余生はなるべく単純に、というお話

人間というのは実に厄介な生き物ですね。
「自我」という始末の悪いものがあります。
そして「社会」というめんどくさい環境もあります。
さらには「アホ」という低能な人々がいます。
生きていくためには、そういった様々に
厄介なことにお付き合いをせざるを得ません。

何年か前にNHKで「坂の上の雲」をやっていました。
司馬遼太郎氏が原作の歴史小説。明治期のお話しです。
秋山好古というお方が出てきます。阿部寛さんでした。
彼は弟の真之（もっくん）が東京に出てきたころ、
好古の住まいには茶碗がひとつしかありませんでした。

真之がそれでメシを喰らうと、好古がその椀を受け取り
酒を注いで飲む、というシーンがありましたね。
好古は「物事を単純化する」という主義で、
「余計なモノを持たない」という生き方を実践中。

いや、面白かった。実は私、原作を二回読みました。
でも、そういう好古の生き方は忘れていました。
実に共感できます。人生を複雑にしない、というところ。
しかし、好古はそれを全うできませんでした。

彼は晩年、故郷の伊予松山に帰って私立学校の
校長になります。毎朝、登校してくる生徒に声をかけたとか。
その内病気になって寝込んだそうで、そのまま病没。
最期の言葉は、起き上がって「奉天へ」だったそうです。

奥さんも娶って子どももいたそうですね。
真之は、日本海海戦のあとでほどなく病没していました。
何とも明治らしい人々です。私は好き。
特に好古の「何事も単純に」ということには共感。

私も、自分の人生を単純にしたいと思います。
少なくとも複雑にはしたくありません。
しかし、これは多数派の考えではなさそうです。
なぜなら、多くの人が煩悩の赴くままに行動した結果、
人生を超複雑にして苦しんでいます。

例えば、男が少しお金を儲けると考えることはひとつ。
奥さん以外の女性と仲良くしようと考えます。
男性をもてなす仕事をしている女性と必要以上に
仲良くなってしまうのは、その典型ですね。

その他にも自分の会社を経営していている場合は、
社内で仲の良い女性社員を作ってしまう場合があります。
よくあるパターンは秘書を愛人にしてしまいます。
これは本当にありがちなパターンです。

もう、まわりからは見え見えですね。
その秘書について「・・君はとても仕事ができる」と
ほめたたえて、社内でのポジションを上げていきます。
役員にするなんて普通。中には社長にしてしまったり・・

まわりから見え見えですが、本人たちは真面目。
まあ、社外から見ていても笑える現象です。
どうしてみなさんワンパターンなのだろうかと思います。
それで家庭が破たんしなければよいのですが・・

私はすでに57歳の、ええオッサンです。
そういう事象を見ると、薄ら笑いを浮かべるしかありません。
人間とはしょせん、生身の生き物ですね。
煩悩に従うと、人生を複雑にします。

他人との関わりもそうですね。
最近の私は、必要以上に他人との関係を
深めないように注意しています。
この歳になって、誰かと友情を深める必要はありません。
ただただ、必要な助力を得られる関係で十分。

なんといって、あと17年半しか生きないと思えば、
人生が非常に軽く思えるようになります。
果たすべき責任をクリアすれば、それでお役御免。
あとはこの世の片隅でひっそり消えゆくのみですね。

何がしたいとも、何かを食べたいとも思いません。
まあ、寝て暮らすのも退屈そうなので、
毎日なんかやることがあって、それができる程度に
健康であればいうことはありませんね。今がそう。

後の人生は、なるべく複雑化しないように心がけ、
できれば可能な限り単純化してみたいと思います。

2020年1月18日 (土)榊淳司の不動産売却相談会

この相談会を開催して約4年。
すでに十数物件、総額10億円近い相談物件を
ご希望価格に近い成約で売却できました。
不動産の売却に関して、価格や時期でお悩みの方のご相談を
わたくしが無料で受けさせていただきます。
そして、最善の売却プランをご提案します。
売らなくてもいい物件の売却はお勧めしません。
会場はいつものところです。

開催日時：1月18日（土）13時～17時
開催場所：セトル　2階会議室
（東京都中央区日本橋横山町４−１１　「馬喰横山」駅より徒歩1分）

当日土曜日の13時から17時まで、
私が相談会場におりますので、どうぞご自由にお越しください。
とくにご予約などは不要です。
ただし、順番におうかがいしますので、
ちょっと待っていただくかもしれません。
ちなみに、前回の参加者は4組様。
多少の待ち時間が発生しました。
次回も同じようになるかどうかは分りません。

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2020/1/5 17:31 Comments (0)

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