就職活動の思い出など、つらつら

世の中、就活のシーズンだとか。
私も30年近く前に紺のスーツを着て大手町辺りをウロウロしていました。
当時もマニュアル本みたいなのがあったようですが、
私は1冊も読んでいませんでした。
まあ、世間をナメていたわけですねw。

そもそもは、政治家になろうと思って
松下政経塾を受けたのですが、一次でチョン。
入っていれば6期か7期。高市早苗のひとつ後輩かと思います。
でも、あの方々の評判は相当に悪いですね。
それに、こんな時代に国政の中枢を担うなんて、
この歳になって冷静に考えてみれば
「絶対にやりたくない仕事」だと思います。
こうやって傍から文句を言っているほうが1億倍ラクw。

まあ、そんなことはどーでもいいのですが・・・
社会をナメていた私は結局、就職活動にも失敗して、
ロクな会社から内定をもらえませんでした。
でも、今になって眺めてみれば、それも塞翁が馬。
私がめざしていた企業は、この20数年でほとんど名前が変わったり倒産したり。
はたまた苦しい経営環境で喘いでいたり。

しかし、よく考えてみると私に最も向いていないのは「宮仕え」。
自分よりもアホだと思える上司への許容範囲が狭い人間なのです。
当時、私を面接してくれた方々は「見る眼」があったというべきですね。
そういう私の驕慢な性格を見抜いて「コイツはダメ」にしてくれたワケです。

「君、筆記試験の成績がやけにいいみたいだけど、何かあるの?」
よく面接官からこんな質問を受けました。
「何かあるの?」と聞かれても答えようがありませんw。
当時の筆記試験って、今でも同じかどうか知りませんが
リクルートが作っている同じフォーマットのもの。
どこの会社に行っても同じものだったので、
「またこいつか」と思いながらやっていました。
中身は小学校高学年か中学校くらいの数学と国語の基本問題。
やたら量が多くて時間内には全部やりきれないのです。
何度かやっているうちに、コツを覚えてしまいました。
「よーし、全問答えてやる」
まだ若かったので、そういう馬鹿げたことにも必死になれるもの。
ドーパミンだしまくりで超集中、全問答えを書きこんだことが何度かw。
すると、とある出版社の常務が
「君の筆記試験の結果はありえないほど高い点数なんだけど、どうして?」
そうでっか、ちょっと脳みその寝てるとこまで叩き起こして働かしたんですがな・・・
なーんていえればよかったのですが、当時22歳のうぶな私。
「はい・・あ、そうですか・・・別に普通にやっただけですが」
と、チョー普通に答えていました。
それで、内定出してくれるかと思ったら・・・ダメ。

自慢ですけどw、中学生の頃に測った私のIQは
東大生の平均を20ほど上回って、上位1から.0.5%以内に入るそうです。
だから、あの手のペーパーテストは大得意。
でも、就職試験の結果には全然結びつきませんでしたw。

それで、紆余曲折はあったのですが、私も20代の後半に
人を雇う立場になってしまいました。
今度は、逆にこちらが面接をします。
変なものですね。
自分は面接される側でちっとも成功なかったのに、
数年後には採用の全権限を握って就職希望者と会うのです。
ただ、私の経営していた小さな会社にやってくるのは
中途採用か専門学校、あるいは美大系の新卒者。
自分が就活をしていた時とは、様相は全然違います。

小さな会社でしたので、社員と一緒に飲み会をやります。
「社長、どうして僕(私)を採用してくれたのですか?」
ちょっと和むと、だいたいこういう質問をされます。
困りますねw。キチンと説明できません。単純な勘と好き嫌いですw。
「そういえば面接のとき、僕は君に何を尋ねたんだっけ?」
「えーと・・・なぜ○○したの、とか意外なことを聞かれました」
「へえ、そうだったの。悪いけど覚えてないよ」
「社長って、面接のときに聞くことを決めているのですか?」
「いや、全然。ただね、できるだけ君たちが答えを用意していないことを聞くようにしているんだよ。自分の経験やデザインについては考えてきているだろ。でも、予想していない質問をされたら、その場で答えを作らなきゃいけなくなる。別に君たちの答えの内容なんか聞いてないんだよ。どれだけまともに答えられるかを確かめているの。それで『コイツは臨機応変にやってくれるかな』てことを見るワケよ。ウチって、君らに仕事任せること多いからさ。何といっても僕のいないときでもスムーズに仕事が流れているのが理想なのよ。そうすると、僕がラクでしょ・・・」
そういうと、若い社員諸君は妙に納得するのです。
実際にその通りでしたから。

まあ、そんな『社長時代』も今は昔。
今の社員に対して責任がない、という立場は実に気楽です。
逆に、私が『宮仕え』になることなんてとても考えられません。
最近の経済ニュースを見ていると、
自分の人生のというのがどこでどう変わっていたのか、
思い返しても「変数」の大きさに驚愕します。
政治家になることはなかったと思いますが、
まかり間違ってNECに入っていれば、今頃リストラか・・・・
なーんて考えると頭がフワンとしてしまいますね。

そして、かつて私の会社で働いてくれた諸君がどうしているのか?
順調にキャリアアップしてくれていることを願うばかりです。

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2012/5/14 1:14 Comments (1)

1件のコメント

いつも楽しき拝見させたて頂いています。
ところで質問させてください。
榊さんのサイト・情報は、新築マンション中心ですが、新築不振の中、中古マーケットに注力する気はないのでしょうか。
榊さんの見識であれば、よりマーケットが広く/個別性の強い、中古分野でも人気を博しそうですが。
何かお考えがあるのでしょうか。

2012/05/14 22:15 | by 楽しく拝見しています

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