ここ最近、よく思うこと。
それは、日本経済はほとんど成長していない。
むしろ、収縮しています。
安倍政権になってから円安と株高が始まりました。
企業業績が上向いたので、景気が良くなったように思えます。
確かに、儲かる企業が出てこないことには話になりません。
しかし、個人所得はちっとも上がっていません。
むしろ、微減ですね。
物価もほとんど上がっていません。
何が上がったかというと、地域限定でマンションの値段。
そりゃもう、上がるところでは2倍近く上がっています。
どうしてでしょう?
その間、住宅は余る一方です。
空家率は今も増え続けているはずです。
なのに、都心や城南、湾岸のマンションの価格は上昇。
一方で、郊外や地方の不動産価格は下がり続けています。
地方の不動産なんて、ほぼ無価値化。
どうしてでしょう?
価値あるものの評価が上がるのは健全です。
しかし、価値のないものに根拠のない評価が下され、
それを高価格で取引してしまうのは不健全です。
でも、日本は自由経済なので、そういう現象は起こります。
ただし、いつかは健全な価格に戻る日が来ます。
都心の新築マンションは現在、表面利回りが3から4%です。
それは、銀行に預けるよりも全然いいですよ。
でも、それは借りてくれる人がいて、トラブルがない場合。
借り手が付かなければ、マイナス1%から2%です。
これが果たして健全な資産価値評価と言えるのでしょうか?
王様は裸です。でも、誰も気づかないフリをしています。
それが今の都心のマンション市場ですね。
こんなことがいつまでも続くはずがありません。
いつかはきっと健全な状態へと動くはずです。
9日の土曜日に、「売却相談会」なるものを催しました。
「誰も来ないのでは」なんて危惧していましたが、
待ち時間が出る程度には相談者にいらしていただきました。
みなさん、売却すべきかどうか迷っていらっしゃいましたね。
売れば住むところが無くなる、というのでなければ
とっとと売ってしまった方がいいのが今です。
これから、売り物が多くなるでしょう。
私と同じように考える人が多くなるから。
私も、これから大いに売却のお手伝いをしようと思っています。
いい物件が出てくれば、積極的にこのブログで紹介します。
まあ、私が不動産屋になるわけではありませんが、
お取引のお手伝いをさせていただくのです。
売却ご希望の場合は、ぜひご連絡をください。
また5月の中旬ごろには売却相談会を開催するつもりです。
さて、話を日本経済に戻しましょう。
経済は多分、マイナス成長に陥っていますが、
巷に不況感が漂わないのは、雇用が安定しているからです。
失業率は低いまんま。新卒の内定率も高めでした。
ところが、これらは「低位安定」という状態です。
賃金は低く抑えられたまんま。
先日、ある地方のお方と話していて驚いたのは、若者の貧困度。
不正規雇用だと月に12万円とか、14万円しか稼げないのだとか。
年収が200万円に達しない状態であるとか。
それではまったく貯金もできません。
東京に出てくると、さすがに20万円程度は稼げるそうですが、
今度は住居費がかかるからおんなじだとか。
東京だと年収300万円未満はほぼ貧困層でしょうね。
600万円でも、家族が養えるかどうか怪しいものです。
安倍政権が行った最悪の政策は派遣労働者法の改悪です。
そもそも、労働者を派遣することは労働基準法で禁止しています。
であるのに、あの改悪によって全業種に派遣が可能となりました。
あれで儲かるのは一部の派遣会社だけです。
結果的に、「低賃金固定化」を推し進めたにすぎません。
日本のGDPは6割が個人消費です。
なのに安倍政権は富を個人から吸い上げ、企業を太らせています。
それでは、いつまでたっても経済は成長基調に戻りません。
GDP600兆円なんて、統計のマジックを使わないと不可能。
このまま消費税を10%に引き上げるのは自殺行為です。
安倍君はそのあたりをよく理解しています。
5月18日に2016年1-3月期のGDP速報値が発表になります。
どうやら、これはマイナスになりそうな気配が濃厚です。
そこで「こんなので消費税10%はないよな」という空気が生まれます
それを受けて「消費税無期延期を世に問う」
という大義名分を掲げて6月1日一気に衆議院解散でしょうか。
第2次速報が6月8日。マイナス成長幅が増えれば、自民党にフォロー。
7月10日あたりが投票日ですね。
しかし、そうなると経済はどうなるのか?
黒田君がしきりと進めてきた異次元の金融緩和はひとえに
財務省の悲願である消費増税の地ならしでした。
それを「無期限先延ばし」になったら、続ける意味を失います。
ということは、今のマイナス金利の幅を広げるのは
4月27日と28日に開かれる日銀の政策会合が最後のチャンス。
ここでマイナス幅を広げなければ、ほぼなくなるはず・・・です。
果たして、黒田君はマイナス幅拡大の暴挙に出るか?
