年収1200万円プレイヤーを路上で捉まえろ!

何年か前に聞いた話。
そのデベは渋谷の宮益坂ぞいにショールームを構えています。
敷地外モデルルームなんてアホなものは作らない主義で、
その頃はほぼそのショールームにお客を呼び込んで接客、営業。
きっちり契約まで持ち込んでいました。
私も何度か見学に伺ったことがあります。

しかし、いかんせん集客力はモデルルームに劣ります。
そこで、若い社員に路上キャッチをやらせるわけです。
つまり、道を歩いている人に声を掛けて呼び込むのです。
「あのー、マンションを売っているのですが、いかがですか?」

「そんなんで売れるはずないやろー!」
なんて考えるのは、アタマの固い旧人類系不動産屋。
宮益坂を歩いている人に片っ端から声を掛け続けると、
何日かに一人くらいは買ってくれる人に当たるんですって。
彼らが実感した宮益坂を歩いている人の平均年収は1200万円。
ほんまかいなー、の世界でしょ。ホンマです。
だって、それが証拠に私は宮益坂を歩いた経験は
人生で1度か2度しかありませんから(笑)。

しかし、さらに驚いたことに宮益坂の路上にほりだされて
片っ端から声を掛けているその会社の新入社員は、
ほとんどが早慶か国立上位校行クラスの卒業生。
ようやるわ、の世界でしょ。実際、ようやったはります(笑)。
あの連中はヂアタマがいいから、一度客を捉まえたら
上手にトークで導いてしまうのではないでしょうか。

エンド相手の不動産業と言うのは、基本的にチョロイ商売です。
宅建試験は中二の英語レベル。私は30時間で一発合格でした。
それで、150万円ほどあれば、だれでも不動産屋になれます。
新卒なら、気合さえ示せばFランでも一部上場企業に入社可能。
新築マンションを売るのは、ひたすら気合と粘りと不屈の精神。
1物件の販売で覚えることは中二社会科の期末試験レベル。カンタン!

まあね、そういう世界に早慶国立の知能は要らないのですが、
あっても邪魔にはなりません。むしろ喜ばれます。
湾岸のタワーマンションあたりだと、売るのも買うのも
レベルが知れていますから、そのへんの三流私立文系で十分。

しかし、港区や千代田区の2億3憶の住戸だと、
本当に買いに来ている客はかなりお上品な方が多いのですよ。
医者弁護士会計士の類もウジャウジャいます。だから・・・
営業マンのオツムのレベルも最低で早慶クラスが求められます。
まあ、成金系の外国人の相手ならそれ未満でも十分ですか。

その会社、破竹の勢いで供給戸数を伸ばしています。
そりゃ、伸びるでしょ。そういう体育会系の筋肉営業を
偏差値70前後の若い社員にやらせていたら。
しかし、それが日本経済にとってはええことなんでしょうかねえ。

私は、不動産業は間違いなく日本の数少ない成長産業だと
思っています。また、そのことを書いたり話したりしています。
しかし、不動産業は若い人にとってかなりの不人気職種。
だから、いまだもっていい人材が集まりません。

まあね、仕方ありません。イメージ悪すぎ。
実際、他業種に対してエバれるのは「儲かるときには儲かる」。
それくらい。アハハハ。つまりバブルだと高収入。
逆に、バブルがはじけると失業とか自己破産とか行方不明。
悲惨ではないですか。三井三菱住友の正社員は別格ですが。

私は今年56歳になります。過去2回、バブルとその崩壊を経験。
おらんようになったオッサンたち、ぎょーさん知っています。
私は広告屋でしたから、飛ぶ、ということはありませんでした。
しかし、業績不振で死の淵を感じたことはありますよ。
広告の同業者でも、行方知れずは数知れず。彼らは今いずこ?

ここ3年ほど、ヤバいですね。部分的に、ほぼバブルです。
まあ、今回まだ生き残っている私の昔の同業者たちは関係ありません。
しかし、当事者である不動産屋さんたちは完全にバブっています。
いつか弾けます。2017年、バブルは弾けませんでした。
しかし2018年はどうか分りません。2019年は、かなり怪しい。
2020年は見通しが暗いですね。五輪終了ですから。
あとはリニアと山手線の新駅くらいが話題の種。でも弱い。

ロンドンでは、すでに五輪バブルが弾けているようです。
アメリカの利上げもジワジワきますね、きっと。
日本はこの5年、経済学ではリフレ派の天下でした。
5年前の感覚からは信じられませんね。
だって、安倍政権誕生前はリフレ派が完全に異端でした。
今はどこをどう切ってもリフレ派が正統です。ホンマかいな?

まあ、経済学なんて本当にいい加減なものではありませんか。
経済学と言うのは永遠に未完の学問ですね。
いつまでたっても「想定外」の事象に振り回されて、
「後付け」の理論構成に追われているのが、経済学。
私は経済学者や経済学徒に会うたびに、この説をぶつけるのですが
誰一人として正面から反論する人はいませんでした。
まあ「こんな奴、相手にできん」というのが真相でしょうが(笑)。

そういや、全然関係ありませんが、とある大学が「経済と不動産」
みたいな講座の非常勤講師を公募していると、知り合いの
経済学者が教えてくれました。チェックしましたよ(笑)。
でも、応募はやめました。遠いのと資格要件を満たさないので。

ここ10年ほど、私は「不動産と経済」については博士論文が
書けるほどに独自の研究を続けてきました。書きませんけど(笑)。
次回の早稲田大学オープンカレッジでの講座では
そのあたりの講義もチラっと入れるつもりです。
まだ募集は始まりません。始まったらお知らせしますね。

