すっかり世界のヒールになった「中国」

先月の半ばに発覚して大騒動となった杭工事偽装事件。
今も次々に偽装が発覚しているけど、ニュースとしては陳腐化。
どこかの建物が傾いている、という事実でも出てこない限り、
このまま話題から消え去る可能性もありますね。
しかし、実際に傾いている建物はマンションも含めて
いっぱいあるはずです。表に出ないだけ。
報道されていいことはほとんどありませんから。

一方、マンション関連では湯沢石打の11億円横領事件。
その後、管理組合が告訴して理事長が逮捕されたという報道は無し。
横領は親告罪なので、管理組合が訴えない限り刑事事件化しません。
この理事長氏が11億7800万円を返済すればOKなのですが、
そんなことができるとも思えません。
その内、管理組合が告訴して逮捕、という報道が出る可能性はあり。

そして、最近私に対する取材が多くなったのが、
やはり定番の「中国人」問題。
中国人の「爆買い」。そしてAirbnbを巡る様々な騒動。
これは、今後ますます拡大しそうな話題です。

あるメディアの方が言っていましたが、中国人や韓国人を叩く記事は、
連中から「歴史」を非難される多くの日本人の留飲を下げるそうです。
したがって、受けが良くてよく売れるから記事にしやすいとか。
私も、このブログを始めたころはよくやっていました(笑)。

4,5年前はそれほど紙メディアでは激しくなかったのですよ。
だから、私はこのブログでやいのやいのとやりました。
世間がやっていないことをやりたがるのは、私の性分(笑)。
長らく中国人のことは「支那人」と表現していました。
これは蔑みを含ませているのではなく、伝統的な言い方だからです。

もう5回目くらいになるのでしょうが、ちょっとだけ解説。
中国人のことを「中国人」というようになったのは1948年頃から。
当時の日本は敗戦によって連合国の占領下にありました。
もちろん、言論の自由なんてありません。
連合国のいいなりの報道がなされ、出版物も規制されていました。
その頃に「戦争で日本はいっぱい悪いことをした」という
歴史観が刷り込まれ、日教組なんかは今もそれを信じ切っています。
彼らが大嫌いなアメリカの思うツボにはまってしまっているのです。
未だに自分たちが騙されていることを自覚しない、哀れな連中。
まあ、それはひとまず置いておいて。

その頃、連合国のひとつである中華民国(今の台湾)が、
「支那という呼称を『中国』に改めよ」と日本に要求したのです。
戦時中に、日本人から「支那人」と呼ばれていたのが
よほど気に食わなかったのでしょう。

日本語における「支那」という呼称は古くからあります。
これは日本だけでなく世界中が今の「中国」を呼ぶ言い方と共通。
英語ならChina(チャイナ)、フランス語は Chine(チナ)。
これが日本語だと「シナ」になって「支那」の漢字をあてていただけ。
かつては「革命の父」である孫文も使っていたそうです。
だからそこに侮蔑の意味合いは何もありません。

それを1948年頃の中華民国政府が
「我が国は中華民国だから、略して『中国』と呼べ」と要求。
敗戦国の我々はそれに従うしかなかったわけです。
だから、私はあえて「支那」と使っていただけです。

でも、めんどくさくなったので「中国」に変えました。
まあ、その方が波風はたたないし、今の人々には馴染んでいますから。
「支那」という言い方に中国への侮蔑を感じる人がいるとすれば、
それは単なる無教養の仕業でしかなかったのですが、
最近の「中国」というワードは、それ自体がマイナスイメージの塊ですね。
それも、全世界規模でそうなってしまっています。

メードインチャイナは安物の模倣品。チャイニーズはインチキ野郎。
The People’s Republic of Chinaは他国の領土と領海を犯し、
人権を無視して人民を弾圧する非民主主義国家。
他国にサーバー攻撃を仕掛けて、技術を盗み出す泥棒の国。
デタラメな経済統計を発表し、自由な取引を制限する社会主義国。

そんな国の元首と、エリザベス女王様が握手をした写真が
世界中に配信されたとき、誰もが大英帝国の凋落を感じました。
一切顔を出さなかったチャールズ皇太子が何と頼もしく思えたことか。
今や世界最大最強のヒールが「中国」なのです。

昨日も、私は某テレビ局のV撮りで「中国の方がたくさん買われた・・」
なんて言いながら、ある湾岸タワーマンションを指さしました。
中国人の悪口を言っておけば、見る人が喜ぶ風潮にあるのです。
まあ、私とて世の中にコメントを出すことが稼業ですので(笑)。

同時に、中国では連日の如く日本を貶める報道がなされています。
これは見る人が喜ぶからではなく、他ならぬ共産党の方針。
今のお若い方はご存じないかと思いますが1989年に
中国の北京では「天安門事件」という大騒動がありました。

