情報を活かすために必要なもの

私の携帯は、いまだにガラケイです。
スマホには興味ないし、アイパッドも持っていません。
別に欲しいとは思いませんね。
でも事務所で作業するときは、ずっとパソコンとにらめっこ。
当然、ネットの中をグルグルと巡り歩きます。

フェイスブックとツイッターをやっていますが、
あんまり熱心な利用者とは言えません。
一日に1回はなんか書いていますが、まあメンテナンス程度。
熱烈にそればっかりやっているわけでもないし、
そこから何かを得ようとしているのでもありません。

私のような中高年でもスマホ中毒になる人がいる、と新聞で読みました。
どうも理解できません。そこに何があるの、といいたい。
確かに、ネットは便利です。多くの情報を取れます。
しかし、それは情報でしかありません。
それも、誰かが作為的に加工した情報です。

かくいう私もこのブログや各種の原稿、さらにはマンションレポートで
常に何らかの「情報」を発信し続けています。
確かにそれを「情報」と捉えれば、情報かもしれません。
でも、それは「情報」そのものとしては、全然大したことではないはずです。
だって、私はやたらと顔が広いわけではないし、
特別の情報源とつながっているということもありません。
普通にネットを巡り、人と会って、街を歩き、見聞きするだけ。

つまり、私の持っている情報なんて誰でも知りえること。
私のブログや原稿やレポートを読んでも、目新しい「情報」とは出会えません。
それでも、多くの方がこのブログに来てくださり、
あるいは夕刊フジの連載を面白がって読んでくれたり、
お金を払ってマンションレポートを購読いただけるのは、なぜか?

それは、私が単なる「情報」を発信しているのではなく、
私の「価値観」をお伝えしているからだと考えています。
そして、その価値観はみなさんにとって多少とも
「意味がある」「読むに値する」と感じてもらっているからでしょう。

ただ「どこどこでこんなマンションが販売されていて価格がいくら」
という情報なら、それこそネットにあふれています。
モデルルームを訪ねることで得られる様々な情報も、
「行けば誰でも手にすることができる」類のもの。
それを焼直すことに、私はたいして意味を感じません。

ネットがこのように普及して「欠かせないもの」になったのは、
せいぜいここ十数年のことです。
情報収集はネット前とネット後で様変わりしました。
今、たいていのことは図書館に行かずとも分かります。
でも、図書館がガラガラになっていないのはなぜ?

スマホ中毒になっている私と同年代のおっさんたちのことを考えました。
きっと強迫観念を持っているのでしょうね。
常にネットで世の中とつながっていないと、何かいけないことがあるような。
やたらとSNSにはまる人も、いってみればその類。
電車の中でもずっとあの小さな画面をみながら
指で何かやっている若者たちも、そのお仲間ではないでしょうか?

FBやツイッターも、ただの世間話の延長のように思えます。
ただ、時々すごく質の高い情報が得られます。
でも、それは人と会って世間話をする時にも得られること。
所詮、人間が発するものであることに変わりはありません。
ネットは、そういった情報へのアクセスを飛躍的に便利にしただけ。

情報というのは、ただ集めるだけでは記号と同じです。
きちんと理解して、その深い意味を読み取り、
そこから自分なりの判断を下さなければなりません。
情報を活かすも殺すも、あるいは誤解するのも本人次第。
突き詰めていえばその人の知性と教養が、
得られた情報を咀嚼する上で大変重要になるのです。
そのことに、多くの人は気付いていません。
情報そのものに価値があるかのように思い込んでいるのです。
だからいい歳をしてスマホ中毒になったりするのでしょう。

今は、あの小さな端末で世間の多くのことが分かる時代。
でも、そういった情報を活かして幸せになっている人が
ネット以前の時代に比べて増えているとは思えませんね。
結局、自分を豊かにできるのは自分の内面でしかありません。
そして、その糧の多くはネットではなく書物から得られると私は思います。
だから、図書館には今でも人が絶えないのでしょう。

レポート更新情報

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価格 3,590

■このレポートに収録されているマンションは、
ザ・パークハウス西麻布、グランスイート広尾、ブランズ麻布狸穴町、グランスイート麻布台ヒルトップタワー、ウェリス有栖川、パークナード南麻布、パークナード元麻布、パークリュクス東麻布 mono、シティタワー麻布十番、以上の9物件です。

夕刊フジの公式サイト zakzak
に榊淳司の連載コーナーが設置されています。
どうぞ、みなさん寄って行ってください。


2013/8/11 11:31 Comments (0)

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