中古マンションは「管理で買え」といいますね。
あれは原則的には正解です。
しかし、管理というのは奥が深いのです。
単純にいくつかのチェック項目を見るだけでは分かりません。
何よりも管理は「人」です。
キーマンは管理組合のボスと管理会社のフロント。
この二人が、管理組合を実質的に牛耳っているのが実態です。
「管理組合のボス」とは、肩書的には理事長なのですが、
組合によっては理事長でないただの理事や副理事が
実質的なボスだったりします。
たいていは理事長経験者。何年も続けてやるのは体裁が悪いので
ちょっとだけ後ろに引っこんでいるだけ。
ボスがいない管理組合もあります。
誰もが嫌がるので輪番制になっているような組合。
この場合、管理会社にいいようにカモられている場合がほとんど。
ボスがいる場合は、健全に運営されている場合と、
腐敗している場合にほぼ二分されます。
マンションの管理というのは、ほぼ利権です。
戸数×3から5万円×12のお金を1年間に使えます。
管理組合の腐敗したボスは、この利権を自分に還流させる
システムを上手に構築している場合がほとんどです。
管理会社は、まず何よりもラクに仕事をしたがります。
問題が起こらなければ、毎月チャリンチャリンと
お金が入ってくるのが、管理会社のビジネスモデル。
うるさい理事長がアレコレと面倒を押し付けてきたり、
コストの削減を要求してくる管理組合は要注意。
そういう組合には、エース級の人材を投入します。
何も言ってこない管理組合には、クズ社員を付けます。
どんどん余計な工事をさせて修繕積立金を毟ります。
つまり、管理会社から送り込まれるフロントの手腕は、
その管理組合の通信簿のようなものです。
ご自身の管理組合についている管理会社の担当者君(フロント)の
顔を思い浮かべてください。もし、彼がボンクラ君だったら
あなたの管理組合は管理会社からなめられています。
一方、管理組合にボスがいる場合はどうでしょう?
そのボスが、常に管理会社を本気で攻撃しない場合が多かったり、
リプレースの動きを潰すようなスタンスを取っている場合、
そのボスはほぼ管理会社と癒着しています。
バックでお金をもらっているか、飲み食いさせてもらっているか。
「うちのマンションは000戸だから」と、戸数を自慢したり、
「あのマンションは0千戸だ」と規模を気にしているボスは、
管理組合の運営が利権であることを相当に意識しています。
マンション管理の優劣は規模と関係ありません。
規模とシンクロしているのは利権の大きさです。
そのボスはほぼ間違いなく、何らかの不当な役得を得ています。
一方、自らの欲得ではなく、本当に自分のマンションを
良くしようとボスになっている人もおられます。
こういう方は、たいてい管理会社の変更を行っています。
なぜなら本当に良くしようと考えた場合、
コスト削減は避けて通れない道だからです。
コンペの結果、たとえ元の会社に収まろうと、
一度はリプレースを仕掛けてみるべきです。
また、管理組合の仕事というのは少なければ少ないほどいいはずです。
なぜなら、ほとんどの人が本業を持っているからです。
だから、できる限り管理会社に委託してしまうのが良策。
どうしても任せられない部分だけを理事たちが担うべきです。
管理組合の最大の仕事は、管理会社を「管理」することです。
そのことを分かっていない類のボスもたくさんいます。
定年退職したヒマな元管理職の理事長がいちばん厄介。
普通の理事を自分の部下であると勘違いして、
アレコレと仕事を命じます。
また、理事長はエバってもいいと誤解します。
あるいは、管理オタクみたいな、
やたらと仕事をしたがるタイプも少数います。
「管理会社なんかに任せておけない」という理由を付けます。
「それはアンタが管理会社をうまく管理できないからだろ」
という突っ込みを入れたくなりますね(笑)。
うまく回っている管理組合というものは、
優秀なフロントがてんてこ舞いに働かされています。
そして、しっかりと低コストに抑えています。
こういうのを、通信簿で言えば「優」。
理事がてんてこ舞いの管理組合は「可」。
フロントが遊んでいて、お金が減っている管理組合は「不可」。
いずれ管理組合そのものが破綻してしまいます。
管理組合の理事になったら、いちばんの仕事はチェックです。
理事長や管理会社がおかしなことをやっていないのか、
査察官のような目で確認してみてください。
特に、管理費や修繕積立金の支出に目を光らせるべきです。