私は7割5分の確率で「それはないだろう」と思います。
というのは、マイナス金利のマイナス影響が大きすぎます。
今でも、一部の金融機関を苦境に追い立てています。
これを拡大すれば日本国内どころか、世界中から非難轟轟。
しかし、あの黒田君です。25%の確率で暴挙に出るかもしれません。
そうなれば、住宅ローンの金利もマイナスになる可能性が否定できません。
これは実に恐ろしいことです。
日本がかつて経験したことのない巨大なバブルがやってきます。
日本中で、猫も杓子もお金を借りて家を買いに走るでしょう。
未曽有の好景気がやってくること間違いなし。
しかし、その後で何が起こるかは分かりません。
あり得ることは円の大暴落です。
あわててマイナス金利をプラスに戻したら、
今度は不動産と株の大暴落でしょうね。
円は急騰して80円くらいに戻るかもしれません。
つまり、マイナス金利の幅を広げると、
あり得るのは経済の大混乱、ということです。
だから、これは100%やらない方がいい、と思います。
黒田君の名は、日銀史上最悪の総裁として歴史に刻まれます。
まあしかし、彼はどうやら金融の素人みたいですから、
25%はやらかしてくれる可能性が残るのです。
しかし、残り75%は「やらない」と私は踏んでいます。
であれば、今のうちにマンションは売った方がいい、ということ。
特に4月28日に何も起こらなければ「売り」です。
実際のところ、市場は停滞気味ですね。売り物が増えています。
先日の売却相談会でレインズを見ていてそう思いました。
逆に、こういう時は欲しかったマンションが「買える」時期です。
かつて新築時に「抽選に外れた」、あるいは
「売り出しを待っている」中古マンションがあれば、
お調べになってみてはいかがでしょう。
意外に売り物がたくさん出ていたりすると思います。
ただし、新築時よりも高い物件が多いので、
その資産価値は慎重に見定める必要があります。
恒例の「バリ島不動産セミナー」を4月23日に開催します。
会場は少し移動して、馬喰横山駅徒歩1分。
「セトル」さんという仲介業者さんが入るビルの4階会議室。
今回から、ご好意でお借りできることになりました。
以前の会場よりも狭いので、定員は10名です。
「榊淳司のお奨めマンション速報」
購読料 1ヵ月 1,590円※購読料金のお支払いはクレジットカードのみとなります。お申込みは コチラから 次のページの右下「カートに入れる」をクリックしてください
まろたんさん、こんにちは。
競争社会というのは、残酷ですね。
「芸がない」というの生きにくいものです。
ハンパな芸も、40を過ぎれば汎用性が無くなります。
ITなんて、どんどん若いのに入れ替わっていますもの。
しかし、代わりのない芸を身につけるのは大変。
結局、医者か弁護士か、せいぜい税理士ということに。
サラリーマンは一度ミスったら大変。
それこそ「俺たちに明日はない」。
あの映画、好きでしたよ。
今のワカモノ、僕らの時代よりも大変。
若い時は最低賃金でも暮らせます。
これからの時代、40過ぎの失業が一番怖いと思います。
アーメン。
うららかな春の日ですね。
ウエスタンはいかがですか?
ごきげんよう 榊淳司
※お名前、打ちこんでくださいね。IPで分かりますけど。
2016/04/12 12:13 | by Sakaki Atsushi榊さま。
> 或る地方の非正規雇用のワカモンが、月・12-14万円と。
「下流」なる言葉の生みの親・藤田さんによると、
下流とは「生活保護基準、乃至それ以下の収入」しかない者だと。
この定義によれば、これらのワカモンは「下流」ですな。
まさに啄木の一首。
「働けどはたらけど、わが暮らし楽に成らず」
貯金が出来ないどころか、国保・年金にも未加入では?
将来の下流老人予備軍ですな。
1930年。
米国の大不況時代のワカモンを描いた映画。
そのタイトルこそ、
「俺たちに明日はない」
若い男と女。ボニーとクライド。
待ち伏せた警官隊の一斉射撃により射殺される。
映画は、そこで「終わる」。
> 幾時代かありまして、茶色い戦争もありました。
ご存知、中也の哀歌で、しめませう。
ごきげんよう。
2016/04/12 11:10 | by 匿名まろたんさん、こんばんは。
いやはや、いやはや。
お答えし難いコメント。
もうお神酒が回っていますので、
今日はこのあたりで。
ではまた。 ごきげんよう 榊淳司
2016/04/12 00:01 | by Sakaki Atsushi榊さま。
最近、われ痛感あるのみ。
やはり、
「おなご、子どもはー」
クズ。
ですなー。
ごきげんよう。
2016/04/11 19:45 | by 匿名RSS feed for comments on this post.