スマホの奴隷になれない私

最近、雑誌や新聞などから取材を受けることが多くなり、
掲載誌や見本誌をたくさんいただいています。
私は自分で雑誌や新聞を買うことがほとんどないので、
「フムフム」と言いながら昼飯時や通勤電車の中で読みます。
中には「へえー」と唸るような情報が入っていますね。

いつかも書いた通り、私は世間の些事にかまけない人間です。
マンションに関すること以外には、自分の興味のある分野の
ことにしか目が行きません。情報も集めません。
でも、雑誌を読んでいるといろいろな記事が読めます。

今の40代より若い方は、知りたいことをネットから拾いますね。
紙の雑誌や新聞などを買うことはないでしょう。
電車の中で若い方が雑誌や新聞を読んでいるのを見かけません。
ほとんどの方がスマホを見ています。いじっています。

カンタンに知りたいことが分かってしまうのがネット。
それをいつでもどこでも手元で操作できるのがスマホ。
便利な時代になったものです。今や紙媒体を凌駕しています。
しかし、一抹の寂しさを感じてしまいます。

先日、あるネットメディアの方と話す機会がありました。
「月刊PVはどれくらいですか?」とお聞きしたら
「7千万くらいでしょうか。月によって違いますが」と。
ヒエー、という数字ですね。それでも多い方ではないそうです。

今の日本、100万部売れている週刊誌はありません。
読売新聞だって、1000万部を大きく切っているはず。
しかし、ヤフージャパンへのアクセスは、きっと億でしょう。
そう考えれば、ネット媒体は凄いですね。

でも、ネット社会になったからと言って、
人間が賢くなったとは思えません。
むしろ、バカになったような気がします。
なぜでしょうか?

情報を得る、ということと、それを使いこなすという作業は、
まったく性格が異なるものだと思います。
知りたいことにはすぐにアクセスできても、
それで日本人全体の教養が高まったワケではありません。
大切なのは「何を知りたいと考えるか」ですね。

人間は「見たいものしか見ない」生き物です。
見たくないものは目に入っても「ないものだと思う」のです。
「不都合な真実」には無意識に目をつぶってしまう・・・
であれば、ネット社会になって情報アクセスが容易になっても
多くの人は「見たいもの」しか見ていませんね。

雑誌や新聞のいいところは、興味のない情報にも
自分を近づけてくれるところにありますね。
未知のことに「あれ、これなんだろう」という好奇心を
抱かせてくれるワケです。
だから、私のように好奇心の旺盛な人間にとっては
雑誌や新聞をじっくり読むのは楽しい営為です。

それに、ネット上での情報は往々にして誤解を生みます。
また、誤った情報や悪意に満ちているものも多いですね。
人びとは、紙媒体>電波媒体>ネット媒体>ネット個人発言
という順番で信頼感を抱いているのではないでしょうか。
だから、ネットで何千万アクセスを集めている媒体よりも、
紙で数十万部しか発行されていない雑誌や新聞に重きを置きます。

今日、私の事務所に来られた上品なご婦人がおっしゃいました。
「ネットではもっとお年を召した方かと思ってまいりましたら、実際は若々しくいらしてビックリいたしました」
ありがとうございます。

みなさん、実物の私を知ってよく驚かれます。
「若い」「痩せている」「気さく」「話しやすい」といった
まあ、いいことばかりおっしゃってくださいます。
嬉しいですね。じつにまったく。

このブログでは度々カゲキなことを書いてきましたので、
みなさんは私のことを「怖い人」「老獪な人」的にイメージされます。
実際は、その辺のどこにでもいるオッサンです。
ちょっと理屈っぽくて、物事をハッキリ言い過ぎるだけ。
自分では「粗にして野だが、卑ではない」つもりでおります。
つまり、ネットでのイメージは往々にして実物とは異なるのです。

東京の地下鉄に乗っていると、スマホいじっている率が
半分から7割くらいに感じることが多いですね。
特に30代以下は8割以上ではないでしょうか?
私は必要がなければスマホを見ません。触りません。
電車の中ではモノを考えているか、本や雑誌、新聞を読んでいます。

何かを調べる時は、事務所か自宅のPCに向かいます。
だいたいが、狭いところと小さなものは苦手なのです。
でも、一番苦手なのは「視野と発想の狭い人」だったりします。
「狭い世界に屯する連中」も苦手ですね。
「君子は周して比せず 小人は比して周せず」のつもり。
だからかどうか、最近SNSもテキトーになりました。
元々他人様が何をやっているのか、何を言っているのかに関心希薄。
これは老化現象でしょうか?

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さて、本日は事務所に来ると「日刊スポーツ」が届いていました。
「6月29日発行」号です。これって28日の発売?
まあそれはいいのですが、とうとう私もスポーツ紙デビュー。
最近、あっちこっちの雑誌によく出ています。
昔はいちいちこのブログで自慢げに書いていたのですが、
最近は疲れました。どこに出たかは

「メディア実績」

にまとめていますので。ご参照ください。

なぜ、久しぶりにこんな自慢を漕いでいるかと言うと、
紙媒体の連載が欲しいから。現状、夕刊フジだけです。
今度、某ネットメディアでも連載が始まります。
でも、私は前述のようにアナログ的人間なので、
紙媒体の連載を持ちたいのです。
それも、マンション以外のことが書ける内容です。

このブログの読者数はすごーく少ないのですが、
セミナーや有料相談その他でお会いする方のレベルはかなりハイ。
また、接触してこられるメディアの方々も
「いつもブログを読んでいます」という場合が多いのです。

だから、読者の編集者さん諸兄! 私に何か連載を書かせて!