さて、資産価値レポートの更新情報です。
板橋区のタイトルを最新情報化。
いや、停滞感がハンパじゃないですね。
でもまあ、何とか市場は成り立っています。
検討できる物件もチラホラ。この後は練馬区です。

板橋区総集編
価格 3,590

■シティインデックスときわ台、■オープンレジデンシア板橋パークフロント、■アデニウム板橋浮間公園、■ブランシエラ板橋西台、■オーベル板橋本町、■Brillia(ブリリア)大山 Park Front、■ミオカステーロ成増II、■グランスイート下赤塚、■ソライエ成増、■パレステージ成増

高円寺駅徒歩4分、資産価値安定の眺望住宅


1月20日 (土)榊淳司の不動産売却相談会

を開催することにいたしました。
不動産の売却に関して、価格や時期でお悩みの方のご相談を
わたくしが無料で受けさせていただきます。
会場はいつものところです。

開催日時:1月20 日(土)13時~17時
開催場所:セトル 4階会議室
(東京都中央区日本橋横山町4−11 「馬喰横山」駅より徒歩1分)

1月20日土曜日の13時から17時まで、
私が相談会場におりますので、どうぞご自由にお越しください。
とくにご予約などは不要です。
ただし、順番におうかがいしますので、
ちょっと待っていただくかもしれません。
ちなみに、前回の参加者は2組様。
待ち時間はゼロでしたが
次回も同じようになるかどうかは分りません。

「榊淳司のお奨めマンション速報」

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2018/1/13 0:05 Comments (4)

4 Comments

まろたんさん、こんにちは。

私、雑誌は送られてきたものしか読みません。
コメントを出す雑誌は週刊現代がいちばん多いでしょうか。
ほか、ザイテンと文春は担当者のご好意で
定期購読みたいに読ませていただいています。
女性誌は読みませんね。
7年くらい前に何度かコメント入れて
送られてきたものを読んで以来、なし。

ネットのニュースサイトは読みますよ。
何カ所かには連載原稿も載せています。
面白いですね。

モデルさんが同じ顔・・・韓国みたいですね。
日本も嫉妬ブタ大国に近づいた(笑)。

この国は完成在庫だらけ。
空家だらけ。ここ2,3年で完成した
湾岸のタワマンも2割くらいは人が住んでいません。
いずれ一斉に売り出されます。ああおもろ、の世界。

完売、おめでとうございます。
私のブログに張ってある「一括サイト」で
査定してもらってください。
電話がジャンジャンかかってきて、
当面は退屈が凌げます(笑)。

それではまた ごきげんよう 榊淳司

2018/01/15 15:18 | by Sakaki Atsushi

榊さま。

「dマガジン」という、確かドコモの提供で、
いろんな雑誌が定額・低価格で読めるというサービスのこと。
榊さまも御存知かと。
ワタシ、ここ1年ほど契約し「覗き見」しています。

例えば女性ファッション雑誌、年代別に沢山あります。
総じて言える共通点は「モデルの顔」が、みーんなオンナジ。
同じモデルかいなと思いきや、別人なのですがね。
まあ、この連中、
「マネキン」か、スーパーの陳列棚の商品ですよ。(笑)
資本主義、消費社会はあらゆるモノゴトを「商品化」します。
モチ「ニンゲンさま」も「シアワセ」も。なーんでも。

さて。
我がマンション、竣工満2年で、やっとこさ完売の見通し。
恐らくかなりディスカウントしたのでは、有馬温泉?と。
まあ、それは終わったこととして。

今日、バッタリ会ったデベの若い営業マンに聞きました。
「完売で、本社に帰るのん?」
営業マン曰わく。
「いえ。次は姫路です。3棟、百戸以上残ってます」と。
おうおう、この国は完成在庫だらけでっかー。(笑)
もう、ギャグみたいな業界ですね。

ごきげんよう。

2018/01/14 18:47 | by まろたん

まろたんさん、こんばんは。

柳井さんねえ。
同和出身者の星ですが、メディアの評判はイマイチ。
ものすごく剣呑なおっさんだそうで。
まあ、私は彼の人物に特に興味ありませんが。

実体経済、ちっともよくありません。
唯一、言えるのは失業者が少ないこと。
だから世の中暗くなりません。
2009ー2010年は暗かった。
民主党政権でもあったし。
おまけに2011年は地震でしょ。
でもある意味、あの地震からの「復興」という
国民的目標ができたから、
経済がやや立ち直ったのではないでしょうか。

まあ、カジュアルの時代ではあります。
最近、スーツを着た人が少なくなりましたからね。
ITはますます重要になります。

本当に寒い。懐も寒い。
それにしても、ゼニのほしさよ・・・・

それではまた ごきげんよう 榊淳司

2018/01/13 20:12 | by Sakaki Atsushi

榊さま。

先日の読売新聞ですが、
ユニクロ・柳井CEOのインタビュー記事が掲載。
ザットですが読みました。

1.今はバブルであり、実体経済はそれ程でもない。
2.チャイナ・インドの大人口エリアこそ商圏。
3.ITを徹底して武器にする。
4.カジュアルの時代である。
5.現状に満足しない。もうヒトガンバリ。

読み違い記憶違いがなければ、以上のような弁でした。

カジュアルな時代との弁だけあって、掲載写真は、
いわゆる「アメカジ」ファッションでした。
シャツの上に丸首のセーターという懐かしい格好ですね。
ワタシが若い頃のワカモンファッションでした。

ワタシ、奇しくも柳井CEOと同い年です。
故郷も隣町。岸信介の出身地。
今や「雲上人」ですが。(大笑)
ユニクロについては殆ど知りませんが、
若々しく健康そのものといった御尊顔でした。

寒い、さむい、フトコロサムイ。(笑)
ごきげんよう。

2018/01/13 07:52 | by まろたん

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