来週明けには、世界が変わっている?

「ひょっとしたら、リーマンショック以上の惨状になるかもしれない」
最近の欧州情勢を見ていると、そんな不安がよぎります。
世界経済が一斉に萎縮してしまうのです。

シナリオとしては、ギリシャの総選挙で左派が勝利。
つまりはユーロ体制からの離脱。自国通貨ドラクマの復活。
当然、ギリシャ政府がこれまでに発行した国債はデフォルト。
保有している欧州の銀行が損害を蒙ります。

次は、スペインの大手金融機関の連鎖的な倒産。
これで欧州全体の金融機関のバランスシートはガタガタに。
当然、こういった痛みの連鎖は世界中の金融機関に及ぶことが
リーマンショックの経験から推し量れます。

それを避けるために、ユーロ圏の国々は弥縫策を次々に繰り出しています。
しかし、結局はギリシャやスペインといった、インチキ財政を
やり続けて破綻した国の借金をチャラにするのかどうかという問題。
簡単にいえば、彼らの借金をドイツ国民の税金で賄うかどうかということ。
当然、ドイツ人たちは嫌がっています。
メンケル首相がなかなか色よい返事をしないのはそのせい。

何度も書いていますが、あれだけ多様な国家群が
ひとつの通貨を使う、ということ自体に制度的な無理があるのです。
今回ギリシャ、スペイン、そしてアイルランドやポルトガル、
さらにはイタリアまでが危機的状態にあるとされています。
たとえ今回のギリシャ問題で何とかユーロ離脱が回避できたとしても、
次から次へと新たな問題が生じるのは必定。
この危機は間違いなく長期化するでしょう。

ただ、解決する方法はあります。
ECB(欧州中央銀行)が必要なだけユーロを刷って
問題国の財政に注入すればいいだけのことです。
ただし、それではモラルハザードとなって、ユーロの信認はがた落ち。
ユーロ自体が暴落することで結局ドイツやオランダなどの
まじめな国々の資産を損なうことになります。
やっぱり、ツケはドイツ人たちが払わされるのです。

1997年に同様の危機に陥った国があります。
我らが大迷惑をしている隣人の韓国。
あの時は、IMFが韓国の内政に介入し、緊縮策を実施。
韓国内の資産を二束三文で外資に売り飛ばすとともに
国民には我慢を強いて4年ほどで経済を回復させました。
今、同じことをギリシャにやらせようとしているのですが
ソクラテスの子孫たちは「やーだよー」と言っているのです。

この問題、日本はどうしようもありません。
でも、大きな影響を受けそうです。
リーマンショックがアメリカ人だけの問題で終わらなかったように。
そして、事は経済面だけに限られないのです。

例えば、ヨーロッパがますます不況になると
これも我らの好ましからぬ隣邦である支那の経済を失速させます。
今でも成長鈍化で社会不安が渦巻いているのに、
これ以上経済がおかしくなるとあの国はどうなるのか?
当然、社会の動揺が激しくなります。
今以上に暴動や反政府的な活動が拡大するでしょう。
共産政府は、そのはけ口を探すために我が国に対して
牙を剥く可能性が高まるのです。

折も折、尖閣諸島問題は格好の材料です。
日本政府の対応は、いつだって弱腰。
恫喝すれば縮み上がって要求を受け入れてきた経緯があります。
何といっても日本の国会議員の何割かは、
支那のハニートラップに掛かっています。
それに、アメリカのオバマ政権は11月の大統領選挙を控えて
支那と真正面から事を構えたくないでしょう。
そうでなくても宥和的な姿勢を見せていますから。

嫌ですねえ。
こんなに緊迫したご時世なのに、野田君は日本経済を自殺させる
消費税増税法案に「政治生命を賭け」て自民党との談合に走っています。
私から見れば、野田君の政治生命なんてあと数か月の命。
そんなもの賭けてもらっても、ほとんど価値はないのです。

報道を見ていると、自民党と公明党は出来るだけ
野田君からアメを引き出した上で協力しそうな雰囲気ですね。
でも、野田君の足元である民主党内から相当の造反も出そう。
あの法案は成立してもしなくても、どのみち解散になりそうな気配。
野田君は日本経済を自殺させる前に、自らの政治生命を自殺させそうです。

橋下維新や石原慎太郎の動きが解散に間に合うのかどうか・・・
総選挙の結果がどうなるのか、かなり不透明です。
先行き不安・・・・
こんな時に大きな買い物を控えるのは人間の心理。
でも、欧州の危機や日本の政局が相当に「深刻な事態」であることを
多くの日本人は理解していないようです。
何といっても、メディアの報道に悲壮感がありませんから。
だから、マンションもそこそこ売れています。
不思議と言えば不思議。

どちらにしろ、今月中にかなりはっきりとした動きになりそうです。
ギリシャの選挙は17日、日本の国会の会期は21日まで。
来週明けには「世界が変わっている」可能性もあるのです。

以上は、近々の未来の話。
ただ、住宅を購入するということは、中長期の未来を想定すること。
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2012/6/13 13:39 Comments (0)

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