8年ほど前、私はボロボロになっていました。
経営していた広告制作会社が慢性の赤字に陥っていたのです。
「来年の1月にやめる」と決めたのが2008年の9月。
「4か月後、君ら全員を解雇する」と通知したのが9月の半ば。
思い返せば、リーマンブラザーズの倒産直前でしたね。
まあ、人生で最も緊張した瞬間でした。
でも、社員は割合サバサバしたもので「ああ、そうですか」。
そのあと4か月間、よく働いてくれました。
キッチリと給料を払い、多少の退職金も支給しました
古いビルの1室を借りて、一人で引越しました。
「これからが一人だな」
あの、えもいえぬ開放感は未だ忘れられません。
もう社員の目を気にすることはありません。
朝は何時に来ようがOK。ソファで昼寝してもOK.
とか、社員のいる時でもやっていましたが(笑)。
困ったのが、カネ。いきなり、売り上げはゼロに近い状態。
「あかんやん」の世界。でも最後に社員たちが稼いでくれた数百万。
「これで2,3か月はもちこたえるわなあ」 でも、そのあとどうするの?
家に帰って家族に宣言しました。「貧乏になるかもしれん」
このウチも銀行に取られる、私立や塾のカネも払えない。
でも、喰うぐらいは何とかなるやろ。そういう日が半年か1年先に来る・・・
まあ私の家族ですから「ほな、おとうさん、せいぜい2か月くらい前にいってね」。
そんなもんでサバサバと家族会議は終了。
そうこうしているうちに、事務所に取引している信金がやってきました。
「社長、お金借りてください」
「へえ、今のワシに貸すんかい?」
「もちろんでんがな。おいくら御用立てしましょ?」
「よっしゃ、1千5百万ほど頼むわ(自己破産するなら借金多い方がええやん)」
そいで、1500は来なかったけど1000万円を借りてしまったのです。
もちろん、1年で返済不能に。「社長、長い付き合いでんがな」となって、
そのあと何年も利子だけ返していました。なんと楽ちん。
そんなときでも、法人ですから毎年決算書を税務署に出します。
儲かっていないからチョーいい加減。
毎年1回、税理士の先生とやり取りします。
「先生、うちの会社、そろそろ債務超過ちゃいますの?」
「あれ・・・いえ・・・そこまではいっていませんよ」
1000万円の資本金が数十万円まで減ったことはありますが、
債務超過までは行かなかったようです。
そのうち、反転しました。今の私は人気商売ですね。
名前が徐々にこの狭い業界内で知られるようになって
メディアの仕事が多くなりました。
今では超大手のデベから「記者懇談会」にお越しください・・・
なんてご招待をいただきます。
テレビや雑誌メディアなどは「反応が強い人」=「数字を出せる人」という
独特の評価方法があるようですね。私も驚きました。
だから、なるべく「毒」のあることを言うことにしています。
まあ、そんなことはどーでもいいのですが
私ごときの泡沫企業が債務超過なんて当たり前にあり得る話。
しかし、あの日本の技術と紳士性を代表する東芝が債務超過。
「おいおい、悪い冗談はやめてくれ」の世界。
1年前、ある東芝人は「赤を黒にしたわけじゃない、黒をもっと黒くした」
なーんて、私が紹介したメディアの前で吠えていました。
ちがうじゃん!
世の中、むなしいもの。
結局、東芝にしたところでインチキ企業だったのですね。
だったら、真面目に2兆円の赤字を計上したパナソニックに好感が持てます。
この世は諸行無常。沙羅双樹の花が咲くのはいいけれど。
あの東芝でさえ倒産の危機に陥るとは・・・
驕れるものは久しからず、盛者必衰の理をあらわす・・・なんて。
世の中、何が災いし、何が幸いするか分かりません。
を開催することにいたしました。
不動産の売却に関して、価格や時期でお悩みの方のご相談を
わたくしが無料で受けさせていただきます。
会場はいつものところです。
開催日時:3月4日(土)13時~17時
開催場所:セトル 4階会議室
(東京都中央区日本橋横山町4−11 「馬喰横山」駅より徒歩1分)
3月4日土曜日の13時から17時まで、
私が相談会場におりますので、どうぞご自由にお越しください。
とくにご予約などは不要です。
ただし、順番におうかがいしますので、
ちょっと待っていただくかもしれません。
ちなみに、前回のご参加は9名様で、待ち時間がございました。
今度はどうだか分かりませんが、
「押すな押すな」ではなさそうだと思います。
「榊淳司のお奨めマンション速報」
購読料 1ヵ月 1,590円※購読料金のお支払いはクレジットカードのみとなります。お申込みは コチラから 次のページの右下「カートに入れる」をクリックしてください
No comments yet.
RSS feed for comments on this post.