「榊淳司のお奨めマンション速報」

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2015/7/3 18:16 Comments (4)

4 Comments

まろたんさん、こんにちは。

最近、あまり本を読まなくなりました。
年に50冊ペースでしょうか。
どんどんバカになっていますね(笑)。

以前ほど、意欲がなくなったのです。
「見るべきほどのことは見つ」ほどでもないのですが。
最近は、「老後」に少し関心が沸いてきました。

しかし、日本には日本人しか資産がありません。
良くも悪くも、我らを信じるしかありません。
私は割合楽観的です。

出かけます。
またゆっくりと。 ごきげんよう。 榊淳司

2015/07/05 10:17 | by Sakaki Atsushi

榊さま。

> 団塊世代は、我ら新人類世代にとって眼の上のたんこぶでした。

たしか、昼間から寿司屋でビールを浴び、唯我独尊だったのでは。(笑)
ま、もう時効ですからね。

団塊ジュニアは、無色透明・いい子・・・。ぶってるだけ?
そのあとの世代は、もはや「お公家さん」ですね。
男も女も、総じて「クレヨンで描いた」ような顔をして。
シナ・韓国・ホクセン・ロシアのワルどもと、戦えますかな?(笑)

さて。
田島知郎=たじま・ともお、と言う人の著書・3冊読了。
当年・75歳のドクターですが、ご存知でしたか?

まず初め、田島さんが今年の2月に出版された著書を読み、
ユニークな内容だったので、過去に上梓されたものを遡り読みました。
で、新しい知見を得ましたね。
そうだったのか。と言う知見です。

内容の説明は割愛しますが、ニッポンの医療の「知られざる」実態です。
こんな大雑把な説明では、大いに誤解を招きそうですが、
一読の価値はありかと。

3冊のうち一冊をと言うことでしたら、
「病院選びの前に知るべきこと」2010年刊・中央公論新社。
副題として、医療崩壊から再生に向けて、とあります。

全・230ページで、読了時間は、そんなに掛かりません。

我がニッポン国は「G7」のメンバーで、堂々の先進国なのです。
が、俗に言う「ガラパゴス」ですな。
医療分野に限らず、おおかた全ての分野で「異質」です。

これから先、いわゆる「カントリーリスク」となって、
ますます閉塞し、更には衰退してゆかざるを得ませんね。
いつぞやも、ご紹介しました「警句」。
「日本の最大のリスクは、日本人である」と。
対して、榊さまは、
「日本の最大の資産は、日本人である」と言われましたが。

ウ~ン、どうなんでしょうか?
この先、どう転がってゆくのでしょうか?
「外圧がなければ、変われない」のは歴史の事実。
そんなニッポン民族ですが、どうなんでしょうか?

ごきげんよう。

2015/07/05 01:32 | by まろたん

まろたんさん、こんにちは。

団塊世代は、我ら新人類世代にとって目の上のたん瘤でした。
我らが20代後半の時に、向こうは40代前半で「部長」。
正直申し上げて、6対4で悪い印象が強いですね(笑)。
でも、あらかた引退されましたね。

これから、団塊さんたちは年金受給の引退生活。
団塊さんたちは鍛えられているので、
どの程度長生きするのかちょっと心配。

一方、団塊ジュニアたちは私らにとっては
後輩というよりも部下でしたね。
彼らの印象はどうということもなく、無色透明。
「いい子」が多かったように思えます。

20数年後、私も後期高齢者。
「20年後は・・・」なんて原稿を書きましたが
そこまで生きて確認できるかどうか。
それはお神酒の消費量次第、なんて・・・

明日は急な相談が入って出勤になりました。
働けるうちに働きますわ。

それでは、ごきげんよう。 榊淳司

2015/07/04 13:56 | by Sakaki Atsushi

榊さま。

ネット社会。ウエブ・2.0。またドッグイヤーの世界。
とかとか。
が、ここまで世界にあまねく膨張・拡大しましたので、
ネット社会は、さまざまな切り口での論が可能です。

私は団塊世代。
高齢者の年齢層ですから、その切り口で論じますと、
ズバリ、ネットは福祉・生活援助インフラであると。
この一点に尽きますね。

他にも多くのベネフィットはあることは、モチロンですが、
やはり一番押しで、福祉・生活援助のベネフィットを挙げたい。
その理由は、もはや言うまでもないと思慮します。

であるのに、今、高齢者の相当割合がこの恩恵に浴していません。
六〇代の半数、七〇代は7割、八〇代以上は9割くらいが、
「ネット難民」で前時代にあるのではないかと。
割合は私の当てずっぽうですが、当たらずとも遠からずと?

高齢者の精神・身体状況を鑑みれば、大変はハンディキャップでしょう。
まさに「ネット・ハンディキャップド・パーソンズ」です。
経済的な階層格差と並ぶ、情報インフラ格差です。

バサマたちが実店舗で買い物して、両手に荷物を持ち、
足引きずりながら帰ってゆく、前時代の買い物風景。
まさに「難民」でしょう。
「あほかー。何とか、しちゃれよ!」と思いますが。(笑)

ま、なにごとでも、あることですが、時代が急変したとき、
一定割合の人びとが、脱落し置いてきぼり。
何ともならんのでしょうね。

この先も、10-20-30年後、社会のさまざま分野が激変し、
「風景」が「ひと」が、すっかり変わってしまうことが予測されます。
「彼は、昔の彼ならず」と。

「時間よ、おまえは、なんと残酷であることか!」

ワケの分からなくなったところで。(笑)

ごきげんよう。

2015/07/03 23:41 | by まろたん

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