日本人は海外へ、支那人は日本国内へ

ここのところ、業界の各所を懸命に取材。
「情報は黙っていても向こうからやってくる」なんて、
普段なら悠長に構えている私ですが、
今回は自分から身を乗り出して取材しています。

マンションが売れています。
例えば、あとで紹介しますが先週は文京区をひと回り。
驚いたことに、いくつものマンションが完売していました。
それも、竣工までまだまだ月日のある物件も含まれています。
こんなこと、マンションレポートを書き始めてなかったこと。
明らかに市場が動いているのです。
「これからマンション市場が拡大する」ということで
今日は不動産株が軒並み高騰していました。

今後、この「売れる」動きは山手線周縁部にまで広がるでしょう。
そして、今年の後半に販売が開始される物件は、確実に値上がり。
中古物件もそれにつられて価格が強含みで推移するはず。
何度も書いていますが、問題は「その後」。
特に来年4月の消費税増税です。

本当に消費税を上げるかどうかの判断は今年9月だそうです。
でも、もう誰も「あれはないかもしれない」なんて言わなくなりました。
これだけ株価が上がり、円安で輸出関連企業の業績が上向けば
消費税を据え置く理由は何もないのと同じ。

さて、注目されるのは2年間で増える132兆円のマネタリーベース。
マネタリーベースなんてカタカナだと分かりにくいですね。
単純に「通貨」といってどこが悪いのでしょう?
世の中に132兆円のお金を流し込むのがこの政策。
2年間で市場のお金が約2倍になるのですよ!

自分の持っているお金が2倍になるのなら
こんなに嬉しいことはないのですが・・・・
最初は銀行に積み上がるだけですからね。
それも、各銀行が日銀に持つ当座預金口座に積み上がります。
本当に市場に流れてくるの? と、私も少し疑っています。
今の日本経済には、そんなに資金需要はなさそうだから。
では、その巨額のマネーはどこへ行くのか?

それがはっきりわかれば大儲けできますね。
先回りして、そこを買っておけばいいのですから。
日本の不動産でしょうか? 少しはそれもあると思います。
前にも書いた通り、銀行の融資基準が緩めば
不動産を購入する企業や人は増えるでしょうから。
それが値上がりにつながることは確かです。
何といっても「実需」なのですから。

でも、前に書いた通り日本の不動産系の企業も個人も今回は
「おっかなビックリ」なところがあります。
前回ミニバブル崩壊の記憶が生々しすぎるからです。
私は海外不動産に向けて流出しそうな気がします。
特に、途上国の不動産。ミャンマーやフィリピン、インドネシア。
ベトナムはもう、ブームが一巡した感があります。
ブラジルはもうひと盛り上がりしそうな気がします。
いずれにしても、非常なリスク資産になることは確か。

何といっても2年で132兆円もありますからね。
1年で66兆円といっても、日本の国家予算規模です。
何度も言いますが、本当にそんな大量に流れ込んでくるのでしょうか?
まあ、日銀がウソをつくとも思えませんが、
そのまま当座預金口座に積み上がったままの額も相当ありそう。
でも、たとえ10兆円でも途上国への不動産投資に回れば
それは現地で確実にバブルを生み出すことになります。
あんまりよいことではありませんね。

一方、日本国内の不動産を買いに来ている外国勢もいます。
今目立っているのは香港やシンガポール、台湾、韓国など。
「外国勢の買いで不動産価格が上がる」というのは前回のミニバブル。
ところが、あの時は別名「ファンドバブル」と呼ばれたように
買い手の主役はファンドと呼ばれるまとまった資金。
今回、主に支那系の人々は「個人ベース」が主体。
したがって、「1棟丸ごと」というケースはあまり多くありません。
「東京の不動産って、意外に安いじゃないの」というノリです。

彼らにとっては、湾岸のタワーマンションなんて格好の対象。
「オリンピックが開催される」という万国共通の価値観にも訴えられます。
それに、彼らはタワーマンションみたいな「分かりやすく」派手なもの好き。
したがって、今後都心や湾岸のタワーマンションは
そういったアジアンマネーの「分かりやすい」購入対象となり得ます。

つまり、日本人は国内不動産に今ひとつ自信が持ち切れずに海外へ。
逆に、支那系の人々が日本国内で不動産を買いあさる・・・
という図式が定着するかもしれないのです。
なんだかあまり嬉しくない構図ですね。
5年後、湾岸のタワーマンションに住んでいると
「住人の3割が支那人」なんてことにもなりかねません。

さて、冒頭で申し上げた「文京区」のレポート更新です。
優良物件の販売スピードが上がっています。
このままだと需要が供給を上回る可能性が大。
「今あるモノを買う」というのもひとつの手法。
しかし、「何を買ってもいい」というワケではありません。
そこはやはり、資産価値の強いものを選ぶべきでしょう。

「文京区・総集編」
全20物件を分析
価格 5,490

A-standard 本郷三丁目
ステージグランデ文京白山
Brillia(ブリリア)本郷三丁目
Brillia(ブリリア)駒込六義園
プレシス文京大塚
Brillia(ブリリア)目白台
ノルディックマンション 文京白山
プリマシュロス文京本駒込
ルネ文京白山
シティハウス文京茗荷谷
シティハウス文京千石駅前
プラネスーペリア文京千石
ブランズタワー文京小日向
セントラルレジデンス御茶ノ水ヒルトップ
CONOE<本郷三丁目>
ブランズ文京白山
プレシス文京春日
ベルドゥムール文京小石川
シティハウス文京小日向
グランスイート六義園

アベノミックスで完売続出
「小石川・本郷」
選択肢が急速に縮小
価格 2,690

【小石川エリア】
1 プレシス文京春日
2 ベルドゥムール文京小石川
3 シティハウス文京小日向
4 シティハウス文京茗荷谷
5 ブランズタワー文京小日向

【本郷エリア】
1 CONOE<本郷三丁目>
2 A-standard 本郷三丁目
3 Brillia(ブリリア)本郷三丁目

これから不動産はどうなるのか? 私と一緒に考えてみませんか?

榊マンション市場研究所・春の不動産セミナー
「アベノミックス後のマンション購入は?」

日時:2013年4月20日(土) 午後1時15分より(午後1時開場)

場  所:ルーテル市谷センター 第1・第2会議室


2013/4/8 19:55 Comments (0)

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