天安門広場という「100万人収容」といわれるでっかい広場に、
共産党政府に不満を唱えるプロレタリアート(労働者・農民階級)と
学生たちが10万人以上集まって抗議集会を開き続けたのです。
いってみれば「革命行動」ですね。約1か月続きました。

最後は共産党政府が戦車で彼らを踏みつぶしました。
あの広大な天安門広場が人血で真っ赤に染まったのです。
中国の人民解放軍は、「人民虐殺軍」に変貌しました。
それ以来、共産党は反政府行動を厳しく取り締まっています。
まあ、そんなの勝手にやってくれればいいのですが、
共産党政府はその時に考えたのです。
「人民の敵が共産党であってはならない。他に作るべきだ」

そして、栄えある「人民の敵」に選ばれたのが、他ならぬ我ら日本。
天安門事件以来、中国のあらゆるメディアはことあるごとに
「反日キャンペーン」を繰り返しました。
今でも、テレビでは連日の如く反日映画、反日ドラマを流しています。
何も知らない中国の若者は、全員が反日感情を持っています。

まあ、ひどい嘘八百です。
前にも書きましたが、大日本帝国の軍隊は当時の支那軍に、
ほとんど負けていません。もう連戦連勝。
共産党の八路軍なんて、最初にちょっと戦っただけで
あとは山奥に逃げ込んだまま。日本の敗戦まで出てきませんでした。

なのに、今の中国のテレビドラマでは八路軍の連戦連勝。
日本軍は負けてばかり。だから、ぜーんぶウソ。
だいたい、連中の作るテレビドラマ通りに日本が負けていれば、
どうして1945年の8月まで中国大陸の主要都市を
ほとんど日本軍が占領したまんまになっていたのでしょう?

まあ500歩くらい譲って、中国人がウソのドラマや映画を作ろうが、
デタラメな「抗日戦勝70周年」の行事をやろうが、
そんなことは「勝手にやってね」の世界にしましょう。
でも、中国国内に日本企業の投資を受け入れたり、
日本にやってきて不動産に投資するような場合は、
国際的なルールやマナーは守ってちょうだいね、といいたいですね。

「愛国無罪」といって日本の工場やスーパーをぶっ壊して
日本製のクルマに火を付けたりするのは、ただの犯罪です。
それを取り締まれなかった中国という国は、見下げはてた野蛮国家。
マンションを購入して、ゲストルームでAirbnbをやるのは
犯罪に等しいルール違反です。

日本のメディアが中国人の違和感ある行動を報道するのは、
ニュース性があるのと日本人にウケるのが大きな理由。
私も、自分の職業としてその一部を担うことは致します。
ただ彼らを無闇に侮蔑するようなことは差し控えているつもりです。
あくまでも、事実に即した報道のお手伝いです。

しかし、日本と中国のメディアが双方でネガティブキャンペーンを
繰り返すことで建設的な何かが生まれるとは思いません。
どちらかというと、悪循環です。
しかし、日本には「報道の自由」というものがあって、
中国のように政府が何かを規制できるわけではありません。
だから、中国人がネガティブなネタを提供し続ける限り、
各メディアはそれを取り上げて報道するのです。

願うらくは、中国政府も中国人も、日本のメディアが
取り上げるようなネガティブなネタを世に出さないで欲しいですね。
まあ、それは太陽に向かって「明日は西から出てきてね」
と、お願いするに等しいことかもしれませんが。

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2015/11/28 14:47 Comments (5)

5 Comments

まろたんさん、こんにちは。

SNSは私も最近低調。
昔、出版社に「やれ」と言われて始めました。
でも、単につぶやいているのでは意味がないようで、
私らの商売は話題性を振りまいて本を買ってもらうことにつなげるとか。
アホらしいので、言いたいことしか言いません。
また特に誰かのつぶやきを見たいわけではないので
ほとんどフォローもしていません。
ただ、お神酒タイムの戯れでやっている程度。
あまり他人と絡むのも好きではありません。
なんだか女子高生みたいで嫌なのです。

石原シンちゃんは嫌いでしょうね。
アレは昔の男ですから。
孫は私よりも若かったのでしょうか。
年上だと思っていましたが。あまり興味のない男です。

あいかわらず、オナゴにはモテていますよ。
土曜日なんか、ある読者さんのご自宅にお伺いしたら
「榊さんが来る」ということで
女性の読者ファンが3人でお待ちになっていました。
「私にも握手して」なんて。
「ブログの写真より男前ね」。喜んでいいのか・・・(笑)。

昨日は「リーマンショックの頃から」
ずっと読んでくださっている方とお会いしました。
そのお方の元いた会社は、私の出入り先。
何とも奇縁です。悪いことはできません(笑)。

