さて、9月です。夏も終わりつつあります。
そこで、久しぶりに「公開講座」でも書こうかな・・・なんて。
今回のテーマは「JVって何だろう?」。
JVというのは、どちらかというと業界用語。
ジョイントベンチャーの略語だったはずです。
で、何かというと単なる共同売主。
例えば、建築現場の死亡事故でちょっとした業界の話題になっている
「ザ・ガーデンズ西葛西」というマンションは2社のJV。
三井不動産レジデンシャルと三菱地所レジデンス。
なんと、業界の2大巨頭ではありませんか。
今年になってこの2社は、ともに「手付金倍返し、3倍返し」という
異例の処置でプロジェクトをおじゃんにしています。
ともにゼネコンに責任を取らせるようなので、大きく業績は損じません。
まあ、それは余計な話ですね。
この「ザ・ガーデンズ西葛西」の場合、幹事は三井不動産レジデンシャル。
幹事会社というのは「売主筆頭」という意味です。
普通は、持ち分が一番多い企業が幹事になります。当たり前。
ここの場合は2社ですが、中には4社5社の場合もあります。
私が「長谷工プロジェクト」と呼んでいるマンションは、
だいたいが4社5社のパターン。
「ザ・ガーデンズ西葛西」のお隣は「レジデントプレイス西葛西」。
これなんぞは典型的な長谷工プロジェクト。
用地取得のインサイドストーリーは前々回の更新記事で書いた通り。
現在の売主は、大和ハウス工業、スターツデベロップメント、
サンケイビル、そして長谷工コーポレーションの4社。
こういう場合、この土地を「お世話」した長谷工の持ち分は5%に
なることが多いと聞いています。
「お前も売主の一社なのだから、手を抜かずにやれよ」
という意味合いがあるそうです。
「レジデントプレイス西葛西」の幹事会社は大和ハウス工業。
幹事会社は、社名組や概要の売主欄で真っ先に出てくる会社です。
4社くらいの場合の持ち分は、幹事が50%、2番手が25%、3番手が20%。
最後の4番手、この場合の長谷工が5%みたない割り振りが多いようです。
2社JVの場合は6:4とか7:3。どちらかを過半数にしていかないと
もめた時に何も決められなくなりますから。
まあ、そんなことは購入者にとってどうでもいいようなものですが・・・
実は、エンドユーザーにも大いに関係あるのです。
例えば、値引き。
いくら値引きするか、というのは基本的に売主の判断。
4社JVだったら、4社ともがウンと言わないと値引きになりません。
よくある話ですが、中の1社がどうしても「値引きは嫌」とゴネるせいで、
いつまでたっても完売できないでズルズル半年1年・・・
また「入居後に瑕疵発見」、みたい場合も売主全社の共同責任。
どこまで補修に応じるか、という微妙な判断も全社一致が原則。
なぜなら、その持ち分に応じで費用を負担するのは売主企業。
まあ、たいていの場合はゼネコンに押し付けて終わりです。
ただ、補修で何とかなる不具合だったらいいのですが、
この間明らかになった、住友不動産分譲の「パークスクエア三ツ沢公園」
みたいな「建て替え」を必要とする不良建築だった場合は大変。
あの場合は、売主が住友1社だったので、転居費用の負担や
その後の対応も「売主の責任」として対応できました。
あれが5社JVだったらどうなったのでしょうね?
