街の雑多な風景はあと何百年続くのか?

先週の土曜日から2泊3日で関西へ出張してきました。
先ほど帰ってきたのですが、すごーく疲れた。
土曜の夜は京都で37年ぶりの小学校同窓会。
昨日の夜は大阪で27年ぶりに元上司と再会。
その間、昨日の日中は足を棒にして大阪のマンションめぐり。
今日は特に何もしていません。
ただ、新幹線に乗って帰って来ただけですが、すごい疲労感。
いやはや、もう歳ですな(笑)。

大阪の街を歩いていて思ったこと。相変わらず人が少ない。
梅田となんばには人がいるのですが、その他はまばら。
地下鉄も御堂筋線は座れませんが、それ以外は楽勝で座れます。
環状線の内側でも、ちょっと中心から外れるとシャッター化。
日曜日にお店が開いていませんでした。

その代わりと言うか、街は昔に比べて一見きれいになりました。
大阪という街は、20年くらい前ならどこか無秩序な雰囲気が
漂っていたように感じたものですが、今はそういうのがなくなりました。
道端にゴミも落ちていませんね。
でも、何とも言えない街の生命力みたいなものがありました。
僕にいわせれば、大阪が大阪でないような。

私は旅行というのがさほど好きな人間ではありません。
嫌いと言うわけではないのですが、腰は重い方ですね。
だから、東京以外の街へ泊りがけで出かけることが少ないのですが、
ここのところ感じることは、どこへ行っても景色が同じ。
同じような建物が出鱈目に出来上がって雑多な風景になっています。

ひとつひとつの建物をよく見てみると、
それなりに個性的なものもあります。
しかし、これといった秩序やルールなしに、
それぞれが勝手にデザインされているので
全体として雑多な風景が出来上がるわけです。

また、経済効率を優先した建物は、どこか無機質さを感じます。
マンションでいうなら、長谷工が作る大規模物件みたいに。
造形物としてしっかりデザインされたマンションも、
街を歩いていて見つけることができますが、だいたいは孤立した状態。
東雲のキャナルコートみたいに開発すれば、街並みも整うのですが・・・

あるいは、幕張ベイタウンではガイドラインがあるので、
新しいマンションはそれにそったデザインを求められます。
でも、港区の麻布あたりそんなものがあるとも思えません。
まあ、あのあたりはお金をかけられる場合が多いのか、
経済効率のみを求めたような建物は少ないですけどね。

しかし、街を歩いていると、東京も、大阪も、
その他の街もみんな同じように感じます。
街並みを作るというのは、本当に難しいことですね。
京都なんかは「景観地区」みたいな規制をかけて、
街並みに一定の秩序を保とうとすることをしています。
しかし、東京や大阪では一部の地域を除いて
あまりそのようなことをしている話を聞きません。
まあ、それをすることが絶対的にいいこととは言い切れませんしね。

日本人は世界でもまれに見る「新築好き」の人種です。
きっとこれからも今のように出鱈目に建物を作り続けるのでしょうね。
あと何百年か経てば「街並みをよくしよう」という価値観が、
「安くて使いやすい空間を作ろう」という経済効率に勝り、
東京や大阪の普通の住宅地を歩いていても、パリの郊外程度には
それなりに風情が感じられるようになるかもしれませんね。
まあ、私が生きているうちにそういうことはなさそうです。

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2013/12/16 22:15 Comments (0)

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