まあ、孫さんほど気張っては生きていませんが、
グタラグタラと地べたをはい回る人生です。
あまり悲観せずに生きることにしています。

それではまた。 ごきげんよう 榊淳司

雑誌、面白く読ませていただきました。

2015/11/30 14:14 | by Sakaki Atsushi

榊さま。

先の書き込みで、もれたこと。

慎太郎は「作家」。その矜持がある。
で。
ツイーットする御仁は「別もの」
いい、悪い、の問題では有馬温泉。

「作家」たるもの「文筆の徒」。
でない御仁は、
「しゃべくり=ツイート」で日銭稼ぎの徒。
ま、どちらも、生き方ざんす。
コンテンポラリー、なーんてねー。

やはり、さ。
あの「タチバナ・アキラ」の、逆光線。
「残酷」なんだよね。人類の歴史は。

それを、さー。
オナゴも、オナゴなりに、知ってるからねー。
きょうび、ガキも、ねー。

この先は?
どうなるんだろう、ねー。

ごきげんよう。

2015/11/29 21:06 | by まろたん

榊さま。

もう3年前、いや4-5年前になりますか。
ツイッター・フェイスブックなど、いわゆるSNSに関心をもち、
ま、どんなものかとアカウントを持ち、試用したことがあります。
どちらも「ひと月ほど」でクローズしましたが。

その時のこと。
ツイッターで孫正義をフォローしました。他に2-3人適当に。
これらのフォローに、特別な意味はなかったのですが、
「試用」ですから「誰かを」という程度のフォローでした。

で、孫正義のツイッターですが。
或る日、或るとき、たまたまTLを見ていましたら、
こんなツイートが流れて来ました。

「今日、50歳になりました。
人生、いつ終わりを迎えても悔いのないよう、
毎日を生きてゆきたいと、自分に言いきかせました」

と、文言通りではありませんが、主旨は、こんなふうな。

月並みですよね。が、
月並みゆえに、かれの「実感」を感じましたね。
飾らない、カッコつけない、五〇男の「つぶやき」。
五〇年間の「区切り」の思いを、ふとツイートした。

ま、若いモンには「分かんねーだろう」なあ。(笑)
いいんですよ、順ぐり、だもんな。
榊さま。孫正義と同年代では?

前述の通り、今はもう、SNSはすべて「卒業」。
石原慎太郎は橋下徹に「あんなもん、やめちまえ」
と言うたらしいですが、ま、これも「時代」ですからね。
慎太郎は「作家」。
なので、その言もあり、でしょうが。

ふと思い出したことを、ちんたらと。

ごきげんよう。

2015/11/29 19:22 | by まろたん

まろたんさん、こんにちは。

今はオバマの任期切れを静かに待つ時期ですね。
アメリカは中国の台頭を苦々しく思っています。
日本と違って、連中はパートナーになれません。
どこかで共産党政権の崩壊を仕掛けるのではないでしょうか。

かつて日本は西太平洋の覇権を持っていました。
今はこの体たらく。
アメリカは決して中国と世界を分かち合おうなどと
鷹揚な考えを持っていないと思います。
ただし、かの国も一枚岩ではありません。
オバマ君のようなアホも大統領になれる国。
だから、今は静かに見守る時期です。

日本は軍備を整え、中国の侵略に備える時期。
サヨクのおバカさんたちは侵略の現実を
目の当たりにしないと目が覚めません。
憲法も、平時には変えられないでしょう。

しかし、私が生きているうちに何かは起こると思います。
北朝鮮の崩壊か、中国の政変、ロシアの混乱・・・
その時、日本も普通の国になれるかも、と期待します。
やっぱりこの国は外圧でしか変われないのですよ。

ではまた。 ごきげんよう 榊淳司

2015/11/29 10:25 | by Sakaki Atsushi

榊さま。

> シーチーピンとエリザベス女王の握手。大英帝国の凋落。

おっしゃる通りですが、英国は、もともと「落ち目の三度笠」。
要は、オバマ・アメリカこそが、ここにきて凋落でしょう。
「なにやってんねん、オバマ!」ちゅうことですよ。
先日のAIIBショックも、同じ文脈ですね。

チャイナは「常任理事国」です。
そこは、日本国より「格上」です。
押さえて置くべき現実です。
日本国は拠出金だけのお人好し。
「貢ぐクン」ですわ。(笑)

アメリカが、この先、どのように出てくるか?
米中関係の行く末、展開は、日本国にとっても試されます。
もう、これまでの対応では「宙ぶらりん」になります。
まさに「政治」が試されます。
あのズル賢いプーチンも、よーみてまっせ。(笑)

内政・外交、多事多難。
なのに日本人、まるで「ひとごと」。
2015。あと、ひと月。
ま、お神酒をいただきながら・・・ですね。

ごきげんよう。

2015/11/28 20:12 | by まろたん

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