何かの本に書いてありました。
「韓国人は一人一人は虎だが、三人集まると猫である。
一方、日本人は一人一人は猫だが、三人集まると虎である」
要は、韓国人は個人としてガッツがあって有能だけど
チームプレーで日本に劣る、ということを言いたいのでしょう。
まあ、そうかもしれませんね。
韓国では、大企業の社員でいるよりも
中小企業の社長になりたがる人が多いといいます。
日本では、名だたる大企業をやめて独立しようものなら
「あいつ、何をバカなことやってんだ。もったいない・・・」
と、陰口を叩かれます。
そしてもちろん、大企業の社員の方がそこいらの弱小企業の社長よりも
世間一般からは敬意を払われています。
銀座のクラブへ行っても、それは同じ。
D通は別にして、大企業の社員なら取りっぱぐれがありませんからw。
私は大きな組織に所属した経験がほとんどないのですが、
大企業の一員でいることって、そんなに心地よいものでしょうか?
確かに安定的に高収入が得られることは大きな魅力です。
でも一生涯「猫」でいなければいけません。
「虎」になろうと思ったら、組織の中の歯車に徹しなければならないのです。
そして、結局は「虎の一部」でしかありません。
日本人は自分が「猫」であることを一向気にしない人が多いですね。
というか、自分が「虎」ではなく
「猫」だということを理解していないのでしょう。
外からは見ると「虎」のように見えますから。
でも、実際は「虎の威を借る猫」でしかないのですが。
そして、一旦「虎の威」が無くなってしまうと、
もう一匹では絶対に生きていけないひ弱な「猫」であることに気づきます。
私のまわりにも、そういう方が何人かいました。
せめて逞しい「野良猫」くらいになれればいいですけどね。
しかし、「虎」である大企業というのは、
外から眺めていると時に醜悪なものです。
その組織に所属している一匹一匹の猫が、
外に対して傲慢に威張り散らしている場合もあります。
ここのところ、ソニーやパナソニックといった、
かつての日本を牽引した企業が次々と赤字に陥っていますね。
トヨタや任天堂もすっかり元気がなくなりました。
野村證券も、もうすぐ三菱東京UFJに飲み込まれるという噂です。
大企業であっても、決して安心できない時代ですね。
今、新しい本の原稿を書いています。
前の本にも書いたことですが「35年の住宅ローン」というものは
「土地神話」や「安定成長時代」の遺物でしかありません。
今の世の中、35年先までずっと雇用を守り、
給料を払い続けてくれる企業がいくつあるというのでしょう。
それこそ、トヨタや三菱東京UFJだって
35年先はどうなっているか分かりません。
何とか大丈夫なのは公務員くらいではないですか。
その公務員ですら、例えば大阪市の職員であったなら
ここ数年でかなりの人員削減が行われそうです。
もっとも、大阪市の様に組合が無茶苦茶やっていた組織なら
どんどん首を切られても当然。まさに自業自得ですが。
私はたった半世紀ほどしか生きていませんが、
世の中つくづく「諸行無常」「盛者必衰」であると思います。
「驕れるものは久しからず。ただ春の夜の夢のごとし。猛き人も遂には滅びぬ。偏に風の前の塵に同じ」
人も企業も、驕り高ぶると長く続きませんね。
経済のバブルが長く続かないのと同じです。
今発売されている雑誌「フライデー」に、
私が取材協力した記事が掲載されています。
新浦安で液状化被害を受けたタウンハウス住民が、
分譲した三井不動産を訴えたことが記事になっているのです。
今週の初め、記者が私のところにやってきて、
訴状とニュースリリースを見せてくれました。
ざっと読ませてもらいましたが、一番に思ったのは
「三井側の対応のまずさ」ですね。
瑕疵担保責任の期間がとっくに過ぎているからといって、
ほとんど木で鼻をくくったような対応しかしていません。
今回は「不法行為」で訴えられましたが、
世間の同情は原告側に集まるでしょうね。
損害賠償請求額は7億円ちょいです。
三井不動産の今3月期の経常利益予想は1000億円。
30年前のチョンボを補うのに2,3億円の出費をしても
痛くもかゆくもないと思いますけど、どうなのでしょう?
そういう出費なら、株主代表訴訟にもかからないでしょう。
それで万が一、一審に負けでもしたらイメージダウンは相当です。
広告費に換算すると5億円は下らないでしょう。
驕れるものは久しからず。
天下の三井不動産は、果たして35年後も存在しているでしょうか?
銀座の社交界がいかにくだらない所かよくわかりました。
近くの緑地で梅の花でも眺めながら缶ビール飲んでた方がまだましです。
2012/02/12 23:21 | by 政治の季節RSS feed for comments on this post.