾン品川シーサイドの杜
11 ヴァースクレイシア大井町
12 クレヴィアタワー大井町THE RESIDENCE
13 シティハウス品川サウス
14 パークシティ武蔵小山 ザ タワー
15 ロイヤルシーズン池田山
16 グランデバンセ 御殿山ザ・レジデンス
17(仮称)大井町プロジェクト
18 御殿山ハウス
19 プライムパークス品川シーサイド ザ・レジデンス
20 ローレルコート大井町
21 ネベル戸越公園
1 シティタワー目黒
2 ロイヤルシーズン池田山
3 グランデバンセ 御殿山 ザ・レジデンス
4 ディアナコート目黒
5 シティハウス目黒ザ・グランド
6 シティハウス中目黒レジデンス
7 シティハウス中目黒テラス
8 (仮称)目黒三丁目計画
9 シティハウス目黒ザ・ツイン
10 グランドヒルズ目黒一丁目
を開催することにいたしました。
不動産の売却に関して、価格や時期でお悩みの方のご相談を
わたくしが無料で受けさせていただきます。
会場はいつものところです。
開催日時:4月21 日(土)13時~17時
開催場所:セトル 4階会議室
(東京都中央区日本橋横山町4−11 「馬喰横山」駅より徒歩1分)
4月21日土曜日の13時から17時まで、
私が相談会場におりますので、どうぞご自由にお越しください。
とくにご予約などは不要です。
ただし、順番におうかがいしますので、
ちょっと待っていただくかもしれません。
ちなみに、前回の参加者は2組様。
待ち時間はゼロでしたが
次回も同じようになるかどうかは分りません。
上の住戸、私の提携しているいつものセトルさんが専任で預かっています。
「榊さんに案内して欲しい」と言うことなら、
私が現地をご案内することも可能です。
どうぞ、ご遠慮なくお申し出ください。
さて、早稲田大学エクステンションセンター八丁堀校での
私の講座が、5月に再び開講されます。
なんと90分を1日に2回。それが2日間の集中講義。
5月12日と19日。いずれも土曜日。13時から16時30分まで。
ビジター受講料13,413円。みなさーん、ぜひご参加を。
No comments yet.
RSS feed for comments on this post.