僕は「文章で食っている」という自慢話

気がついたら、5カ所のメディアに連載原稿を書いています。
もちろん、このブログや資産価値レポートは別です。
連載だけで締切が月に13から14回くらい。
イレギュラーな原稿依頼が月2本か3本はあります。
だいたい、断りません。理由は貧乏性と速筆の過剰な自信。

若い頃から長らくコピーライターで飯を食ってきました。
看板をジャーナリストに変えてから約9年。
私よりも速く文章を書ける人を見たことありません。
まあ、中にはいるのでしょうけれど。

若い時分、私よりも10歳くらい年上のフリーの
女性コピーライターさんがいらっしゃいました。
そのお方、打合せの席でちょっとしたコピーを依頼されると
「じゃあ、今書きますね」といって、
その場でサラサラとお書きになっていました。
その時は「すげー」と思いましたね。
まだ、鉛筆と原稿用紙の時代でした。

その数年後、同じくフリーになった私。
「オートバスのコピーが抜けてたから、後で書いて送って」
とか言われて「ここで書いちゃいますよ」なんていって
同じことをやっていました。カンタン。なーんてことなし。
キャッチコピーやリードコピーだって、
やろうと思えば5分で書けましたから。
まあ、それで何万円も請求するので、
その場で書いたりはしませんでしたけれど。
あんなの、屁でもない仕事ですよ。

今はジャーナリスト。原稿1本は2千字から3千字ですね。
作業時間はだいたい1時間くらいでしょうか。
このブログの1回の更新分と同じくらいの作業量。
さあっと書いて、2回見直せばおしまい。
だから、私の労力的には大した負担ではありません。

で、このありがたい能力を身に付けるために、
私は若い頃にうんと努力をしたかというと、全然。
20代の頃と今を比べても、大して文章力は変わりません。
時々昔に書いた小説が出てきて読んだりしますが、同じ。
つまり、私には辛い修業時代なんてほぼなかったのです。
逆に、この30年の間にまったく成長していない、ということ。

コピーライターやジャーナリストという職業がそれだけ甘いのか、
私が才能に恵まれているのか。断然、後者でしょ!
でもね、かといって私がエライわけではないのです。
すべては遺伝子がなせる業なのです。
何の努力をした覚えもありませんから。

しかし、贅沢を言わせてもらえば「文章を書く能力」よりも、
偏差値が高い遺伝子とか、お金儲けがうまい才能の方が
どれほどよかったでしょう。こんなアクセクしなくていいし(笑)。
だって、1本2万円の原稿料という仕事をいくらこなしても
私の収入なんて嵩が知れているじゃありませんか。
まあ、バチが当たりそうなのでこれくらいでやめますが。

昨日、とある月刊誌から依頼された原稿を書くために、
超大手の通信会社に取材でお邪魔しました。
久々に取材される側からする側に回ったのです。
いやはや、楽しい。取材するの、大好きです。
それに、新しいシステムについて知るのも大好き。

しかし、世の中いろいろなことを考える人がいますね。
ビジネスチャンスを鵜の目鷹の目で探して、ものにしていく・・・
そういうお方の話は抜群に面白いのです。
つまらないのは、普通のサラリーマン。
型にはまって、コチコチに固まった発想と狭い視野。
3分話しただけで「ああ、時間を無駄にしている」と思います。

考えてみれば、私は若き日の20数年の時間を
そういったバカバカしい営為に費やしてきたのです。
早くジャーナリストに転向すればよかったと悔やみます。
でも、あのリーマンショックという不況がなければ、
今でも安直な不動産広告屋を続けていたのでしょうね。
あるいは、ネットが普及しなければずっと広告屋でした。

ジェフリー・アーチャーが「獄中記」の中で
「人は二番目に得意なことで生きていく」と書いていました。
私にとって一番目に得意なのは多分「文章を書くこと」。
2番目は、小賢しい営業力だったのでしょうか。
私は20数年間、場末の不動産広告屋として
小賢しい営業力を使って生きていました。

今、2番目の得意技はその辺におっぱらかして、
一番目に得意な能力で生きています。なかなかに快適。
現役時代も終わりかけてから、やっと文章屋になりました。
あとの望みはただひとつ。
「マンションの専門家」から早く脱却したい。

そもそも私、飽きっぽい性格です。
マンションはもう30年もやってきました。
別に好きで始めたわけでもなく、愛があるわけでもなく。
ただただ、その市場に対して人並み以上の知識と
観察歴を持っている、というだけ。
それ以上でも以下でもなし。

でもまあ、それ以外の世界で何か人にエラそうなことを
言える分野があるかというと、怪しいもの。
まあ、仕方ありませんね。
当面はこのブログで世間に吠えることとします。

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会場はいつものところです。

開催日時:9月30日(土)13時~17時
開催場所:セトル 4階会議室
(東京都中央区日本橋横山町4−11 「馬喰横山」駅より徒歩1分)

9月30日土曜日の13時から17時まで、
私が相談会場におりますので、どうぞご自由にお越しください。
とくにご予約などは不要です。
ただし、順番におうかがいしますので、
ちょっと待っていただくかもしれません。
ちなみに、前回の参加者は5組様。
ただ、10分ほどお待ちいただいた方もおられました。

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2017/9/13 0:20 Comments (2)

2 Comments

トスカ兄さん、こんにちは。

文章を書く能力、というのはオーケストラを指揮する才能に比べると
あまりにも平凡かと思います。
まあ、こんな能力でも何とか食べてはいますが。
偏差値が高くなかったのは私の努力不足だと認めます。
高校に入ってまったく勉学を放棄。
3年生になってあわてて取り返そうとしましたが及ばず。
お金儲けは向いていませんね。あまり欲がありません。
マンションという分野で100万部も本が売れるとは思えず。
まあ、この程度で何とか墜落しないように
飛び続けるしかなさそうです。あと10年ほど。

昨日は上京中のまろたんさんと一杯やっていました。
そのうちトスカ兄さんもいかがですか?

ではまた ごきげんよう 榊淳司

2017/09/14 13:32 | by Sakaki Atsushi

榊さん、こんにちは。

>で、このありがたい能力を身に付けるために、
>私は若い頃にうんと努力をしたかというと、全然。

指揮者の岩城宏之さん(1932~2006)は、あまり努力しなくても指揮者になれたと、御自分のエッセイで語っていました。指揮者になりたい方はたくさんいると思いますが、需要はそれほど多くないでしょうから、競争は厳しいはずです。それでも、あまり努力せずに指揮者になれたということは、才能がものすごく豊かだったということですね。榊さんにせよ岩城さんにせよ、天賦の才に恵まれていたようで、うらやましい限りです。私のようなチンピラゴボウは、天賦の才ではなくて陳腐の才には恵まれているかもしれません。

>しかし、贅沢を言わせてもらえば「文章を書く能力」よりも、
>偏差値が高い遺伝子とか、お金儲けがうまい才能の方が
>どれほどよかったでしょう。

IQが140と高いのですから、偏差値が高くなる素質は充分あったはずです。そもそも、同志社大学法学部は立派な名門大学・学部ではありませんか。また、京都ではなく大阪に生まれていたら、きっと金儲けの才能にも恵まれていたことでしょう。巧みな企画と文章で著書が次々と100万部のベストセラーになり、笑いが止まらなくなるほど印税が入って来ていたかもしれません。定価1500円の本が100万部売れたら印税がいくらになるかを計算してみましょうか。

1500×0.1×1000000=150000000

というわけで、1億5000万円ですね。ちょっとした財産です。

ごきげんよろしゅう。

2017/09/14 01:48 | by アル中のトスカ兄さん

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