55歳と言う人生の岐路に思う

私は7月が誕生日です。今、54歳。
私の年代は大学受験で浪人するのが普通でした。
同志社時代の同級生はほとんどが一浪。
今でも連絡があるゼミ仲間では、女子以外現役は私一人。
だから、連中はほぼ55歳です。あと5年で定年。

先日、あるメディアの方々と飲んでいて議論しました。
「どの系統の企業に就職したらいちばん幸せか?」
まあ、そういう特集の企画があってネタ探しをされていたのです。
私の世代、「優が30個あると富士銀行に入れる」と言われました。
銀行は真面目で頭のいい人間を欲しがります。
多分、その傾向は今でも変わらないでしょう。

でも、メガバンクは50歳までいられるのか? 60歳はまあ無理です。
支店長になれば、60まではいられますかねえ。
そのメディアの方曰く「銀行はいちばん厳しいかも」と。
今、重役にならずに60歳まで安穏と席を与えてくれる業種、
あるいは企業と言うのはどれだけあるのでしょうね。

私は生涯一度も大企業に勤めたことがありません。
というか、サラリーマンはのべで4年半です。
私が20数年属した不動産広告業界は、今や死屍累々。
団塊の世代のちょい上の人々はハッピーリタイアメント。
そのあとは悲喜こもごも。我々の世代はズタズタ。

私が卒業した同志社大学は、就職もそれなりでした。
東芝や松下、その他名だたる大企業に入った同輩先輩も多数。
でも、30余年。けっして安定していたとも言えませんね。
もちろん、私に比べれば波風は少なかったと思いますが。

この時代、大学を出て大きな会社に入ることの意味は、
私の世代とは幾分異なるような気がしています。
「安定」というのは、公務員以外はあり得ないでしょう。
競争社会の純化は「グローバリズム」とも言われます。
しかし、このシステムは弱者にとって実に残酷です。

私は大学卒業時の就職に失敗したので、ずっと負け組でした。
社会人初期の頃は大きな会社に就職した同級生を羨ましく思いながら、
自分なりの敗者復活戦を戦っていました。
その中から生きる楽しみや自分のオリジナリティを見つけたので、
20代の後半で負け組のメンタリティとはすっかりおさらばしました。

ただ、私の学生時代の仲間たちの大半は今もサラリーマンです。
まあ、普通に話せば価値観と言うか、発想と言うか、
関心の行き所と言うか、つき詰めれば生き方が全然違います。
55歳と言うのは、サラリーマンにとって岐路ですね。
元の会社にいるのか、出されるのか、飛び出すのか。
彼らにとっては大問題。でも、私は眺めているだけ。
なんら有用なアドバイスができません。
なぜなら、すでにこの30数年で違う人種になっているから。

55歳と言うのは不思議な年齢です。
体力はもう、若い連中に完全に敵いません。
でも、気力だったらまだ少しだけ戦えますか?
我らの武器は豊富な経験と人脈。そして、知識と教養。

とっても残酷です、55歳の世界。
狭い世界の経験は、その狭い世界でしか活かせません。
人脈は、生ものです。年数を経れば腐ります。
知識と教養・・・これはたゆまざる努力で積み上げねばなりません。

そして、「現役」でいられるのは長くてあと10年。
短ければ5年。あるいはそれ以下。もう先は見えています。
グローバリズムというシステムは、広がるばかり。
容赦なく弱者に鞭打つシステムです。

しかし、何とも生きにくくなった世の中ですね。
30余年前の常識が、ほぼ覆されています。こと雇用に関しては。
昨日のニュースで、倒産件数がかなり減ったとか。
そのわりには「ウチなび」が倒産したそうで。ちょっと不安。

今の日本経済は「べた凪」と言っていい状態。
しかし、嵐はそこまで迫っているような気がします。
そして、グローバリズムという化け物は
我ら「55歳」世代を容赦なく苦境に陥れそうな・・・

まあしかし、考え方を変えるとそれも悪くありません。
「真田丸」の時代は、50歳まで生きられればましな方。
幸村は50を過ぎてから英雄となりました。
我らはすでに織田信長より5歳も長生きしています。
これから波乱を迎えられるなら、なお本望。
たとえ討ち死にしようが、55までは生きたわけですから。
そう思って、これからの苦境に立ち向かうことにします。

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2016/10/13 14:14 Comments (3)

3 Comments

まろたんさん、こんにちは。

なぜか今、人生で一番金がかかる時期を迎えています、
年収が実質的に2千も3千もあった時期は、
遊ぶ以外に金がかりませんでした。
どうしてこうなることやら。
お金儲けはしんどいけれど、うまくいけば楽しいですよ。
私は8年前に業態転換。
今また新たな展開に入りつつあります。
我ながら「よう変わる」と。

僕ら、何歳になったら年金貰えるのでしょうね。
といっても、貰えても大したことなさそうです。
まあ、あてにはしていませんが。

私はあと10年も生きれば基本的に役割を終えます。
そのあとはどうなってもいいと思っています。
まあ、ジタバタとはするでしょう(笑)。
幸い、私には悪知恵の湧く泉があります。
老いてもなお湧いているはず。
年金がなくとも食い扶持くらいは何とかなるでしょう。

H氏、本日がご訪問日と聞いています。
無事に終えることを希っています。
今回、もっとも骨を折ってくれましたので。

それではまた ごきげんよう 榊淳司

2016/10/14 09:34 | by Sakaki Atsushi

榊さま。

「沈黙は金」と言います。
が、しばし、金を返上して。

1.ボブ・ディランがノーベル賞。
おめでとうございます。
そんな人、いたなあ、と正直な感想。
で、近影写真を見て、おお!
75才と。
ここまで・・・になるかー。

2.つい先日、購読地元紙に、
久米宏さんのインタビュー記事掲載。
と、やや大きめの近影写真もあり。
72才と。
やはり、驚きました。
ここまで・・・になるかー!

以上を見て、思いました。
「現役と現況の落差」を。
やはり、現役時代は「そうとうデコレート」
されていたのかなーと。

ま、お仕事=お金儲け、ですからね。
それは、当然アリ、でしょう。
やはりどんなお仕事でも「お金儲け」は、
シンドイなあー。と。

この辺でまた、
「沈黙は金」に戻ります。(笑)

ごきげんよう。

2016/10/14 09:18 | by まろたん

榊さま。

「終わり良ければ、すべてよし」
いつものフレーズで恐縮です。(笑)
小生67。
波乱万丈とは申しませんが、それなりの67年間。
いろいろありましたが、すべては過ぎたること。
今や、我が「終わり」を思いめぐらす日々。

55歳といえば、おおかたの日本人にとっては、
「もうひとしきり」稼がなくてはという年齢。
ほとんど経済的な理由で。

年金支給開始年齢「68」は既定路線。
おそらく向こう10年以内には。
その先は「70歳」が待っています。
年金制度を持続するならば、これも不可避のこと。
が「雇用制度」との兼ね合いをどうするか、
そこですね。

もうひとつ。
55歳といえば、二〇代と異なり、
各人そうとう「バラついて」来ていますね。

トシをとるというのは「バラつく」こと。
経済的・健康的・家庭環境などなどで格差がつき、
それが「固定する」という事でもありますね。
厳しい現実です。まさに「人生」であります。

「厳しいときに男がわかる」
と言いますけんねえ。

さて。
今日、Hさん来訪。
御足労をお掛けしますが、望・無事完了。

ごきげんよう。

2016/10/14 04:04 | by まろたん

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