さて、ネタに困ったわけではないのですが、
ユーチューブのサブチャンネルで過去の
note記事を紹介する作業の過程で、
いろいろ「発掘」してしまいました。
その中から「頭のいい人がタワマンに住まない理由」
というのがありましたので、それを順次ここで
紹介していくことにします。今日はその一発目。
以下はそのペーストです。
拙著「限界のタワーマンション(集英社新書)」を書く際に、強く主張したかったのは「タワマンは健康に悪い」という仮説である。
この仮説の裏付けを取るために、編集担当者と協力し合いながら日本はもとより世界中のそれらしき研究成果を探しまくった。しかし、残念ながらめぼしいものを見つけ出すことはできなかった。
ただ、私が見聞きした中では、タワマン暮らしを始めてから体調が悪くなったというケースは一つや二つではない。
せっかくタワマンの高層階を購入して住み始めたのに、数か月で体調が悪くなって賃貸に引っ越したという人は、一定の割合に上るはずだ。しかし、数値的なデータがない。
なぜなのか。それは具合が悪くなった当の本人がメディア等に向かってそれを語っていないからだ。
彼らがそれを語りたがらない理由は、自分が購入したタワマンの資産価値を守りたいから。
「タワマンの高層階に住むと健康を損ねる」
そんな仮説が堂々と語られるようになると、自分が所有する物件も含めてタワマン全体の人気が衰え、資産価値が下がる。そのことを恐れているのだ。すなわち中古で売るときに大幅に値下がりしているかもしれない、という事態を避けたいのだ。
そういう気持ちは理解できる。
しかし、現実にタワマン暮らしで体調を崩す人は確実に存在する。それは現実の出来事だ。
もう1年ほど前のことだろうか。テレビのある情報番組がタワマン生活を取り上げた。その良い面と悪い面を両方から語ろう、という企画だった。私が悪い面を語るコメンテーターとして呼ばれた。
その番組では、あるお笑いのコンビが舞台回しとして登場した。二人ともタワマンに居住していることで呼ばれたようだ。
二人の内、片方は快適にタワマン生活を過ごしていることを語ってくれた。ところが、もうおひと方は「タワマンに住んでからどうも体調が悪くて」と、わりあい真剣な表情で訴えていた。
私は「タワマンの上層階は常に微振動していますよ。三半規管の弱い人は、ずっと乗り物酔いに近い状態になる場合があります」というと、彼はかなり納得した様子だった。
また、タワマンと従来からの街並みが共存するエリアで、小児科を開業している医師から話を伺ったことがある。
私が「タワマンの子がかかりやすい病気はありますか?」と尋ねた。
彼は自身のクリニックのカルテを調べてくれた。そして、教えてくれた。
「耳に何かの症状が出ている子が多いようです。ただ、明解にそう言い切れるほどでもありません。そういう子はうちではなくて耳鼻科に行っちゃいますから」
三半規管も耳の奥にある。そこに何かの異常が出やすいのかもしれない。
タワマンの上層階に住むと、日常的に高速エレベーターに乗ることになる。エレベーターに乗るとGがかかる。タワマンの高速エレベーターならなおさらだ。
Gとは、エレベーターで上に行くときに体が重く感じたり、下がるときに身体がフワッと軽くなる、あの感覚をもたらすものだ。加速度が身体に感じさせる影響を数値化した単位である。
エレベーターでは、上下方向に最大で+0.2Gと-0.2Gの加速度を感じるとされる。これは体重100㎏の人が、自分の体重を120㎏に感じたり、80㎏に感じるのと同じくらいの値だとか。0.2Gは結構大きいのではないか。
これにどの程度違和感を持つかは個人差がありそうだ。かなり苦痛に感じるか、何とも感じないか。
超高層ビルの上層階に勤務先のオフィスがあるという人は少なくないはずだ。そういう人々の中にも、「エレベーターに乗るのが嫌」という人が多数派ではないにしろ必ずいるものだ。そういう人は「Gに弱い」のかもしれない。
その「Gに弱い人」もタワマン上層階の暮らしには向いていない。場合によっては健康を損なう可能性もある。
この項目、明日の「2」に続きます。
本日の動画 ↓
早稲田大学エクステンションセンターで
もう6年くらいやってい市民講座。
この秋も開講します。今回は2日に分けて10月15日と22日。
いずれも土曜日です。場所は八丁堀校舎。
前回はわりあい早めに「満員御礼」になってしまいました。
お早目の申し込みをお勧めします。
2022年9月3日(土)榊淳司の不動産売却相談会
当日は会場に消毒液や空気清浄機を用意し、
私もマスクを着けて対応させていただきます。
この相談会を開催して約6年。
すでに十数物件、総額12.8億円近い相談物件を
ご希望価格に近い成約で売却できました。
不動産の売却に関して、価格や時期でお悩みの方のご相談を
わたくしが無料で受けさせていただきます。
そして、最善の売却プランをご提案します。
売らなくてもいい物件の売却はお勧めしません。
会場はいつものところです。
開催日時:9月3日(土)13時~17時
開催場所:セトル 2階会議室
(東京都中央区日本橋横山町4−11 「馬喰横山」駅より徒歩1分)
当日土曜日の13時から17時まで、
私が相談会場におりますので、どうぞご自由にお越しください。
とくにご予約などは不要です。
ただし、順番におうかがいしますので、
ちょっと待っていただくかもしれません。
混んだ場合は1組様30分程度とさせていただく場合もございます。
ちなみに、前回(7月)は待ち時間は発生していません。
ただ次回も同じようになるかどうかは分りません。
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