トルコでクーデター未遂事件が起こりました。
クーデターというのは、軍隊が武力で政権を乗っ取ることです。
だから、非常に悪いことである、というのが常識。
日本ではかつて「2.26事件」というのがありました。
1936年ですから、もう80年も前の出来事ですか。
その5年後に対米開戦しているのですから、
あの頃はせわしなく世の中が動いていたのですね。
それはまあおいておいて。
今回のトルコのクーデターでもエルドアン大統領が巻き返して、
見事に反乱軍を鎮圧してしまいました。
それで、世界は「よかった、よかった」ということになっています。
果たしてそうでしょうか?
トルコは世界で有数の親日国です。
近年、日本人の旅行先としても人気が急上昇。
特に「ヨーロッパには飽きた」という富裕層が好まれるとか。
まあ、それもいいのですが、みな、トルコを知りません。
トルコ人は、もともと我らと同じモンゴロイドだと知っていました?
この平凡な事実を知らない人が多いのですよね。
だって連中ってほとんど白人みたいですから。
あと、世界にトルコ人が住む国っていっぱいあります。
アゼルバイジャンにウズベキスタン、トルクメニスタン、キルギス、
中国国内のウイグル人もトルコ人の一派です。
歴史的には突厥やチムールなどが知られています。
変わったところではハンガリー人。
元はアジアから来たマジャール人が作った国。
マジャール人自体がトルコ系(テュルク系)と言われています。
まあ、そのことも置いておいて。
今のトルコ共和国やアゼルバイジャンなど中央アジア系の
トルコ人はだいたいがイスラム教徒です。
トルコも99%がムスリムで、スンニ派が大多数だそうです。
ところが、トルコは基本的に「世俗主義」を取ってきました。
「世俗主義」というのは、簡単に言えば政教分離です。
さらにかみ砕くと、イスラム教で政治を行わない。
これって我々日本人からすると当たり前なのですが、
イスラム教の国ではどちらかというと珍しいかもしれません。
例えば、サウジアラビアなんていう国は完全に政教一致。
何より神の教えを優先します。
だからサウジアラビアは基本的に国内に異教徒が入れません。
「ちょっとメッカを見たいのだけれど」というのはノー。
メッカを巡礼できるのは、あくまでもムスリムだけ。
イランもそうですね。イスラム教シーア派の国。
かつて、イラクに君臨したフセイン君は世俗主義でした。
あのオッサンは都合のいい時だけイスラムの教えを持ち出していました。
今のインドネシアも世俗主義のイスラム国家です。
まあ、インドネシアやエジプトといった国は、
ムスリムだけではないので世俗主義にせざるを得ないところはあります。
それで、トルコという国は第一次大戦にドイツ側について
オスマン帝国が崩壊して以後はずっと世俗主義。
けっこう筋金入りの世俗主義かなー、と私は思っていました。
ところが、今のエルドアン大統領はそのトルコを「イスラム国家」に
変えてしまおうとたくらんでいるようなのです。
世俗主義というのは、我々のような非ムスリム人には大変好都合。
お酒が飲めるし、ソーセージも食べられます。
ラマダン(断食月)の時でもレストランが営業していたりもします。
だから、外国人にとって世俗主義のトルコは親しみやすい国。
でも、もしかしたらあのトルコもガチのイスラム国家に
変わってしまうかもしれないのですよ。
それに反対しているのは、トルコの軍隊。
今回のクーデターはエルドアンの宗教上の敵であるアメリカ在住の
ギュレン師が糸を引いているともいわれますが、そうでしょうか?
