マンション屋が儲かってもダメ、という話

今の若者は車を買わないどころか、免許も取らないそうです。
我々の頃とは大違いですね。
私の父親は渋ちんだったので、大学3回生の時に
『授業料の半額支給』という学内奨学金をもらい、
そのお金でやっと普通免許を取ったことを思い出します。

その内、「最近の若者はマンションも買わない」なんて
いわれる時代が来るのでしょうか?
私は確実に来ると思います。
だって「買う必要がない」と感じれば、買わなくなるでしょう。

今、団塊ジュニアの最終ランナーは33歳です。
あと5年で38歳。マンション購入適齢期を過ぎます。
その後に続く今の20代は、物心ついた時から不況、不況、不況。
「景気がいい」という時代をまったくご存じありません。
「派遣切り」とか「ワーキングプア」、「フリーター」、「リストラ」という
私が子どもの頃には無かった不景気なワードに囲まれながら
なんとか大人になった世代です。
海外に行きたがらず、下積みをやりたがらず、ゲームが大好き。
今の様に「35年ローンを組んででもマンションを買う」という
マインドからはどんどんズレていっているような気がします。
団塊ジュニアの諸君は、マイホームに憧れを持った
最後の世代になりそうですね。

実際、今の日本の住宅事情は先進各国と比べても
それほど悪くない水準になってきています。
持家率や住宅面積など「数値化」できる範囲で考えた場合です。
まあ、日本も豊かになったということでしょうか。

最近、マンションレポートを最新情報に更新するために
あっちこっちの市場を眺めまわしているのですが、
郊外になればなるほど価格の下落傾向が鮮明になっていますね。
しかも、電車に乗って1時間もかかるような場所では
マンションの供給さえ途絶えてしまっています。
千葉なら四街道、埼玉なら久喜、神奈川なら厚木よりも遠い場所です。
今後、そういったエリアで新たに事業を仕込むマンションデベは
ほぼいないか、極端に少なくなりそうです。

では、そういったエリアに今あるマンションはどうなるのか?
申し訳ありませんが右下がり30度くらいのカーブで価格が下落します。
そして1戸300万円から500万円くらいになったところで
なだらかな下落カーブに変化するでしょう。
そこまで落ちるのに10年くらいはかかりそうですが。

そんな場所でも、つい2,3年前までは
新築マンションの販売が盛んに行われていました。
2000万円台や3000万円台中盤位までのマンションを
35年ローンを組んで一所懸命にご購入された方が沢山いたでしょう。
まことにお気の毒である、と申し上げるしかありません。

このように、今一番買ってはいけないのが郊外の大規模マンションです。
10年後にはその「暴落フロンティア」が
東は船橋、北は与野、西は戸塚あたりまで迫ってきそうです。
こういった「近郊」エリアでは、下げ止まる下限が
600万円から1000万円くらいになると思います。
今、船橋や習志野あたりでは、盛んにでっかいマンションが
販売されていますが、ほとんどが上記の様になるはずです。

「そんなバカなことがあるはずない」
はい、そうであればよいと私も思います。
でも、誰も新たに住む家を必要としなくなる時代が
もうそこまで迫っているのです。
地方都市では、すでにそういう状態になっています。
ちょっとした田舎では、中古住宅なんて100万円や200万円で買えます。
みんな、20年前は1500万円くらしていたおうちです。
20年前に、いったい誰がこんな変化を予想していましたか?

市場の変化と言うものは、まったく油断がならないものです。
眺めていると緩慢にしか変化しませんが、
しばらくするとまったく違う様相を示す場合が多いもの。
でも、多くの方が「変わらないもの」という前提で購買行動に出ます。
市場を5年10年の単位で眺めていればおおよそは予想出来ることが
実に多くの方にはまったく理解できないのが不思議です。
また、それは知的能力やビジネススキルにも関係がありません。

私のところに有料相談にお見えになる方は、
どちらかと言うとインテリかエリートのサラリーマンがほとんど。
みなさん、目の前の事象を理解する能力はやたらと高いのですが、
先の先を自分なりに考えてみることは苦手なご様子です。
もっとも、それができる方はわざわざ私なんぞに相談はなさらないでしょうが。