仮に長谷工プロジェクトだった場合、長谷工以外の売主は
「それは長谷工さんの責任でしょ」と言い出して揉めるかもしれません。
かなり複雑なことになりそうです。
つまり、売主に何社も名を連ねるJV事業の場合、
買い手側にとってはほとんどメリットがありません。
「大手も売主だから安心」なんて心理的効果がある程度。
でも、それは表だけの話。
実際、幹事企業でない限り「お付き合い」でしか事業に参加していません。
売主側にとっては、例えば「レジデントプレイス西葛西」に
スターツが入っているように「地元の強い」「顧客名簿を営業に使える」
のようなメリットを求めてJVになる場合があります。
でも、だいたいはリスクヘッジ。
1社で全部やるほど根性がない場合がほとんどです。
例えば「レジデントプレイス西葛西」の場合でも、
大和ハウス工業が1社で土地を買って、事業計画から販売まで
すべて自社で賄えば得られる利益はJVの倍です。
それを、なぜ1社でやらないかというと・・・・・
JVマンションというのは、私に言わせれば根性のない売主の
「リスクヘッジ」というよりも、サラリーマンの「責任回避」的な
臭いが濃厚な「なれ合いプロジェクト」に見えます。
失敗しても、担当者と担当役員が「ウチだけじゃないし」あるいは
「○社も入っていたので」なんていう言い訳ができるプロジェクトなのです。
一方、買い手にとっては売主が複数になって話が面倒、
というデメリットが大きなマンションでしかありません。
4社も5社も売主があれば、10年以内に倒産したりM&Aに
なってしまう企業も出てくる可能性は大。
現に、リーマンショックの直後の長谷工プロジェクトでは、
JV企業が何社も倒産して長谷工が幹事、みたいなケースもありました。
ちなみに、JVというのは民法でいうところの連帯責任を持ちます。
どこかが倒産したら、その持ち分を他社が持ち分比で取得します。
だから、1社でも生き残っている限り、買い手としては
「倒産企業のマンション」とはなりません。
まあ、メリットがあるとすればそれくらいでしょうか。
開催日時:2014年9月16日(火) 午後6時30分より
開催場所:ビジネストランスファー会議室(JR「東京」駅から徒歩1分)
(東京都中央区八重洲1-8-17 新槇町ビル6階)
参加費用:お一人様 1,000円(税込) 定員10名 定員になり次第締切
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に榊淳司の連載コーナーが設置されています。
まろたんさん、こんにちは。
私は、ああいう人たちがなぜああいう思考をするのか、
まったくもって理解できません。
嘘を書いてまで自分の国や国民を貶める、
というのはどういうことなのでしょう?
それこそ、ビョーキではないのでしょうか?
わが嫉妬ブタどもも嘘八百を撒き散らしていますが、
韓国人が世界中で慰安婦騒ぎをしているのと
構図としてはまったく同じだと感じています。
その心理構造は、まさにビョーキ。
どう考えても正気の沙汰とは思えません。
フェリー事故の時に、ローマ法王が
「韓国人もこれを機に、霊的に進化すべきだ」と発言しました。
韓国人がビョーキなことは、すでに世界中に知れ渡っているのですね。
私の近しい者も、最近欧州で韓国人のビョーキに出会ったそうです。
しかし、朝日新聞に韓国人、わが嫉妬ブタども・・・・
「浜の真砂は尽きるとも、世にビョーキの種は尽きじ」ですね。
では、またコメントを楽しみにしております。
ごきげんよう 榊淳司
2014/09/03 15:46 | by Sakaki Atsushi榊さま。
> 赤信号。みんなで渡れば ・・・。
こんなほろ苦い自虐がありましたね。
JVの心根にも、一脈通じるものがあるのですね。
さて。
戦いに負けることが問題ではなく、
戦いのあと、どのように敗戦処理するかにこそ、
問題の中核はあるでしょう。
朝日新聞の長きに亘る自虐のねつ造。
日本民族の歴史を名誉を汚し、深ぶかと傷つけました。
就中、
戦後に生まれた日本人のこころが、どんなに傷ついたか。
朝日新聞のメンメンは、国民に謝罪しペンを置くべきでしょう。
もはや報道びとの資格はない。
さらに言えば、日本人の資格すらありませんな。
恥を知れ。
と。
唾棄すべきメンメンですな。
セミが鳴きしぐれていたと言う、あの暑い夏の日から、
七〇年も過ぎたというのに。
わたしたち日本人は・・・。
戦争に負けると言うことは、
こんなにも不当な自虐に耐えなければならないのか、
と、無念が熱く胸にこみ上げてきますね。
民族の傷は、あまりにも深い。
ごきげんよう。
2014/09/03 06:00 | by まろたんRSS feed for comments on this post.