郊外型大規模マンションを買ってはいけない「理由」

私の自宅の近くに、四半世紀以上前に分譲された
200戸超のマンションがあります。
デベロッパーは、私がこのブログや情報教材で散々取り上げているH社。
一度、中に入ったことがあります。
まだ長女が幼児の頃、ここにかかりつけのベビーシッターさんが住んでいて
ご自宅で預かっていただいたことがありました。
当時で築10年ちょっとでしょうか。
かなりしおれていましたね。
それでもまだ、マンション内に小さな子供たちがいて、
ちょっと古びた「パーク」の遊具で元気に遊んでいました。
今、外観だけ見ると・・・申し訳ないけれど、かなりみすぼらしい状態です。
中古の価格は分常時の半分程度。
でも、これってすごくましな方です。
地下鉄の駅から徒歩6分くらいで、曲がりなりにも23区。
購入された方は、ローンもほとんど終わっているでしょうから
逆ザヤになることもないと思います。
でも・・・これからどうするのでしょう?
今後は大規模修繕などに結構なお金がかかります。
マンションというのは買ってからが結構大変なのです。
「中古マンションは管理で買え」なんてノウハウ本には書いてありますね。
実に、その通りはその通り。
でも、管理状態がいいからといって、手放しには喜べません。
ベラボーな管理費を払っているかもしれないからです。
マンションというのは集合住宅です。
多くの人が集まって住む・・・そこでは区分所有者間の協力・共同が不可欠なのです。
「オレは知らん」という方も、中にはおられます。
「金を払うから、あとはやってくれ」という人も多いでしょう。
お金を払ってくれるのなら、まだしもマシと考えるべきですね。
分譲価格の低いマンションほど、将来的な滞納リスクは高いと私は思います。
でも・・・そんなマンションでも、誰かが音頭を取って、
区分所有者全体の共通の利益のために
やることはやらなければならないのです。
ほうっておけば、管理会社の思うがママ。
大規模修繕だって、5割増くらいの工事費を平気で取られます。
日常の管理費だって、市場価格の3割4割増は当たり前です。
管理会社というのは、管理組合が無気力だと、とことんカモってきます。
資本主義は、だまされるほうが悪いという構造になっています。
大変ですね。
でも、管理組合がしっかりしていると、
実にうまく運営されていて、資産価値も高いマンションとして
区分所有者全体の利益に大きく貢献している場合があります。
管理組合ががんばった例
日本でマンションが分譲され始めて、およそ半世紀が経過します。
鉄筋コンクリートの建物自体は、通常のメンテナンスがなされていれば
50年くらいで使い物にならなくなることはありません。
うまく使えばそれこそ100年くらいは持つでしょう。
ただ、そこで大きな要素となるのは「管理」です。
日本という国は、マンションという居住形態について
まだまだ初心者の域を出ていません。
区分所有法やその他さまざまな法令がありますが、
すべての事態に対処できるとは思えません。
未整備・・・といっていいでしょう。
いってみれば、ほとんどのマンションにとって、
これから先は「未知の領域」なのです。
カラオケルームやフィットネスクラブ、果ては室内プールまでも作っている
マンションがありますが、区分所有者共有の資産として、
それを将来的にどう「処分」するのか・・・まさに「未知の領域」です。
マンションを分譲する会社は、そんなことを考えません。
全住戸が売れてしまった時点で、分譲会社(デベロッパー)は
瑕疵担保責任(売ったものが不良品でないかどうか)と
アフターサービス(不具合が発生したら補修する)の責任を
担うだけで、あとはすべて購入した区分所有者の負担となります。
つまり、10年後に使わなくなったプールとか
15年後にガタがきた機械式駐車場は、
区分所有者が共同して何とかしなければいけないわけです。
いってみれば、デベロッパーというのは売りっぱなし。
売れやすくるためにプールや温泉大浴場などを作ってしまいます。
そして、2,3年先まで何とか運営できるように、管理会社にプランを立てさせます。
そこまでです・・・連中のやることは。
あとは、区分所有者の責任で、どーとでもしてください、
というのがデベロッパーの基本的スタンスなのです。
コンシェルジェサービスとかいって、愛想のいいオジサンが
毎日みなさんに朝夕の挨拶をして、細々した用事をこなしてくれます。
でも、彼の給料は3割増で区分所有者が管理費で払っていることをお忘れなく。
マンションを購入して住む、ということは
一戸建て住宅を買って暮らす、という伝統的な住宅購入よりも
そういった意味でさまざまな共同体の責任を担う、ということです。
しかも・・・マンションの場合は特に、住民が所有者とは限りません。
分譲後30年も経過すると3割以上が賃貸になっていることはザラです。
であるにもかかわらず、今の法令では
「共用部分の用途変更」には区部所有者の4分の3の賛成が必要だったりします。
これで、身動きが取れなくなっているマンションはいっぱいあります。
私が、もっとも危惧するのは郊外型の大規模マンションです。
2,30年もたつと、各住戸の所有者がはっきり分からなくなり、
しかも意識の低い区分所有者が管理に協力しなくなった場合・・・・・
500戸を超えるスケールの場合、30年後はボロボロになって
資産価値は限りなくゼロになるのではないでしょうか。
榊は大規模とタワーを嫌っている、というご指摘をいただきます
確かにその通りです。
でも、現状の法規制の中、郊外に500戸以上のマンションは
作るべきではないでしょう。
その理由は、以上に述べたようなことです。
にもかかわらず、デベロッパーは目先の利益だけを考えて
これでもか、あれでもか・・・と大規模マンションを作ります。
予算があるので、ガンガンと広告してきます。
榊は、それに対抗するささやかな手段として
         
このような情報教材をつくって販売しています。
「私は・・・・・を買おうと思っていたのですが、
18物件の中に入っていたので、とりあえず見合わせました。
今後、どうすればよいのでしょうか?」
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また、ベラボーな価格設定をしているデベロッパーには
     
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2009/8/24 0:15 Comments (0)

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