東京の不動産価格を見るマクロ的視点

これでも本業はマンション市場ウォッチャーのつもり。
まあ、私は生業を15年ごとくらいに変える
習性があるようでございますが(笑)。でもね、
まだまだマンション市場はしっかり観察しています。

どうやら、都心も売れ行きが鈍っているようですね。
新築マンション供給のメインエリアは近郊エリア
に移っているようですが、そちらも鈍い動き。
そりゃ、この前まで4千万円で買えたエリアで
「6千万円ですが、いかがでしょう?」と言われても
「はあ、なにそれ?」となりますわな。

アメリカでもサンフランシスコの家賃が下落中とか。
シリコンバレーへの居住ニーズ爆発で急上昇
していた家賃が、コロナとテレワークで急低下。
あの国はなんでも変化が早いのが特徴です。

日本ではまだ、そういった「変化」は見られません。
でもまあ、時間の問題でしょうね。そのうち、
家賃相場もジワリと下がり始めます。
その理由は、インフレと不景気でしょう。

様々な不動産価格のうち、景気に最も敏感なのは
単身者向けの賃貸住宅の賃料です。
これは「払える額が決まっている」という
市場のバックグラウンドが存在しますから。

つまり、単身者の所得が増えない限りにおいて
家賃相場の値上がりはないのです。逆に不景気になると
家賃相場はすぐに下がってしまいます。
なぜなら、基本的に部屋は余っていますから。

東京のワンルームなんて、ダダ余りではないでしょうか。
不景気になれば、まっさきにここへ影響が出ます。
今は何とか持っていても、そのうち崩れるでしょう。
山手線の内側でも、単身者向けのマンションは
家賃一桁万円が当たり前になる日も
そう遠くはないと思いますよ。

逆に2LDKや3LDKの家賃は、さして下がらないはず。
なぜなら、山手線の内側でそういう住まいを借りる人は、
最低でも世帯年収が1500万円を超えるはずだから。
そこに乖離現象が起こるのではないでしょうか。

何年か前に「マンション格差」なんて本を書きました。
一部の分野でベストセラーになったりしていましたよ。
後に類似本なんかが出てきて、けっこう笑えましたね。
しかし、「格差」というのは発生するべきところには
発生します。すべて、その原因がある現象です。
一概に地域や年代によっては発生しません。

不動産の場合、本来は需給で価格が決まるところですが、
金融情勢の影響を受ける面が多大にあります。
お金を借りて物件を購入する不動産投資家や
住宅ローンの利用者が多いからです。しかし・・・
基本は需給関係です。そこからは外れません。

マクロ経済で見れば、日本はシュリンクの国です。
その首都である東京という街も、基本はシュリンク。
そういう街の不動産価値が上昇するというのは、
一種の特異現象であって、大きな流れの例外ですね。
時間はかかりますが、やがて潮流に飲み込まれるでしょう。
つまり、中長期で見れば下落は避けられません。

本日の動画 ↓

2022年7月30日(土)榊淳司の不動産売却相談会

当日は会場に消毒液や空気清浄機を用意し、
私もマスクを着けて対応させていただきます。

この相談会を開催して約6年。
すでに十数物件、総額12.8億円近い相談物件を
ご希望価格に近い成約で売却できました。
不動産の売却に関して、価格や時期でお悩みの方のご相談を
わたくしが無料で受けさせていただきます。
そして、最善の売却プランをご提案します。
売らなくてもいい物件の売却はお勧めしません。
会場はいつものところです。

開催日時:7月30日(土)13時~17時
開催場所:セトル 2階会議室
(東京都中央区日本橋横山町4−11 「馬喰横山」駅より徒歩1分)

当日土曜日の13時から17時まで、
私が相談会場におりますので、どうぞご自由にお越しください。
とくにご予約などは不要です。
ただし、順番におうかがいしますので、
ちょっと待っていただくかもしれません。
混んだ場合は1組様30分程度とさせていただく場合もございます。
ちなみに、前回(5月)は待ち時間は発生していません。
ただ次回も同じようになるかどうかは分りません。

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2022/7/11 21:13 Comments (0)

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