マンション業界、10年後には高齢者主体に

今日の新聞の第一面は「TPP交渉への参加」でした。
まあ、去年から言われていることですが、正直よく分かりません。
ネットで調べると、真正面から反対している人と、
「合コンにいくようなもの」と賛成している方がいます。
また「TPPはアメリカ側、中国に敵対」という議論もあります。

数年前、京都の私と同じ大学に通っていた甥っ子から就職の相談を受けました。
都市銀行と地方銀行、そしてJAの内定を取ったけれど、どこにすればいいか。
私は「ラクしようと思えばJAだよ」というと、彼は楽な人生を選択(笑)。
今、本当にラクをしているかどうか分かりませんが。

その時に聞かれたのが
「日本の農業はこの先ダメになると言われているのに、JAで大丈夫?」
というようなことです。
「日本から農業がなくなるなんてあり得ない。この先、隆盛はないが20年後も30年後もJAは必ず残っているはずだ」
私は彼にそう言ってやりました。
多分、彼は私のアドバイスで自分の人生を託する先を決めたと思います。

TPPに反対する論調の多くは「農業が危なくなる」。
しかし、この議論にはあまり説得力がありませんね。
もう20年くらい前のことでしょうか。
お米がすごく不作で、必要量を確保できなかったことがありました。
タイ米、支那米、カリフォルニア米などが入ってきました。
それこそタイ米なんてかなり安かったですね。
でも、日本には定着しませんでした。
今、ヨーカドーやイオンに行ってもタイ米なんて置いてないと思います。

お米と言うのは778%もの関税が課せられているそうです。
もし、これがゼロになればタイ米なんて多分5kg500円くらいで買えたりして。
TPPでは「例外」を設ける、というのが日本参加の条件らしいです。
その例外と言うのは、多分お米が入るのでしょうね。
でも、仮にお米も関税が0%になったとして、
5kg1980円の日本米と500円のタイ米なら、どちらを買うでしょう?
それはタイ米を買う人の方もいるかもしれません。
でも、よほど節約志向でない限り日本米を買うでしょう。
また、外食のお店でも食べて分からないくらいでないと外米は使わないはず。
だから、米作農家も2割くらいは淘汰されるかもしれないけど、
残り8割は十分に生き残れると私は思っています。

昨日、私の事務所に同年代のオジサンが二人やってきて、ささやかな飲み会。
まあ、3人ともかつて不動産広告業界で飯を食っていました。
今は3人とも違います。
それで、話は自然にこれから「何が儲かるか」という話。
お一人が被災地のご出身なので、自然に「復興予算バブル」へ。
まあ、相当にバブっているようなのが、安倍予算でさらに加速。
3人ともお人好しですが、ビジネスの才覚はありません。
いつものように、酒飲みのヨタ話に終りそうです。

それで、やはり最後は「これからマンション業界はどうなるのか?」。
これについて私は本まで書いていますから、自然と2人は聞く体制(笑)。
「市場の規模が半分以下になる」というのが私の結論。
首都圏のマンション市場で言うなら、今の5万戸という供給量が
2万戸台まで減るのではないかと考えるのです。
これは米作の農家がTPPでうける影響よりもかなり深刻。
したがって、今不動産広告で飯を食っている連中も、10年後は半分以下。
私のように、マンション市場の観測と分析をウリにしている人間も、
これから先は需要者が増えることはないでしょう。

それでまた「では、これからはどうしてらいいの?」という話に逆戻り。
結局、結論らしきものは「高齢者」。
我々だって、すでに高齢者の一歩手前なのですが(笑)。
今後、「高齢者住宅」へのニーズはますます高まるでしょう。
不動産投資も、これからは「高齢者」が主要なテーマになりそうです。

ところが・・・「高齢者住宅」というのは、
一般のマンションに比べてかなり複雑なカテゴリーに分かれています。
簡単に言えば、「価格別格差」が激しいのです。
国民年金&生活保護クラスの月収十万円台がボリュームゾーン。
マンションで言えば、「ファミリー」でしょうか。
そこから「どれだけお金を出せるか」によって分かれていきます。
理想としては「月収50万円以上、金融資産5千万円以上」でしょうか。
でも、そういったクラスは全体の10%未満でしょうね。

今後、新築マンション市場は細る一方。
反対に高齢者住宅のニーズは高まる一方。
したがって、マンション業界が向かう方向も、
今後は確実に「高齢者」がキーワードになって行きます。
例えば、20年後のマンション業界は新築市場よりも
何らかの「高齢者市場」の方が大きくなっているはず。
昨日はそんな話をしておりました。

さて、高齢化と言うことに関して、この街は様々な意味で
興味深い観察対象となりえます。それは京都。
もちろん、私の出身地です。
マンション市場と言うのは、株ほどではないのですが
わりあい「バブリやすい」傾向にあります。
京都と言う街は、その生身の経済力以上の「ブランド」性を帯びています。
したがって、本来の実力以上にマンションが高くなっている・・・
と、私は常々思っています。
特に御所の周辺は今、ちょっと異様な状態ではないでしょうか。
しかし、それがずっと長く続けば、それも真の市場価値です。
でも、そんなこと普通では考えられません。
いつかは「正常に戻るだろう」と思いながら、このレポートを更新しました。

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御所周辺バブルがさらに過熱!
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ジオ御所南 河原町二条
Brillia(ブリリア)御所西
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リソシエ ローヴ四条
プレミスト京都御所東
パークホームズ烏丸通 二条
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はなみずきコート嵐山松尾
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プライムメイツ伏見丹波橋
プレイズ二条
ジ・アーバネックス京都二条
ファインフラッツ京都神宮
プレミスト京都六角通 堂之前町
エステムプラザ京都聚楽第 粋邸
プレミスト京都烏丸通
パラドール京都烏丸・璃宮
ロジュマン京都六角通
ザ・レジデンス御所西
パデシオン西大路御池駅前
リソシエ四条クロスコート

榊マンション市場研究所・春の不動産セミナー
「アベノミックス後のマンション購入は?」

日時:2013年4月20日(土) 午後1時15分より(午後1時開場)

場  所:ルーテル市谷センター 第1・第2会議室


2013/3/16 11:38 Comments (0)

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