自然科学には様々な分野がありますが、もっとも多くのお金が
つぎ込まれているのは多分「医療」の分野だと思います。
特に、日本の場合はそうだと思います。
支那ではきっと「軍事」の分野でしょうが。
人間の配分も同じ。日本では、理系人間の中で
最も優秀な人々の大半が医師になります。
それはもう、この国の昔からの伝統みたいなもの。
身分制度が固まっていた江戸時代、家柄の枠を超えて世に出る
数少ない分野のひとつが「蘭学」と呼ばれる西洋医学でした。
江戸時代の晩期に生まれ、明治期の文明開化に精神・学術面で
大いなる役割を果たした福沢諭吉は、緒方洪庵という
当時の名医の弟子でした。つまりは、当初医者をめざしたのです。
諭吉が医師をしていた形跡はほぼありません。
しかし、同門で明治陸軍の基礎を築いた大村益次郎は、
村田蔵六という名で一介の村医者をしていた時期があります。
日本人は、理系の秀才を尊ぶ民族です。
前述の如く、この国では理系の秀才の多くが医師になります。
だから、医師というだけで盲目的に崇拝する傾向があります。
他ならぬ、私もそのひとり。
また、多くの人はそれが当たり前だと思っています。
少し話を寄り道しましょう。
支那や韓国では、日本ほど医師を尊敬しないようです。
また、我が子が秀才であれば理系の医師や技術者にするのでなく
日本的な感覚なら「東大法学部を出てキャリア官僚、そして政治家へ」
みたいな夢を抱く親が多いのではないかと想像しています。
つまり、理系よりも文系の秀才の方に重きを置くのです。
日本人は、どちらかというと理系の秀才、天才を崇めます。
例えば「安倍首相とIPS細胞の山中教授のどちらを尊敬するか?」
と聞かれたら、10人中6人は「山中教授」と答えるでしょう。
今春、偏差値65以上の高校へ入学する生徒たちに
「首相(大統領)になりたいか、それともノーベル賞を取りたいか?」
と質問したら、圧倒的にノーベル賞だと思います。
これが韓国なら、大統領の圧勝だと思うのです。
まあ、お国柄の話は余計なのですが。
昨日、私の「主治医」先生と親しく話す機会を持ちました。
診察室とセミナー会場以外でお話ししたのは初めてです。
まあいろいろなお話を聞けて、それはそれは楽しいひと時でした。
医療世界の内部を垣間見させてもらったみたいで興味津々。
お医者さんとはいえ、やはりみなさん人間なんですね。
逆に、彼からすると私のような職種と生き方をしている人間は
かなり興味深い「研究対象」のようです(笑)。
物事の発想法や文章作法などについて様々にお尋ねいただきました。
また、経済についての拙い知識もお伝えしたりしました。
何というか・・・それは私にとってすごくエキサイティングな経験です。
というのは、不動産業界と広告業界には
「理系の秀才」という人種がほとんどいないからです。
考え方や興味のベクトルなどが、すべて新鮮。
しかも、私が今まで棲んできた世界の中に入ったとしても
最高級に「頭がいい」レベルの知能をお持ちです。
ただ、彼に言わせると私は「理系的人間」だそうです。
ま、確かに英語よりかは数学の方が好きで得意でした。
文系仲間が嫌がる物理なんてのも、結構大好きだったりして。
理論を構築していって、成功すればきれいに完成するあの世界は
グジャグジャの文系ワールドから眺めると、ひどく羨ましいです。
もっとも、私に理系的な能力はほとんどありませんが。
ひと月ほど前に、このブログで「私立文系」を揶揄する記事を載せました。
私立文系上位をご卒業になった方々には随分と悪評。
まあ、自分で自分の首を絞めたようなものですから(笑)。
ただ、最近「文系学部にも理数科目受験を必須に」なんてことを
誰かが言い出して、ニュースになっていましたね。
私は今さら受験するわけではないので、大いに賛成します(笑)。
また、この国が生き残っていくために必要なのは、
文系の秀才エリートが築くおかしな利権集団よりも
理系の天才&秀才たちが創り出すイノベーションだと思います。
私はこの歳まで生きてきて「やるべきことをやらなかった」と
後悔することはいくつかありますが、
そのひとつは間違いなく「理系のお勉強」ですね。
榊マンション市場研究所・春の不動産セミナー
「アベノミックス後のマンション購入は?」
日時:2013年4月20日(土) 午後1時15分より(午後1時開場)
場 所:ルーテル市谷センター 第1・第2会議室
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