不自然な予算が計上されていたり、
不要かと思える工事が行われている場合は、
密かに、じっくりと調べてください。
理事の報酬を高額に定めている場合も要注意。
まあ、こういうことは私に相談くださってもそれなりにお答えします。
もっとも、私は管理については隅々まで分かりませんので、
難しくなったら凄腕のコンサルを紹介しますよ。
また、もめごとの場合はマンションに詳しい弁護士先生を
ご紹介することもできます。
基本、どちらも無料で相談に応じてくれるはずです。
さて、マンション資産価値レポートの更新情報です。
今月初めに品川と目黒のレポートを更新。
マンション市場へ垂れかかる暗雲を感じる地域です。
■オープンレジデンシア目黒平町、■ドレッセ目黒大橋プレヴィ、■リビオ目黒 ザ・プレイス、■Brillia(ブリリア) 目黒 碑文谷、■(仮称)目黒駅西口プロジェクトII、■シティハウス目黒学芸大学、■ミオカステーロ目黒本町、■目黒本町レジデンス、■シティハウス中目黒レジデンス、■シティハウス中目黒テラス、■ルジェンテ碑文谷、■シティハウス中目黒ステーションコート、■シティハウス目黒ザ・ツイン、■クリオ駒沢公園
■シティタワー品川パークフロント、■シティタワー目黒、■クレストタワー品川シーサイド、■ブランズシティ品川勝島、■ザ・サンメゾン西大井金子山エルド、■Brillia(ブリリア)大井町 The Residence、■レジデンシャル品川中延グランクラス、■ザ・プレミアスカイ品川中延、■クレストラフィーネ旗の台、■シティテラス品川イースト、■クレストフォルム大井町サウステラス、■ザ・パークハウス 白金長者丸
恒例の「バリ島不動産セミナー」を4月23日に開催します。
会場は少し移動して、馬喰横山駅徒歩1分。
「セトル」さんという仲介業者さんが入るビルの4階会議室。
今回から、ご好意でお借りできることになりました。
以前の会場よりも狭いので、定員は10名です。
「榊淳司のお奨めマンション速報」
購読料 1ヵ月 1,590円※購読料金のお支払いはクレジットカードのみとなります。お申込みは コチラから 次のページの右下「カートに入れる」をクリックしてください
まろたんさん、こんにちは。
半径1キロで完結ですか。いいですね。
私は毎日8キロくらいの距離を往復しています。
もちろん、地下鉄です。
家ではWi-Fiにしていますよ。
何かとラクですね。
まあ、失うものはほとんどないので(笑)。
それに、傍受を心配すると携帯も使えません。
今日もメディア対応でゴチャゴチャやっているとこの時間。
毎日が風のように過ぎていきます。
のんびりできるのはいつの日か。
とか言っているうちに次の締め切りが・・・なんて。
ではまた ごきげんよう 榊淳司
2016/04/14 18:03 | by Sakaki Atsushi榊さま。
わが西部戦線、人口わずか20万弱。
やはり道がすいてます。
ひとも自転車もクルマも、まばら。
老境に踏みいった者にとって、どんだけ安息か。
小都市の市街地部分は、半径1キロメートル内。
その中に主だった生活施設、行政施設などがあります。
タクシーで千円も出せば、大方のところへ行ける。
しかも道路はすいてますから、2キロ・3キロなんて、
あっというまに着きます。
まさに「時間贅沢」というべきですね。
住むところで人間の気性は変わります。
東京でいえば「山の手・したまち」。
やはり住んでいるひとの気性が違うように。
今日は、エアコン取付け工事と、屋内LAN配線工事。
けっこう疲れましたわ。
当マンション。
各部屋にLANケーブル敷設用の配管はあるのですが、
LANケーブルは通してなくて、希望者が自主的に行う。
ということで、わたしが注文してケーブルを敷設しました。
デベロッパーの営業担当に苦情を言ったのですが、
「今はワイファイで繋ぐのが主流ですから不要だ」と。
なら、ケーブル敷設用のカラ配管も要らないのでは有馬温泉?
ま、将来はワイヤレス主流で、ケーブル=有線はなくなるのかも、
知れません。
ただ個人的には、ワイヤレスはセキュリティに、
一抹の懸念を持っています。
なにしろ空間をとんでゆくのですから「傍受」の懸念が。
やはり、有線の中を流れてゆくのに比べますと、ね。
そんなこんなで、今日も暮れます。
ごきげんよう。
2016/04/14 16:33 | by 匿名RSS feed for comments on this post.