「台湾の有事」ちょこっと想像してみると

最近、中国が軍事的に台湾を併合するのでは・・
なんて話題がよく出てくるようになりましたね。
私自身は、そんなことが10年以内に起こるとは思いません。
まず、中国の軍部がそういう作戦の遂行を嫌がるはず。

なぜなら、それをやる難易度が高いから。
また、アメリカ軍と向き合って戦うほどの
能力も根性も今の中国軍にないはず。
中国の軍人はそのことを一番よく分かっているはず。

しかし、習近平君はそう考えていない可能性大。
彼のこの10年の軌跡を見ると、合理的な思考は苦手そう。
それよりも「中国の夢」みたいな絵空事がすきそう。
何といっても、自分は毛沢東でありたいと考えているそうで。
「そりゃ、あかんやろ」のレベルではないですか。

しかし、そういう彼だからこそとち狂って軍部に
「台湾へ侵攻せよ」と命令するかもしれません。
軍部も当然「台湾侵攻」のプランは持っているはず。
先日の大演習で、そのプランの内容を少しばかり
想像することができるようになりました。

中国が「台湾占領」に成功するには、最初の1週間が勝負です。
アメリカ軍が仮に参戦するにしても、1週間以内に
本格的な戦力を投入するのは無理だと思われます。
横須賀が母港のロナルド・レーガンは2日が駆けつけられても、
それだけで中国の海空軍は圧倒できません。

嘉手納のアメリカ空軍も、台湾上空での空戦に参加するには
ちょっと遠すぎるのではないでしょうか。
だから、中国軍は最初の1週間で台湾の占領を
成し遂げてしまえば、作戦はほぼ成功となり得ます。

まず、最初の数時間で防空システムを完全に破壊します。
これは必須条件。制空権を得なければいかなる作戦にも
大きな支障をきたすことは確実です。
そのためには、防空レーダーを排除する必要あり。

ウクライナ戦では、ロシアは最初に固定式の
対空レーダーの破壊には成功しました。
しかし、移動式の対空レーダーはいまだ健在。
だから制空権を得ていません。ある意味、それが敗因。

次に、台湾空軍の戦闘機の大半は地上で破壊します。
台湾の戦闘機はほぼアメリカ製ですから、
空戦になれば中国空軍は不利です。
性能面の劣勢を数で補わなければなりません。

しかし、そんなめんどくさい空戦よりも
地上にあるうちに破壊してしまう方が楽です。
これには先制攻撃の巡航ミサイルや
現地に潜入させたゲリラ部隊に任せるでしょうね。
上手くいくかどうかは分かりませんが。

当然ながら大規模なサイバー攻撃を仕掛けるでしょう。
しかし、この面での台湾の防御力はそれなり。
中国は台湾のインフラを機能不全に陥れたり、
防御力をそぐような成果は上げられないと思います。
むしろ、台湾側からの反撃を恐れるべきかと。

開戦と同時に、台湾の主要空港は空てい部隊などに
よって占拠するか、機能不全にさせることが必要。
ただし、台湾側も不測の事態に備えているでしょうから、
これもそう簡単ではないと思われます。

最も重要なのは、開戦劈頭に台湾の総統を拘束するか
機能不全に至らしめることです。これは
それこそ空てい部隊か、現地に潜入した特殊部隊による
極秘の奇襲作戦によることになります。かなり困難。

ウクライナでは当初、ロシア側はゼレンスキー氏の
確保か暗殺を試みました。しかし、あえなく失敗。
世界一の特殊部隊といわれるイギリスのSASが
ゼレンスキー氏を護衛していると言われています。
首都の空港の確保も目指しましたが、あえなく撃退。

台湾の総統の身柄さえ確保してしまえば、
全軍への「投降命令」を出させることができます。
あるいは「中国への帰属に同意した」との
宣言をネット等のメディアに流すことも可能。

こういったことが1週間以内に成し遂げられれば
中国の「台湾統合」は成功裏に終わるでしょう。
駆けつけたアメリカ軍も、手を出す名目を失います。
しかし、総統の身柄が確保できず、空港も機能したまま。
台湾空軍も空で壮絶な戦いを行っているようなら、
米軍の全面介入は十分にあり得ますね。
そうなると、中国軍に勝ち目は無くなります。

中国海軍の3隻の空母は、近寄ってくるアメリカの
空母打撃群に対峙する役割がありますが、
まあ歯が立たないでしょうね。3隻とも撃沈されます。
米海軍が大学生なら、中国海軍は小学生ですらありません。

実のところ、中国軍はも1979年以来実戦経験がありません。
空軍もまともな作戦を行った経験はなし。
特に海軍は創設以来一度も戦ったことなし。
そんな海軍が百戦錬磨のUSネイビーに勝てるはずなし。

そんなわけで、中国軍の勝ち目は薄いですね。
でも、狂気に走る習近平君がGOサインを
出してしまう可能性がゼロとは言えません。
いろいろな意味で「やってみなはれ」と言いたい。

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2022/8/17 18:17 Comments (0)

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