大邸宅「マンション」の50年問題 & 近畿圏レポート制作募集

日本人というのは、ついこの間まで
紙と木と土でできた家に住んでいました。
鉄筋コンクリートの「マンション」に本格的に住み始めたのは
たかだかこの半世紀足らず。
そういえば、この「マンション」というのは英語で「大邸宅」の意味。
「マンション」と”mansion”は、あまりにも違いすぎます。
今や完全に和製英語・・・というか立派な日本語ですな。
初期の頃の村上春樹の作品を読んでいると、
どうみても主人公の「僕」は「マンション」に住んでいるのに、
表現としては「アパート」になっていたりします。
英語の素養が深い村上氏としては、
こっぱずかしくて「マンション」などと言えないのでしょう。
それくらいヘンな英語の使い方なのです。
日本語の「マンション」を英語に訳すと「コンドミニアム」か
「フラット」か・・・一般的には「アパートメント」でしょう。
condominiumは、「共同住宅」的なニュアンス。
flatは「平らな住まい」・・・2階建てではなくみたいな・・これは英国風。
apartmentは「集合住宅の一室」のように感じますね。
おかしいのは、この「マンション」という言葉が、
近頃の不動産業界ではなんとなくチープに感じられるようで、
ネーミングにはほとんど使われないこと。
どちらかというと、ちょっとこましな家を表現するときの言葉である
residenceをありがたがって名称に使ったりしています。
例えば「○○レジデンス」や「ザ・レジデンス オブ なんちゃら」とか。
英語の意味としてはmansionの方がresidenceよりも
かなり上等の「邸宅」であるにもかかわらず・・・
まあ、もともとおバカな業界なので、
だーれもそんなこと気にしませんが。
しかしこのあたり、
日本人の言葉に対する軽薄さを象徴しています。
例えば、例の「支那」。
彼らは王朝が変わるごとに国名を変えます。
満州族の清が倒れた後、国民、共産、日本の「三国時代」を経て
今は共産族時代。国名は「中華人民共和国」と名乗っています。
近未来に起こるであろう共産党政権崩壊後、
新しい王朝は何と名乗るのでしょう?
「中華」を名乗ったおぞましい共産朝の名残を嫌い
違う国名を称することは十分に考えられます。
その時に、日本人はホイホイと
新しい国名で呼んであげるのでしょうね、
あの支那人の国を・・・・
ま、そんなことはどーでもいい話ですが。
ちょっと脱線しましたが、今日のお話は「日本人とマンション」。
そして、やがて来る「マンション50年問題」。
日本人が「マンション」と呼んでいる
この「鉄筋コンクリートの集合住宅」は、
我々とはまだ半世紀という、浅い縁しかありません。
半世紀前までの日本人の住まいは
基本的に木造の一戸建て。
隣とくっついている場合は長屋。
でも、これは基本的に借家でした。
ひとつの建物を「共有」する今のマンションのような
居住形態・所有形態は、ほぼなかったといっていいでしょう。
そこで生まれたのが「区分所有法」という法律。
そのほかにも、マンションに関する法律はいくつかあります。
しかし・・・その全部をあわせても、
実はまだまだ未整備といえる状態。
法律の条文で解決できる問題ばかりではないのです。
というか、実態に合っていない方が多いくらいです。
この「共有」がうまくいくためには、
「共有者」が共有物である「マンション」の価値を
「維持保全」するために「善良な意思」に基づいて
行動することが前提になっています。
つまり、自分のマンションの資産価値が減じようとも
ぜんぜん気にしないどころか、
それを毀損する行為を故意に働くような
「共有者」は存在しない・・・という性善説に拠っているのです。
でも、現実は違いますね。
例えば、都心の一等地に老朽化したマンションがあるとします。
悪意に満ちた区分所有者が、
ゴミを散らかす、汚物を放置する、獰猛な犬を飼うなど、
わざとそのマンションの資産価値を貶める行為を働いたとします。
今の法律では、これを完全に止めさせることは不可能。
そのうち、一人去り、二人去り・・・他の区分所有者は
自分の住戸を売却して出て行きます。
それを安値で買い叩いているのは、
実はその悪意に満ちた区分所有者の仲間だったりして・・・・
こういう手法で、やくざが都心のマンションを
「乗っ取り」あるいは「地上げ」するケースがあります。
都心のマンションは不動産としての資産価値があるので、
こういう荒っぽい手法で「整理」されて「再開発」されますが、
郊外の老朽化した物件は違います。
住む人がいなくなれば、廃墟になるだけです。
これから、こういう老朽化して廃墟に向かったり、
管理がうまくいかずに機能不全に陥るマンションが
社会問題化することが十分に予想できます。
鉄筋コンクリートの寿命を何年と考えるかによりますが、
これから築30年、40年、50年の「マンション」が多くなります。
建て替えるにしろ、大規模にリフォームするにしろ、
今よりもスムーズにコトが運べるように、
もう少し法律を整備してもらいたいですね。
特に、民主党のマニフェストには、
そういったことが書かれてあります。
所管は国土交通省。大臣は前原さん。
群馬のダムや放漫経営のエアラインはとっととやっつけて
我らが「マンション」問題にも目を向けて欲しいものです。
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さて、今までおおよそ週に1本ずつくらいのペースで
「レポート」をリリースしてきました。
マンションに関するものだけで、すでに10本。
今後も新たに出し続けるつもりですが、
ややペースが落ちそうです。
理由は本業がやや忙しくなりつつあるのと
来年1月の出版に向けて原稿を書くからです。
でも、基本的にはエリア別に現在のマンション市場を解説し、
販売中の物件を独自の視点で評価する
「マンションレポート」シリーズは充実させたいと思います。
そして、やがて ↓ このライブラリーで
首都圏をほぼ  ↓ カヴァーするのが目標。
   
今後は、レポート執筆に協力してくれる
外部ブレーンの力を借りて、
このライブラリーを充実させたいと思います。
さらには、このカヴァー領域を、
近畿圏にも拡大したいと思います。
そこで、近畿圏を中心に活動している
マンション市場のマーケッターで、
「榊のマンションレポート制作に協力してもいい」
とお考えの方は、ぜひご連絡ください。
レポートのリリースはペンネームでOK。
販売数に応じて報酬もお支払いします。
ただし、榊の編集方針があり、
それに沿ったものを制作していただく必要があります。
●エンドユーザー側に立った視点
●マンションデベに阿ることなく、書くべきことを書く
●専門家としての資産評価、将来予想
だいたい、以上のような感じです。
マンションデベに向かって出すレポートとは
180度視点が異なるのでご注意ください。
ただし、元になるデータは同じです。
詳しくは、ご連絡をいただいてからメールでご相談しましょう。
ご連絡は、私の 無料相談コーナー からお寄せください。
お待ちしています。


2009/10/18 17:45 Comments (1)

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