10月1日の消費増税は「9割ない」ならば

先日、不定期ながらたまに飲むメディアのお方が
「10月1日の消費増税は9割がたありませんね」
とおっしゃっておられました。そのお方は教養本の
編集にも携わっていて安倍君のブレーンからも
それなりに取材をなさってのその結論です。
うーん、ないのかああああああ(笑)

確かに、最近その関係の報道記事が少ないですえね。
度々書いているように、消費増税は自殺行為です。
普通に考えると、今やるにはあり得ない政策。
その必要もないし、マイナス効果が大きすぎます。
やりたいと思っているのは財務省だけ。

新聞は軽減税率が適用されるので表立っては反対せず。
新聞社系メディアも、それに引きずられているところがあります。
安倍君は「リーマンショック級の事件がない限り」
とは言っていますね。ただ、それはただのしがらみ。
本音では「上げたくない」というのが見え見え。

さて、そのあたりを想像しても仕方がないので、
今日は仮に「消費増税が延期または中止」になった場合、
世の中の動きがどうなるかを考えます。
特にマンション市場への影響についても私なりに考察。

カンタンに言えば、このバブルを延命させる効果があります。
2013年以降、都心や城南エリアのマンション市場は
バブル的な価格の高騰に見舞われてきました。
その原因は大きく二つ。金融緩和と建築費高騰です。

建築費の高騰はここ数年、高値安定で落ち着いています。
異次元金融緩和の影響は深刻です。マンション価格を
経済合理性で説明できない水準まで高騰させました。
住宅への需要が増大していないのに、価格だけ高騰。
だから現在の現象はバブルなのです。

消費増税は、そのバブルに冷水を浴びせる効果があります。
人々が消費を抑制するのでマンションも売れなくなります。
2014年の4月に5%から8%になった時に、そうなりました。
しかし日銀の黒田君がその10月に「異次元金融緩和第2弾」、
いわゆるバズーガ2をぶっ放したことによって、
景気後退を動きにブレーキを掛けました。おかげでバブル発生。

今回、10月1日に消費税が上がると、景気後退は確実。
しかし、黒田君にはバズーガの弾が残っていません。
だから不景気の到来には「打つ手なし」の状況。
新聞を読んでいると日銀の政策委員でリフレ派のお方が
「景気が後退すればさらなる金融緩和が必要」なんて
発言をなさっていますが「なにゆうてんの」の世界。

日銀にはもう金融緩和を行う弾が一発もないのです。
ない弾は撃てません。あるとすればマイナス金利くらい。
そんなことしたら銀行が束になって潰れます。
みなさんは気づいていないかもしれませんが、
今の日本の金融政策って、世界史的に見て無茶苦茶です。

マンション市場は、その無茶苦茶な金融政策の
おかげでバブっているだけなのです。
だから、どこかで揺り戻しは必ずあります。まあ、暴落。
私は別に暴落を望んでいませんが、その可能性については
「知っている人間」としてお伝えする義務があると、
自分ながら勝手に考えています。
インテリのノブレスオブリージュだと思っているのです。
何といっても、同業者には提灯やスノッブが多いので(笑)。

さて、消費増税の延期または中止は、このバブルを
延命あるいは拡大させる効果が生じると考えます。
売り手側を強気にさせるのです。しかし、それは多分に気分。
実のところ、消費税が2%上がってもマンション価格には
ほとんど影響がありません。

カンタンに説明すると、新築マンションなら建物部分にしか
消費税がかかりません3500万円なら70万円のアップ。
郊外の安いマンションなら建物分2500万円が増税対象。
値上がり幅は50万円。全然大したことありません。
新築マンションは売れなくなると100万円単位で
値引きしますから、消費税の2%なんてぶっ飛びます。

中古マンションなら、売り手は非課税の個人ですから
基本的に消費税は掛かりません。かかるのは
仲介業者に支払う手数料。増税はだいたい数万円以内。
だから、本来消費税はあまり関係ないのです。

しかし、人間は気分に左右されます。
東京オリンピックまでは下がらない、なんていうのも気分。
五輪は不動産需要と関係ありません。特に住宅は埒外。
なのに、世間の気分は五輪を境に不動産価格は
下落する、と思い込んでいるところはあります。

確かに、五輪は人々の気分を盛り上げます。
盛り上げるということは、その終了で冷めさせます。
だから長野五輪の時には、その後の価格下落を招きました。
まあ、今回も似たような現象は起こり得ますね。

結論を言えば、消費増税の延期または中止は、
今の局地バブルに対して中規模の延命効果をもたらします。
しかし、それは一時的なものかと思われます。
それよりも、中国の鮮明な景気後退や、
ヨーロッパの経済混乱の方がはるかに強烈な影響があります。

逆に、このままズルズルと消費増税になってしまえば、
ハッキリ言って日本経済は致命的な
マイナスバズーガを喰らいますね。ほぼ確実。

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4月13日土曜日の13時から17時まで、
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2019/3/9 15:41 Comments (0)

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