大規模修繕なんて必要ない!?

台風が寝ている内に通り過ぎて行きました。
今は青空に太陽。うっすら汗をかくくらいに暑い!
さて、今日は真面目にマンションの問題を語りましょう。
お題は「修繕積立金」と「大規模修繕」。

まず「修繕積立金」というものは、分譲マンションを
買って住んでいる人は、みんな払っているはず。
そもそも、これは何かと言えば
「不具合が生じた共用部分を修繕するためのお金」。
各住戸から専有面積に割合に応じて毎月徴収。
管理組合の口座に貯めていくのです。

鉄筋コンクリートのマンションは、普通に考えれば丈夫です。
めったに壊れることはありません。
あの東日本大震災でも、東京では「住めなくなるほど」に
壊れたマンションは、私が知る限りひとつもありません。
しかし、部分的に被害を受けたマンションは多かったですね。

そういう丈夫なマンションでも、年月を経るとあっちこっち傷みます。
実は、もっとも傷みやすいのは配管類です。
上水、下水の管は常に水その他を流しているわけで、
何十年も使っていればボロボロになるのは当然。
電気やガスの配管はまだマシですが、それでも傷みます。

もっとも丈夫なのは躯体部分。すなわち鉄筋コンクリートのところ。
今のマンションは、外壁がたいていタイル張ですね。
その理由は、見た目にカッコイイから。
実利的には、雨風に直接躯体が晒されずに済みます。
それでも、躯体に接着してあるものですから、
施工されてからある程度の年月を経ると剥がれることもあります。
剥落すると、時にキケン。でもまあ、それで人が死ぬほどでもありません。

さて、修繕積立金ですが、その使いみちの大半は大規模修繕です。
これは、新築後十数年で行われることが多いですね。
普通のマンションなら、足場を組んで「外壁修繕工事」なるものを行います。
これをやると、やたらとお金がかかります。
まあ、10年分くらいの積立金はふっとびますね。

実は、大規模修繕工事というのはほとんどの場合「必要ない」と
私はひそかに考えています。特に外壁の修繕工事。
あれは、9割以上管理会社が儲けるために仕組まれた茶番です。
そもそも、マンションの外壁なんて十数年に一度、
足場を組んで修繕しなければならないほどヤワなものでしょうか?

確かに、外見はどんどん薄汚れていきます。
当たり前でしょ。雨風や排気ガスに晒され続けるわけですから。
建物をいつも新築同然に保っておけることなんてあり得ません。
つまるところ、外壁の修繕工事とは見た目をキレイに設えるだけ。
そのために、ほぼ10年分の積立金がパーになるのです。

大規模修繕工事というのは、マンション管理業界と
国土交通省が作り上げた見せかけの「ジョーシキ」による陰謀です。
「やらなきゃいけない」「他のマンションはみんなやっている」という
妙な空気に惑わされて、無駄なお金を使っているのです。

例えば、オフィスビルで十数年に一度などという割合で
外壁の修繕工事をしているところがあるでしょうか?
そんなこと、一度もやらずに建て直しに至るケースが
ほとんどではないかと私は推測しています。
賃貸マンションでもそうです。
バカ正直に国交省の指針に従って、十数年に一度
管理会社あるいはコンサルタントを儲けさせるために
外壁の大規模修繕工事をやっているのは、
素人の管理組合が張り切る分譲マンションだけです。

ただ、こういったことは一概にいうとやや暴論。
マンションの中には施工精度が悪くてタイルが剥がれやすくなっている
物件もあることにはあります。そういうマンションには必要。
でも大半のタイル張りマンションには必要ないもの。
特にタイルの剥落やクラックが認められないマンションまで
マニュアル通りに外壁の修繕工事をやる必要はないはず。

ただし、配管については適切な時期に取り替える必要があります。
特に、上下水の配管は確実に傷みます。
それでも、十数年は早すぎますね。
十数年で取り替えの必要があるほど傷んでいるのは、
使い方が悪いは設計もしくは施工のミスを疑うべきです。

分譲マンションの管理というのは、たいていの場合はプロである管理会社が
素人である管理組合をうまくだましながら行っています。
中には、管理組合の理事になった人が勉強をすることで
管理会社と丁々発止と渡り合うケースも見られます。
しかし、プロ対アマの構造をひっくり返している例は僅少。
多くの場合「独りよがり」な運営に陥りがちです。
だって、そういう組合ほど大規模修繕に熱心だったりしますから。