イスラム化に危機感を持った軍の一部が起こしたクーデター騒ぎ
ではないかと私は推測しています。
軍隊というのは、基本的に合理的に出来ています。
合理的に考えないと戦争には勝てないから、合理的。
世界で最も精神性が強かった旧帝国陸軍は、
合理主義の権化みたいなアメリカ軍に敗北しましたから。
まあ、それもいいとして。
で、結局クーデターは失敗。エルドアン大統領は焼け太り。
私はクーデターがすべて悪いとは思いません。
世の中には「良いクーデター」もあるのです。
例えば、タイ王国。
いつかここでも書きましたが、タイでは民主主義が機能していません。
その昔、タクシンというオッサンが完全なポピュリズムの政治を行いました。
貧民街におカネをばらまいて票を集めたのです。
だから、今でもタクシン派は選挙には強いらしいですね。
日本で言えば菅直人と鳩ポッポと鳥越と蓮舫の
ダメダメ部分を集めたようなオッサンがタクシン君なのです。
だから、タクシン派が政権を取ると民主党政権のダメダメ版になります。
当然、政治に大混乱が起こります。
そういう時に、月光仮面の様に現れてダメ政治家を追放するのが
タイ国軍の軍人たちだったのです。つまり、クーデター。
そしてしばらく軍が政権を掌握。
そのうち、国民の尊敬を集める国王がとりなして
民主的な選挙を行って新しい政権を生み出す・・・これがタイ方式。
まあ、民主主義というものはいつも正しいとは限らんのです。
今回、トルコ軍にはもう少し頑張ってほしかったですね。
まず、エルドアン大統領の身柄を取り逃がしたのが敗因の第一。
反乱を指揮した将校たちは、ほぼ死刑になるでしょうね。
私は2.26の青年将校たちに何ら同情はしません。
しかし、イスラム化がトルコ人を幸せにはしないと思います。
そういった意味で、エルドアンみたいな政治家は
早めに退場願いたいと考えている次第です。
ちなみに、私はトルコへもタイへも行ったことがありません。
もちろん、トルコ語もタイ語も操りません。
トルコ人やタイ人の友人もいません。
いちおう、誤解なきように。
さて、資産価値レポートの更新情報です。
「板橋区」のレポートを最新情報化。
アデニウム板橋浮間公園が新たに登場しました。
パークホームズ板橋蓮根もまずまず進んでいるご様子。
また、如月さんの「町丁別偏差値」は「目黒区」が出来ました。
私の方では近日中に新作「練馬区」を上げる予定です。
■リビオ板橋駅前、■スカイティアラ、■アデニウム板橋浮間公園、■ファインレジデンス成増ザ・テラス、■ブランシエラ板橋西台、■エコヴィレッジ蓮根みなみ公園、■パークホームズ板橋蓮根、■ヴィークコート赤塚新町ステーションマーク、■ルフォン常盤台 ザ・レジデンス
さて、私とはかねてより友好関係にある
「ウチコミ」さんがセミナーを開いてくれることになりました。
テーマは
『これからの不動産投資の選択肢』
~海外不動産を視野に・日本と東南アジアでの投資を考える~
日時 8月6日(土)
場所 東京国際フォーラムガラス棟G510
今回はバリ島ではありませんよー(笑)。
私の講演の後、カンボジアの不動産を紹介するプログラムがあるそうです。
でも私、カンボジアのことは何も知りませんので、
お話しするのは『これからの不動産投資の選択肢』まで。
参加は「無料」。どうぞご参加ください。
ただし、定員は50名とやや少なめ。
早めにお申し込みくださいね。
を開催することにいたしました。
不動産の売却に関して、価格や時期でお悩みの方のご相談を
わたくしが無料で受けさせていただきます。
会場はバリ島不動産セミナーと同じところ。
開催日時:7月23日(土)13時~17時
開催場所:セトル 4階会議室
(東京都中央区日本橋横山町4−11 「馬喰横山」駅より徒歩1分)
7月23日土曜日の13時から17時まで、
私が相談会場におりますので、どうぞご自由にお越しください。
とくにご予約などは不要です。
ただし、順番におうかがいしますので、
ちょっと待っていただくかもしれません。
「榊淳司のお奨めマンション速報」
購読料 1ヵ月 1,590円※購読料金のお支払いはクレジットカードのみとなります。お申込みは コチラから 次のページの右下「カートに入れる」をクリックしてください
まろたんさん、こんにちは。
御意。
人間は虚しいものですね。
100年後も生きている人間はほとんどいません。
50年後には半分になっている。
私はレーニンの言う通り、宗教はアヘンだと思っています。
共産主義は副作用の方が大きな精神安定剤。
両方ともに人類には不要のモノ。
まあ、私がほざいても仕方のないことです。
結局、なるようにしかなりません。
答えがあるとすれば、それはお神酒の中に。
今日も虚しい一日、もう少し続けます。
ごきげんよう 榊淳司
2016/07/21 16:30 | by Sakaki Atsushi榊さま。
「世界にはいいクーデターもある」と。
民主主義は腐る。腐りやすい。
クーは、その反意でしょう。
もっと突っ込んで言いますと、
「権力は腐る。腐りやすい」と。
民主主義とは「権力」を民主的に選ぶ。
と言うことでしょう。が、
そもそも「権力は腐りやすい」
「民主的」に選んでも、仮に「世襲」でも。
いっそ「AI=人工知能」にやらせたら。(笑)
もう一点。
「宗教」ですね。
これは深い。人間存在に係わることです。
なぜって。
人はみーんな、必ず死ぬ、からです。
この世の全てが虚しい。死と対峙しますとね。
これは変わらんでしょう。
人間が人間である限り。
「宗教」
とっても、むつかしい。
まとまりなく閉めます。
が、
けふのまとめとして、やっぱ「お神酒」を。(笑)
ああ、あちい、あちいー。
ご自愛下さい。
ごきげんよう。
RSS feed for comments on this post.