はっきりいえることは「市場は確実に変化する」ということ。
1年先、2年先でも今とは違った様相を呈しているでしょう。
それにして・・・マンション業界は変わりませんね。
ちょっと売れればいい気になってエラそうな虎になり、
売れなければ借りてきた猫の様におとなしくなる。
今は、どちらかというと虎に近い豹くらいでしょうか(笑)。
すこし調子こいでいる、という状態です。

この先の変化は、やはり景気の状況に左右されそうです。
最も気になるのは、ヨーロッパと消費税問題。
どちらもリーマン級の悪影響を日本経済に与えそうな気がします。
逆にどちらもうまく収まると、今の「やや好調」が拡大。
不動産屋さんや建設業者さんたちがさらに調子づきます。

私は基本的に不動産や建設業にはあまり元気になって欲しくありません。
連中がアブク銭を稼いでも、落とすところは夜のネオン街とゴルフ場ばかり。
どちらも非常に不健全な収益構造をもつ、日本経済の灰汁みたいな産業。
買い替える車はたいていがメルセデス。
まるで判を押したようにワンパターンです(笑)。
彼らのアブク銭が国内に有効な内需を生み出さなかったことは
23年前と4年前の2回のバブルで証明済みです。

そんなことよりも、住宅が安くなったことによって
家計支出の中の「住居費」が減り、他に回せるようになった方が
日本経済にとってかなり有効な内需が生まれるはずです。
旅行や国産車、電機製品などの需要が拡大すれば
それこそ日本経済に活気がよみがえります。

ですので、みなさん!
他の人が買っているからといって
「自分もマンションを買わなきゃ」なんて考えないでください。
そういう購買行動が、今まで日本の住宅を
不健全なまでに高額なものにしてきたのです。

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平均坪単価250万円で計画しております。
周辺の築5年程度の中古マンション相場が270-280万円です。
都心の中古マンション市場はあと2,3年は堅調に推移すると予想されますから、
竣工する頃でも「中古よりも安い新築」になっているはず。
こんな「奇跡」のようなマンション計画の内容を、
私から詳しく説明させていただきますので、ぜひご参加ください。
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2012/5/30 17:35 Comments (3)

3 Comments

インテリかエリートのサラリーマンってのはとりもなおさずイエスマンでしかないと言う事。この世は今までそうゆう類のバカが良しとされてきた。逆に何かにつけて反抗することしかできない不良もまたバカでした。これにチャラい奴らが加わったらバカの三巴と言う事で。いずれにせよどうでもいい奴が幅を利かすくだらない世の中です。さしずめ野田醤油大臣あたりはイエスマンの代表格みたいな間抜けなツラしてますね。建設業とか不動産とかIT業界って儲かるとすぐ下世話な方向にカネを流そうとするんだよな。嫌れぇ。

2012/05/31 19:52 | by 政治の季節

関西はさほど詳しくはないのですが、大阪の衛星都市?であるかもしれない京都・神戸・奈良・和歌山と比べたら、さいたま・横浜・立川・千葉みたいな東京近郊の街なんか何の魅力もネーヨ。なので首都圏が縮む時は多摩も千葉も埼玉も神奈川もみんなぶっ潰して東京だけ残せばいい。実際何の魅力もネーベ。厚木とか船橋とか。特に厚木は「いかなる商売も成立たない不毛の地」と言ういわれがある。そんな厚木にかっては青山学院大学が来たことで棚からぼたもち的な繁栄が一頃あったけれど、その青山学院大学は20年そこそこで厚木を出で行った。そんな厚木不毛伝説はいまも尚健在だ。

2012/05/30 21:35 | by 政治の季節

終身雇用なんかとっくに崩壊してるのに、リコースローンみたいな住宅ローンしか用意されてないんじゃそりゃマンションなんか買わないでしょうね。まあノンリコースローンとする位ならもっと賃貸物件を充実させればいいだけの話とも言える(銀行を増長させないためにも)。青色申告書を作成していていつも腹立たしく思うのは地代家賃の突出した高さ。これこそが人々の創造性を奪っている元凶だ。新エンゲル係数は食費じゃなくて住居費支出を生活水準の度合いとすればいい。いずれにせよそんな土地ありきの世の中なんか徹底的に打破してやる必要があります。

2012/05/30 20:13 | by 政治の季節

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