マンションデベとの会合、歓迎します

瞬く間に日が過ぎて、いまや4月の初旬。
毎日毎日、原稿を書いています。
最近、依頼原稿が多くなりましたね。
私は1カ所の依頼で書いたつもりなのに、
ネットでは数カ所に出ていることも多くなりました。
まあ、なんという露出でしょうか。

元々、資産価値レポートの販売サイトが50以上あります。
それに加えて、「榊淳司」の原稿を表示している
専用サイトみたいなものも大小10カ所くらいあるようです。
もはや乱立と言っていい状態。

まあ、私は名前を売るのが商売ですから、
あっちこっちに出ていた方がプラスなのだと思うようにしています。
誰かが話題にしてくれることは、名前を知る人が多くなると言うこと。
今や籠池理事長なんて大スターではないですか(笑)。
私はあんなのと同類にはなりたかありませんが。

元々、目立つのが嫌いなタイプの人間でした。
人前に出ることなんて大嫌い。できるだけ避けていました。
だって、人前に出たがるのはただのイチビリでしょ。
陰でこそっと演出するのが好きなタイプですから。

人生で2回、その考えを改めようと思ったことがあります。
一度は「政治家になろう」と思った時。20歳くらいでしたか。
2度目は「榊淳司」を表に出そうと思った時。
ともに、人前に出ることが避けられない仕事ですから。

まあ、今では慣れましたね。
でも、必要以上にでしゃばろうなんて思いませんよ。
テレビやラジオなら、タダみたいなギャラでもホイホイ出かけます。
しかし、セミナーや研修会は最低限の日当はいただきます。

最近、とある有力メディアの肩書がある方から
「・・・社の重役・・氏と話していると、よく榊さんの話題が出ます」
なーんて、けっこうビックリなお話しを聞きました。
その「・・・社」は、私が日頃から批判的に書いている、
マンション業界のマンモス的な企業です。

「へえ、本当ですか? 私、結構いいたいこと言っていますが・・・」
何でも、どの社にも偏らない立場でハッキリと意見を言う人間は、
住宅ジャーナリズムの業界でも私しかいないからだそうです。
まあ、言われてみれば確かにその通りです。

ご同業のみなさん、口では「消費者の立場で」なんておっしゃいますが、
結局はデベロッパーから出てきたお金で食べているのですから。
直接もらわなくても、広告代理店やネットメディアを通じて
デベロッパーが出したお金をもらっていれば同じ。
ズケズケとものは言えなくなります。

実は私、デベロッパーからお金をもらわないと
決めているわけではありません。
お金が余っている人間ではありませんから、
呉れるというのならもらいます。
ただし、「だからと言って遠慮はしませんよ」というだけのことです。
また、お金をもらう代わりに
クソみたいなマンションを褒めたりもしません。
それが条件でお金を呉れるというのなら、断りますね。

というワケで、マンションをネタにするジャーナリズムの業界で
8年ほど飯を食っていますが、未だにデベとの関係は希薄です。
個人的なつながりがいくつかあるくらいですか。
でも、こちらから扉を閉ざしているわけではありません。

このブログ、デベさんもたくさん読んでいらっしゃるようです。
特に「マンション格差(講談社新書)」が出て以降は増えたような。
そこでひとつ申し上げたい。
私は紹介者なんかなくても、誰とでも会いますよ。
キチンと名乗っていただければ、会うことにやぶさかでありません。
こちらだって、いろいろな人と会ってご教示いただきたい立場ですから。
どうぞご遠慮なく「お問い合せ」コーナーからコンタクトください。

さて、もうひとつまじめな話。
私はほんとうに「10年後の日本」が心配です。
先日、九州の端っこに行った話を書きました。
街の中心部はそれなりに人がいてお店もあります。
でも、田園地帯に行くと人っ子ひとり見ませんね。
たまに農作業しているのもお年寄りばかり。
それも、70歳よりも若そうな人はいません。

10年後、彼らの何分の一かは天国に召されているでしょう。
大半が、いまと同じだけの農作業はできません。
子どもたちはいましたが、農業なんてやらんと思います。
そうでなくても、広がる田んぼの何分の一かは休耕していました。

この国の田舎は、ゆっくりと死滅していっているのです。
なぜ、日本はこんなことになってしまったのでしょう。
私は、そのひとつの原因が「マンション」だと思っています。
マンションが日本人を都会へと駆り立て、
この国を少子高齢化に導くために、大きな役割を果たしました。

そのことについて、私は色々と考えました。
そして、1冊の本にまとめました。まもなく刊行されます。

「マンションは日本人を幸せにするか(集英社新書)」

私はもうマンションと30年以上関わってきました。
好きでこの業界に入り込んだのではありません。ただの偶然。
しかし、30年も関わっていると、いろいろなことを考えます。
そのことについて、いつかは書きたいと考えてきました。

