最近、ぼんやりと住宅ローンにマイナス金利が
導入されるということは、どういうことかについて
アレコレと考えています。
まず、エンドさんは1000万円借りても30年で
950万円しか返さなくていい、というのがマイナス金利。
銀行はエンドに1000万円貸しても結局30年で
50万円ほどお金を減らしてしまいます。
しかし、銀行は日銀から30年かけて900万円しか
返さなくていい条件で1000万円を借りて
そのお金をエンドに貸したとします。
30年かけてエンドから950万円を返してもらって、
同時に日銀に900万円を返したら50万円残るやん。
これがマイナス金利での銀行の儲ける仕組み?
ちがう!
銀行は30年間で900万円しか返さなくていい条件で
日銀から1000万円借りたら、そのままホールドしておけば
100万円が手元に残ることになるでしょ。
わざわざエンドに貸すことはない、ということになります。
エンドにその1000万円を貸しても1000万円以上になって
返ってこなければずっと持っている方がいいはず。
1000万円以上になるということは、プラス金利。
だから、住宅ローンがマイナスになることは
理論的にはあり得ないのではないですか。
でも、デンマークでは現にマイナス0.5%の住宅ローンが存在。
多分、銀行のマージンを乗せると実質的には
プラス金利になるような仕組みなのでしょうね。
それ以外はあり得ないということになります。
住宅ローンの金利が底を這うように下がっています。
長期固定もコンマ以下に突入していますね。異様。
かといって、マンション価格を押し上げる要因に
なっているとは思えません。わずかな差ですから。
私から見ると、2013年以降の金融緩和は何もかもが異様。
金融政策はまさに異次元に突入したままです。
いったいどうやって着地させるつもりなのでしょう。
ぼやぼやしているうちに世界景気は悪化しつつあります。
日本はまたもや金融政策を転換する機会を喪失。
今後やってくるであろう未曽有の不景気に対して、
金融的には打つ手がほとんどありません。
一方、日本国内の所得格差は広がっています。
先日、老後には2000万円の現金が必要、
という報告が発表されて大騒ぎになりました。
みなさん、年金とか老後というワードには敏感。
日本は高齢化社会に突入していますが、
実際の中身は「貧困高齢者社会」というべきでしょう。
年金だけでは暮らせない人が激増するはず。
さらに言えば、その年金さえもらえない人も増えます。
まあ、とっとと生活保護の申請をすればいいのですが。
若年層にも貧困が広がっているように思えます。
私の子どもの頃と比べると、格差は広がったような。
実際のところはよく分かりませんが、
若い人が闇雲に結婚しなくなりましたね。
昔は貧しくても結婚して子どもを作りました。
貧しいということが恥ずかしくはなかった。
少なくともそういう空気はありました。
今は貧しいことはすなわち「負け組」。
競争社会が続くことで格差は世代継承されます。
特に、お勉強ができるか否かの格差は遺伝的に継承。
いい学校を出た人は収入も高くなって、
アタマのいい伴侶を得て、利口な子が生まれます。
戦争のリセットからその世代継承を三世代分ほど
繰り返したのが現在ではないでしょうか。
もうかなり以前のことになりますが、
中学受験の子どもに付き合って塾の保護者会的な
集まりに参加したことがあります。お父さんがたくさん。
また、とある進学校の保護者会にも一度だけ。
ものすごーく熱心そうなお父さんがたくさん。
私というと、そういうのはイヤイヤ参加(笑)。
サラリーマン社会というのは、基本学歴社会。
大きな会社、古い会社、金融系、役所はだいたいそう。
そのことを身をもって知っているだけに、
お父さんは子どもの学歴づくりには熱心になります。
格差社会はますます固定されますね。
そこへきつめの不況がやってくると、もっとも
しわを寄せられるのは経済的な弱者。つまりは貧困層。
またぞろ、自殺や餓死が増えそうですね。
肥え太るのは富裕層です。
マイナス金利なんて、富裕層にはかなりの恩恵。
彼らはまたぞろ不動産を買い漁って資産を増やすはず。
そして、貧困層は徐々に膨らんでいきます。
日本社会はますます不安定化しますね。
そういう社会で子孫を負け組に落とさないためには、
やはり高い教育を受けさせるべき、と考えるのが普通。
今の日本では、そこにはベラボーなお金がかかります。
だから子どもはひとりか作らない、という選択に。
しかし、それは生物として自らの遺伝子を
「負け組」に組み込むに等しい選択。
特に子どもを1人も作らないのは負け組確定の選択です。
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多少の待ち時間が発生しました。
次回も同じようになるかどうかは分りません。
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