いやはや・・・派手に株価が上がっていますね。
この分だと、本当に来週は15000円までいきそうです。
一方、円はとうとう100円を突破して101円台ですか。
FXで外貨を買い建てしている方はウハウハでしょうね。
それ以上に輸出系の企業はかなりのタナボタのはず。
少し前に「株価が15000円を超えれば、高額マンションが飛ぶように売れる」とこのブログで書かせていただきました。
どこかの雑誌にも、そんなコメントを出した覚えがあります。
来ています。見えてきました15000円。
高額マンション・・・それも1億以上の物件・・・
「飛ぶように」というほど数はありませんが、売れるでしょうね。
都心の立地のいい物件は「奪い合い」に近くなりそうな気配。
しかし・・・なんだか危険な臭いがプンプン。
とうとう、バブルが本物になってきた気がします。
マンション市場は、バブルとかなり相性がいいのです(笑)。
日本人の悪いクセかもしれませんが、ちょっとまとまったお金ができると
すぐに不動産を買いたがります。
すでに、我々のDNAは「不動産崇拝病」を宿しているかもしれません。
それで何回も痛い目にあっているのに懲りません。
だから「儲かったからマンションでも買うか」となるのです。
さて、マンションだけでなく、不動産価格は
一般経済の影響をかなり受けやすいセクターです。
特にオフィスの空室率や賃料相場の動きは、景気を測る指標のひとつ。
この指標は実体経済の動向をかなりリアルタイムに表します。
現状、東京都心のオフィス市場はやや好転の兆しが見られますね。
これに対し、一般ユーザー向けの賃貸住宅の相場は、かなり遅行します。
ただし、我々庶民の感覚としてはこちらの方が近いかもしれません。
実は、マンションの資産価値を云々する場合も、
経済の動きに大きく影響されるので、他人事では済まされません。
これが去年の総選挙で民主党が負ける前までなら、
「このままデフレの継続」を前提にできました。
谷垣自民が勝っていても、それほど変わらなかったかもしれません。
アベノミクスが、一時的にすべての前提をひっくり返してくれました。
しかし、これがいつ「安倍のリスク」に変わるかもしれません。
今日、長期金利は0.1%上昇しました。
株が上がれば債権は下がる、というセオリー通り。
今後気になるのは、国債価格の下落(金利上昇)。
それにヘッジファンドが狙っているという日本国債の暴落。
暴落といっても、半分や3分の1になるわけではなく、
せいぜい数%から1割くらいの下落を言うのでしょうが。
そうなると、我々にとって困るのは住宅ローンの金利上昇。
特に変動で組まれている方は、返済額が膨らんできます。
また、これから組もうとされる方にとっても負担増に。
そして、何よりもマンションが売れにくくなります。
金利上昇は住宅ローン利用者にとって実質的な「値上げ」ですから。
黒田バズーカ君は、MB増加と低金利という相反することを
同時に実現できる、と断言していたようです。
だから「異次元の金融緩和」なのかもしれませんが、長期金利上昇は
市場はそのあたりを冷ややかに見始めた兆候でしょうか。
東証リート指数が落ち始めたのも、市場が冷めてきた証拠?
「2%のインフレ」というのは、それによって経済が活性化し、
個人所得も増えて景気全体が良くなることをめざしています。
ところが、企業も儲からず、個人も豊かにならず、
物価だけが上がった場合は最悪ということになります。
でもまあ、私はデフレが何十年も続くよりマシかな、と思います。
仮に、アベノミクスが失敗して国債が暴落。
金利は上がるのに所得は増えないという「悪いインフレ」が・・・
毎年、不動産も含めた物価が6%ずつ上がるとします。
ところが個人所得は5%しか増えなかった場合、どうなるのか。
それは、毎年1%ずつ貧しくなっていくのと同じですね。
10年後、物価は1.79倍になっているのに対して所得は1.62倍。
ちょうど10%ほど貧しくなったことになります。
ところが、住宅ローンを抱えていた場合はどうなるでしょう。
10年後、住宅ローンの実質価値は56%に減っています。
例えば、5千万円のローンを35年で組んでいた場合、
10年後の残高が4千万円とすると、実質2240万円に減っているのです。
もちろん、額面は4千万円ですが所得が1.62倍になっているので
返済はいってみれば「ラクラク」状態に。
特に固定金利ならかなりお得なことになりそうです。
そして、そのマンションが毎年6%ずつ値上がりしていれば・・・
残念ながらそういうことはないはずです。
既存住宅の価格は今後緩やかに相対的な価値を落としていきます。
文京区あたりのマンションで今の3割減くらいでしょう。
だから、5000万円の物件なら額面で多少値上がりして6265万円。
10年後に売却すると表面的には値上がり益が得られます。
もし、アベノミクスが「安倍のリスク」に変わって
「悪いインフレ」がやってくると考えても、
今のうちに住宅ローンを組んでマンションを買うのはお得?
でも、インフレ側に失敗するのではなく、デフレ側に転べば・・・
これはもう、恐ろしいことになります。
私は経済が専門ではありませんが、いろいろ情報を集めると
アベノミクスにはたくさんの異論がありますね。
しかし、どうやら円安と金利上昇は続きそうな気配。
さらに、日本の周辺では近々物騒なことも起こりそう。
そう考えると「余分のお金は海外に」となりそうな感じがします。
もちろん、貧乏人の私にはそんな余裕はありません。
夕刊フジの公式サイト zakzak
に榊淳司の連載コーナーが設置されました。
どうぞ、みなさん寄って行ってください。
マンションレポートとは
No comments yet.
RSS feed for comments on this post.