マンションというものは最低限50年もちます。
長ければ100年以上住めるマンションも出てくるはず。
それを十数年に1回の割合で外壁の修繕工事をい続けるのですか?
いや、外壁がそんなに傷むのなら、年月を経るごとに
そのタームを縮めていかなければなりませんね。
何ともリアリティのない話です。

日本人が本格的にマンションに住み始めて、まだやっと半世紀です。
つまり「100年分のノウハウ」なんて、どこにもありません。
国交省も管理会社も、ましてやデベロッパーも、自分たちに
都合のいい理屈を作ってエンドユーザーに押し付けているだけ。
日本人は「他のマンションがやっています」とか、
「あの敏腕理事長のマンションではこうだった」みたいな事例に惑わされ
優等生的な管理を行おうとしているだけです。
私のような部外者であり、かつ既成概念のない人間からすると疑問だらけ。

「100年のノウハウ」がない以上、すべては仮説・仮定です。
つまり「十数年に一度」の大規模修繕工事など、
その必要性はどこにも確たる立証がないのです。
バカみたいですね。それに多くの人が騙されている。
気になるのは、偏差値の高い学校を出た人ほど、
こういう虚妄に騙されやすい傾向にあるということ。
世間にある情報しか信用せず、それですべてを解決しようとする・・・
私は左様な世間の常識を片っ端から疑う天邪鬼です。
だからこそ、嫌われている(笑)。
さて、次回は修繕積立金と管理費について、もっと突っ込みます。
お楽しみに。

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2014/10/6 15:40 Comments (3)

3 Comments

本日は大変参考になるお話有難うございました。また是非参加したいと思います^^

2014/10/07 23:13 | by ちゅうそん

まろたんさん、こんにちは。

私の新刊ねえ・・・サボっています。
企画を出せばいいのでしょうが、あれやこれやの日常で。
お奨め本について、私は慎重です。
まあ、年に数冊ありますので、またお知らせしましょう。

50代、老後資金ゼロにドキッ。
わが家も債務超過ですから(笑)。
まあ、なんとかなるさの精神ですね。
安らかな老後は期待していません。
読書という楽しみがあるので、
字が読める程度に視力が残っていれば、
退屈することはないでしょうが。

ではまた。ごきげんよう。 榊淳司

2014/10/07 11:53 | by Sakaki Atsushi

榊さま。

大規模修繕というイベントは、胡散臭さがありますね。
先輩すじの欧米事情は、どうなんでしょうか?

むかし問題になった自動車の「車検制度」と重なるような。
アメリカでは「車検制度なし」とか。
技術的に完成度の高くなった現代のクルマに、なぜ車検制度?
同様に、なぜ大規模修繕?
やはり、ビジネスパーパスでしょうね。

さて、読書の秋。
先月発売の新刊本・3冊、読みました。

1.近藤誠 > 近藤先生「がんは放置」で本当にいいのですか?
2.野尻哲史 > 日本人の4割が、老後準備資金ゼロ。
3.五木寛之 > 杖ことば。

ジャンルはさまざまですが、並べて「今日的」と言えます。

1.近藤誠の今回の本は、
やや切り口に変化をもたせ、その筆さばきはますます冴えて来ています。

2.野尻哲史の本書は、
この国の社会保障が、もはや期待できなくなる将来に向け、
「自分の身は自分で守るしかない」という主旨の金融本です。
それにしても五〇代でも、3割が老後資金ゼロとは!
野尻哲史はフェデリティ・インベストメントのエコノミスト。
私はかれの著書を、過去3冊ほど読んでいます。

3.五木寛之の新刊。
ひさびさの「書き下ろし」です。
混迷の時代にあって、ますます大切になるものありと。
「杖ことば」こそ。
「揺るぎない精神」こそ。
心穏やかになる一冊です。
毎度、待ちかねている著者の一人ですわ。

榊さまも、
読まれてオススメ本がありましたら、ご紹介ください。
ジャンル不問。
あ、そろそろ新刊書を上梓されたらいかがでしょうか。
私も購読させていただきます。
印税ガッポリ、なんて。(笑)

ごきげんよう。

2014/10/07 10:39 | by まろたん

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