そもそも、私が想定したタイトルは「マンションと日本人」。
日本人は、マンションに住み始めてまだ50年ほどでしかありません。
しかし、マンションは日本人の住生活ばかりか
価値観や家族のあり方までをも変えてしまったのです。
この本は、そういうことをテーマにした文明論のつもりです。
誤解なきように言うなら、ある意味でマンションへの応援歌です。
マンションそのものを否定しようとは思いません。

4月14日が正式の発売日です。
今からアマゾンでご予約いただければ14日にはお手元に届きます。
ぜひ、読んでみてください。
このブログのヘビーな読者さんにも新鮮な内容かと思います。

この「マンションは日本人を幸せにするか(集英社新書)」についての
私からのお話しは、次回の更新でも続けたいと思います。
ご興味のない方は遠慮なくスルーしてください。


4月8日 (土)榊淳司の不動産売却&投資ご相談会

を開催することにいたしました。
不動産の売却に関して、価格や時期でお悩みの方のご相談を
わたくしが無料で受けさせていただきます。
会場はいつものところです。

開催日時:4月8日(土)13時~17時
開催場所:セトル 4階会議室
(東京都中央区日本橋横山町4−11 「馬喰横山」駅より徒歩1分)

4月8日土曜日の13時から17時まで、
私が相談会場におりますので、どうぞご自由にお越しください。
とくにご予約などは不要です。
ただし、順番におうかがいしますので、
ちょっと待っていただくかもしれません。
ちなみに、前回のご参加は5名様で、待ち時間が多少ございました。
今度はどうだか分かりませんが、
「押すな押すな」ではなさそうだと思います。

「榊淳司のお奨めマンション速報」

購読料 1ヵ月 1,590
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2017/4/6 0:29 Comments (4)

4 Comments

まろたんさん、こんにちは。

屋台は今でもありますよ。
でも、基本的には違法です。
でも、まあ、まあ。

「マンションは日本人を幸せにするか」は、
予約期間であるにも関わらず
アマゾンのある部門で1位。
ありがたいことです。
読まれましたら、
からーいレビューを入れてください(笑)。

聞くところによると
アマゾンのレビューは☆1個が多いほど
好事家には好かれるとか。
☆5つが多いのは、敬遠だそうです。
まあ、偏った読書子の評価ですね。

こちらの桜も7分咲きですが、
雨でよろしくありません。

ではまた ごきげんよう 榊淳司

2017/04/07 13:25 | by Sakaki Atsushi

榊さま。

「赤提灯」と言えば居酒屋の代名詞ですが、
その赤提灯をぶら下げているお店が少なくなったような。
「縄のれん」も居酒屋の代名詞ですが、
これもまた珍しくなったような。ま、時代でしょうか。

むかーし、屋台が出てました。
トシを取って少し記憶があやしくなりましたが、
ラーメンとか、ビール、日本酒、おでんとか、
あったような。
今は衛生上の規制で出せなくなったのでしょうかね?

「マンションは日本人を幸せにするか」
出足好調と。
このようなテーマの書は少ないので、売れまっせー。(笑)

雨に煙るサクラの花を眺めながら、日本情緒を。
ひとり、しみじみと、しみじみと。

ごきげんよう。

2017/04/07 04:05 | by まろたん

まろたんさん、こんにちは。

ご注文をありがとうございます。
まろたんさんのお陰で、
発売1週間前にもかかわらず、
アマゾンの「民家・住宅論」カテゴリーで
ベストセラー1位になっています。アハハハ。

たしかにイチビルは関西ローカルですね。
東京には相当する訳語がありませんねえ。
「でしゃばる」や「目立ちたがる」は関西でも使いますし
「調子こぐ」はニュアンスが微妙にずれます。
まあ、どうでもいいことですが。

まろたんさんは人生の大先輩です。
そんな方にいつも差し出がましいことを
申し上げて恐縮しています。
でも、そこはまろたんさんのお人柄に甘えています。
これからもご寛恕くだされば幸いです。

ではまた ごきげんよう 榊淳司

2017/04/06 14:58 | by Sakaki Atsushi

榊さま。

「マンションは日本人を幸せにするか」
新著上梓、おめでとうございます。

まさに、文明論の香りがするタイトルですね。
また、戦後ニッポンの日本人論の香りも。
さっそくアマゾン経由で発注し読みます。

さて。
今回のブログの文中に「イチビリ」なる文言。
ワタシは理解できますが、関西人以外、理解不能でしょう。

もっとも、当世ネットの時代、ググってみればOK。
分からないときは「グーグル先生に聞いてみよう!」
の時代ですけんね。
便利に成りましたわ。ホンマ、恐ろしいくらい。

前回の私への御返事。
とても参考に成りました。かつ、慰安にも。
ありがとうございました。

ごきげんよう。

2017/04/06 05:03 | by まろたん

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