農業が元気になれば地方は甦る

「地方創生担当大臣」って何をするのでしょうね?
石破君、うまく取り込まれてしまったみたい。
私は彼の面構えと、あの誤報新聞を読んでいる、
というところがしっくり来ません。
靖国神社にもお参りにならないようですし。
軍事オタクに軍事の戦略なんてあるはずもなし。
オタクというものが、しょせん素人のマニアに過ぎないのと同じ。
マクロの視点がなければ俯瞰した理解ができません。

それにしても、地方の疲弊ぶりはひどいですね。
2日前に上州のとある温泉まで骨休めに出かけました。
ちょっとした温泉街があるはずだったのですが・・・・
もう、酷いシャッター商店街と化していました。
夜、そぞろに歩こうかと思ったのですが、
明かりがともっているところがポツ・・・ポツ・・・・

翌日昼間、その温泉街を車でゆっくり走りました。
500mくらいで、歩いていたのは6人くらい。
地元の人らしきのは爺さんと婆さんばかり。
40歳未満の人は、一人も見かけませんでした。
東京から2時間ちょい車を走らせたところですよ。

地方は本当に疲弊していますね。
地方の再生は安倍内閣の大きな目標だそうですが・・・・
振り返って考えてみましょう。
自民党政権は、ずっと地方を優遇してきました。
都市で集めた税金を、地方につぎ込んできたのです。
分りやすい例でいえば、田中角栄の日本列島改造論。
道路や鉄道、インフラを整備して地方の発展を促す・・・
というよりも、自民党の票田を固める政策でした。
まあ、自民党の基盤を築くことは、大まかに成功していました。
でも、結果的に地方を振興させずに衰退させてしまった。
なぜでしょう?

結局のところ、予算をつぎ込み続けたことで
真の体力を弱らせてしまったのです。
典型的なのが、農業。
「農家を守るため」と、規制でがんじがらめにして、
補助金をじゃぶじゃぶと注ぎ込みました。
結果、多くの不採算農家が延命しましたが、ただそれだけ。
補助金漬けの農業は、どんどん疲弊しました。

いつかここで書いたように、日本の産業で今後の成長力があるのは
観光業と農業です。まあ、林業や漁業も入るかもしれません。
中でも、手っ取り早いのは農業でしょうね。
自民党と農協の過保護政策で弱体化した農業は、
競争原理やちょっとした企業努力によって大化けする可能性があります。
だいたい、企業の参入を拒んできたのがあまりに不健全。

日本人はものづくりが得意です。
農業の技術力だって、おそらく世界最高水準。
どうして、それをもっと生かさないのでしょうね。
工夫次第では、農産物の輸出は今の何十何百倍も伸びるはず。
世界には金に糸目をつけずに安全でおいしいものを
食べたがる金持ちがわんさかといるはずです。
和食が世界遺産になっていることでもわかる通り、
日本の食文化は世界中の人々から高く評価されています。
そして、和食の基本は日本産の農産物なのです。

地方の再生か創生かは知りませんが、
今までのように予算をつぎ込むだけでは同じこと。
決してうまくいかないと思います。むしろ悪化するだけ。
それよりも、規制緩和でしょう。
政府は下手に介入しない方がいいのです。

このままでは、日本中から「田舎」が消滅します。
「地方」も枯れるばかり。中小の温泉街もなくなるでしょう。
寂れた熱海や、代わり映えのしない鬼怒川が残っても
何にも面白くありませんね。

地方にも、元気のいい産業があれば若者が増えます。
大都市ばかりに若者が集まるのは、仕事があるからです。
みんながみんな、東京という街が好きではないのです。
多くの人が、あまり好きでもないけれど「仕方なく」この街に住んでいます。
大阪や名古屋だってそういう人々が多いでしょう。
みんながみんな、大都会が好きではないのです。
私に言わせれば、東京に住んで喜んでいる地方出身者は
とてつもない田舎者だと思います。

いっとき、猫も杓子もニューヨークに詣でた時期がありました。
「セントラルパークで昼寝をした」ことを自慢する人もいました。
本当に「あほかいな」の世界です。
それこそ、頭のてっぺんからつま先まで田舎者ですね。

地方を消滅させないために、何よりも必要なのは産業の創生です。
それは、税金をつぎ込むことでは決して生まれません。
政府は、産業の創生を主導することはできないのです。
あくまでも補助的な役割を果たせるだけ。
石破さんが「地層創生担当相」になるのなら、
そのあたりをぜひ弁えていただきたいですね。

 

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2014/8/30 14:27 Comments (2)

2 Comments

まろたんさん、こんにちは。

実は数年前に、4社から内定をもらって
どこに行こうかと悩む、大学の後輩でもある甥っ子から相談されました。
1.下位の都銀
2.地銀のエリア大手
3.普通の地銀
4.JA

私の答え
1.男として仕事をしたいのならここ。但し、厳しい。学閥もある。
2および3. まあ、普通の人生。それなりに出世できるだろう
4.楽するならココ。平々凡々に楽して生きられる。

甥っ子の質問
「だって叔父さん、日本の農業ってダメなんでしょ。ましてやJAなんて・・・
私の答え
「アホ。日本から農業が無くなるわけなかろう。日本に農業がある限り、JAはある。多少規模は縮小するかもしれんが。農協がアカンというのは、わしが学生の頃から言われとった。それが今でも平気の平左。あと20年経っても30年経っても、JAは生きのこっとるやろ」

甥っ子、結局ラクな人生を選ぶ(笑)。

さて、私のアドバイスは30年後も感謝されるでしょうか?
最近、雲行きが怪しいような、そうでないような(笑)。

日本の農業は、はっきり言って脱JAに活路があります。
あるいは、JAが変わらねばなりません。
期待できるのは前者ですね。甥っ子には悪いけど(笑)。

ではまた、地方巡業のお話を楽しみにしています。

ごきげんよう  榊淳司

2014/09/01 14:42 | by Sakaki Atsushi

榊さま。

> 「地方創生担当大臣」って何をするのでしょう?

確かに、こつ然と現れた月光仮面みたいで(ふる~・笑)。
そして、こつ然と消えてゆくのでしょうか。
記者会見の石場茂のカオ、たけちゃんマンみたいでしたね。
笑わしてくれますわ。あ~あ・・・。

地方が生き返るためには「農業」と「観光」だと。
同感ですわ。
とくに「農」はど真ん中でしょう。
ご指摘の通り、これまでの保護農政では即死するだけです。

変われるでしょうか。
甘えと依存を捨てて。
政・官・JAのメンメン。

見込みありますか。
根ぐされしてませんか。
ま、変わらなければ、間違いなく即死へ、まっしぐらです。

大阪名物・たこ焼きみたいな石場新大臣の、
お手並み拝見ですね。
あれ確か、榊さま、たこ焼きの名手でしたよね。(笑)

月末なので、このへんで。

ごきげんよう。

2014/08/31 21:03 | by まろたん

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