オダギリ ジョーの「有明」よ、汝にはまだ救いがある!

一昨日、ちょっと用があって有明に行ってまいりました。
榊がお得意の東京湾岸エリアの有明です。
広い道路に整備された・・・というか、まだ開発されていない街並み。
湾岸エリアというのは、あのだだっ広さと大きな空が
取柄といえば取柄ですな。
「ここどこ?」
とオダギリ ジョーがオウム真理教みたいな服着て
言っていますが、現地で見るとなんとも虚しい・・・
オダギリジョー
横浜にも「みなとみらい地区」というのがありますが
役人がつくる街というのは、
どうしてどこもここも同じような風景になるのでしょうか。
いわゆる「都市計画」によって生まれた街で
生命力がみなぎっているところは、ほとんどありませんね。
例えば、多摩ニュータウン。
その中心である多摩センターには、早くも衰退の兆しが見られます。
そして、近頃華やいできた南大沢も、
近隣の住民が年老いると共に同じ運命をたどるのではないでしょうか。
つくづく思うのは、街というのは「生き物」だということ。
街が成長するためには、その自然な「生命力」による場合が
もっともエネルギッシュで長続きします。
行政が主導する「都市計画」は、街の成長を一方向だけに規制し
そのための人工栄養(金)を与え続けているようなもの。
そういうイビツな成長を続けた街は、
何十年かすると恐ろしく醜い姿となって我々の前に立ちはだかるのです。
今の多摩ニュータウンは、その先駆けとなりそうな気配があります。
もっと早い時期に、規制を緩めて民間の活力を導入していれば
生き物として適度な新陳代謝機能を整え、
自然な「生命力」を備えた街になっていたかもしれません。
それが、国土交通省とURが、街づくりを利権にしたばかりに
住む人にとっても役所自体にとっても、
巨大な「お荷物」に成り果てる可能性が高まっています。
人間というのは、エラそうにしていても所詮は猿です。
猿とは、まとまりのないもの。
それぞれの勝手で好きにしたいものです。
「ココに住め」
「メシはココで食え」
「休みの日はこの公園でくつろげ」
「買い物はココでしろ」
と、生活のシナリオを全部決められているのが
役人が作る「都市計画」です。
その通りにやってみて、喜ぶ猿もいるでしょう。
でも喜ばない猿もいます。そっちの方が多いんじゃないですか。
例えば、吉祥寺や自由が丘、代官山という街は、
ほとんど行政が規制をせず、指導もせずに
その本来の「生命力」だけで発展しています。
ああいう街は、私のようなオッサンでも、
歩いているだけで楽しいですね。
「何があるのかな」「何か面白い出会いがあるかも」
と、そこにいるだけで期待させてくれます。
でも・・・
多摩センターや南大沢、湾岸副都心、
横浜のみなとみらい、海浜幕張はどうですか?
全部、行政が作った街です。
こういう街は確かにキレイで、それなりに便利だけれども
人の心をウキウキ、ワクワクさせてくれませんね。
魅力的な街には、人を用もないのに徘徊させる力があるのです。
「歩いてみたい」
「眺めてみたい」
「ブラブラしたい」
と思わせる魅力です。
そのためには、いろんな「出会い」と「驚き」が
用意されていなければなりません。
行政がつくる街にも、一応の「出会い」はあります。
できた当座の「驚き」もあるでしょう。
でも、変化に乏しいから、そのうちマンネリ化します。
魅力的な街は、行く度に「出会い」と「驚き」があります。
だから、また行きたくなります。
それを考えると、ニュータウンというのは
この先徐々に衰退に追い込まれるでしょう。
その中核の街の魅力が薄れていくことで、
エリアの魅力が失われ、不動産としての価値も落ちます。
人が住まなくなると、ますます街が廃れます。
多摩ニュータウンは、その先頭にたって衰退していきそうです。
近畿では千里ニュータウンですね。
開発の方向感覚を失っている千葉ニュータウンなどは
この先のことを考えると、お気の毒としかいえません。
近畿で言えば西神ニュータウンあたりですか。
今、堅調な足並みで発展している港北ニュータウンも
油断していると多摩ニューと同じ軌跡をたどります。
ここいらでそろそろ、行政が行う「都市開発」というものの
基本コンセプトを見直してはいかがですか。
街は、行政がそそぐ偏った栄養剤(金)で成長するのではなく
そこに住む猿どもの身勝手な行動(自由)が
発展の源になるのだということを、まず念頭に置くべきですね。
有明エリアは、オダギリ ジョーが
「ここどこ?」というくらい、
今のところなーんにもない街ですから、
今後のやり方次第では、まだまだ可能性があります。
このマンションを含め、有明エリアについては
榊が渾身の力をこめて書いたレポートがありますから、
どうぞそちらを参考になさってください。
      
さて、榊のマンションレポートライブラリーがかなり充実してきました。
近々、強力な外部ブレーンも加わる予定です。
プロの視点で市場を分析するエリア別レポートが
今後みなさんのお役に立つのではないかと、
日夜研究と作成にいそしんでいます。
といいながら、土日は呆けていますが(笑)。
一度 ↓ を覗いてみてください。


2009/11/2 15:46 Comments (4)

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