キリスト教 VS イスラム教 の終わりなき戦い

今週は早かった・・・・
来客に電話取材、飲み会、そして不意の来客2組、
また来客、さらに飲み会兼メディア取材・・・・
今日の来客も初対面。かなり面白い話を聞きました。
向こうも「こんなに話が進むとは思わなかった」。
私「みんな私のことを怖い人だと思ってくるみたいですよ」。
客の1人「はい、私はそう思っていました」。正直!
でもまあ、みなさん帰る時はいつもにこやかです。

こんなことをしているので、ルーチンは一向にはかどらず。
この分では土日のどちらかは出社でしょうかね。

今日は思いっきり脱線しようと思います。
お題は「キリスト教 VS イスラム教」。
まあ、何回かこういう話題は書かせていただきましたが、今一度。

最近の「イスラム国」の動きやナイジェリアでの女性誘拐の
ニュースを見ていると、つくづくと両教の和解不能を感じます。
何よりも、イスラム教の過激派の持つ「反キリスト教文明」の
根強さというか、怨念というか、憎しみが伝わってきます。

一方、キリスト教側(欧米先進国)は、イスラム教という
異教徒文明に対して、少し寛容さが足りないようにも思えます。
彼らもかつては異教徒をむやみに殺したり、奴隷化してきましたから。
我々から見ると「どっちもどっち」というところもあります。

しかし日本は明治維新以来、キリスト教文明にたいする
「文明開化」政策をとってきましたので、感覚は欧米に近いですね。
誘拐した女性を「奴隷にして売り飛ばす」とか、
人質の欧米人の首を切って殺す・・・というのは違和感があります。

ただし、日本では戦前まで人身売買まがいの行為が横行していましたし、
軍人の間では「自決」という習慣がありました。
戦争中は、捕虜を処刑する行為があったのも事実です。
今でこそ「きれいごと」だけの世界に住んでいるので、
ああいったイスラム過激派の行為は、著しく野蛮に思えます。

さて、私が懸念しているのは、最近のイスラム側の動きが
抜き差しならないほど宗教対立の様相を見せていることです。
女性を奴隷として売りとばしたり、女子学校を破壊する。
あるいはこれ見よがしに欧米人を殺すのは、
明らかにキリスト教徒を意識した行為です。
彼らはキリスト教を憎むだけでなく、イスラム的なもの以外は
すべて否定しようという感覚ですね。

困ったことに、このイスラム原理主義的な発想や行動は、
徐々に世界中のイスラム教徒に広がっていることです。
とうとう、北大の学生までが「従軍」しようとしました。
その内、日本から何人もそういうのが出てくるでしょう。

私が暗澹としているのは、アメリカやイギリスと言った
先進国に住むイスラム教徒が過激派に合流しようとしていることです。
この快適で清潔な暮らしを知ってもなお、
イスラム原理主義に共鳴するということは、
欧米先進国のキリスト教文明は彼らにさしたる影響を与えられない、
という風にも考えられるからです。
つまり、ふたつの宗教の半永久的な対立と抗争。

イスラム教の原理主義者は、世界中のイスラム教国にいます。
インドネシアやマレーシア、トルコといった、
国の運営とイスラム教に距離を置いている国にも出てきています。
彼らが徐々に増えている、というのは何とも不気味な現象。

ここで、少し用語解説。
イスラム原理主義というのは、イスラム教の教えに対して
とことん従おう、というちょっと極端な考え方。
例えば、「女は男に肌を見せてはならない」という教えを
完全に守ろうとすると、全面的な外出禁止。学校へも行けず、となります。
仮に外に出る時でも、目以外は黒い衣装に包みます。
「肌に刃物を当ててはならない」という教えを守ると、
一生髭はそれません。だからアラブ人の老人は髭ぼうぼう。

そしてそういったイスラム原理主義者の一番の敵はアメリカ。
彼らからするとアメリカは最もイスラム教から遠い存在。
そして、同胞であるパレスチナ人を毎日のように殺している、
あの憎むべきイスラエルに手を貸している国。
欧米先進国は「アメリカの仲間」ということになります。

2001年の9.11事件の後、アメリカは「テロとの戦い」を決意。
アフガニスタンに侵攻し、イラクにも侵入。
テロリストの後ろ盾であると誤解したフセインを捕えて処刑。
ビンラディンを追い回し、最後は爆撃で殺害。
それで、彼らの勢力は弱まったでしょうか?
いいえ、私の見るところますますイスラム教徒の憎しみを買っただけ。
逆効果だったような気がします。

何度も書いたように、アメリカという国がイスラム教徒に憎まれ、
テロの標的にされないための決定的な政策があります。
それはカンタン。イスラエルへの支援を止めることです。
武器を売らないことです。
戦争になっても、援助しないことです。

1973年の第4次中東戦争のとき、イスラエルは崩壊しかかりました。
崩れかけるイスラエル軍を助けたのは、アメリカ。
補給物資を大量に送り込んで戦況を逆転させました。
エジプト軍が勝利すれば、イスラエルのユダヤ人は
何十万人も殺され、再びあの地を追われたはずです。

ところが、イスラエルが逆転勝利したおかげで、
その後の40年で逆にパレスチナ人が何十万人も
イスラエルに殺される悲劇が起こり、今も続いています。
アメリカがなぜイスラエルを助けるかというと、
アメリカ国内にいるユダヤ人があの国の中枢を支配しているから。
金融はもちろん、主要なメディアの半分以上がユダヤ系。
ただただ、彼らの影響力によってイスラエル支援を続けています。
真剣にアメリカの国益を考えれば、イスラエルなんてどうでもいいはず。

私が学生の頃は、イスラム原理主義者なんて話題に上りませんでした。
多分、数も無視できるほどに少なかったのでしょう。
しかし、ソ連がアフガニスタンに侵攻したことで勢力を拡大。
第一次湾岸戦争で、イスラムの聖地にアメリカ軍が
大量にやってきたことは、彼らを大いに刺激したはず。
そして、9.11事件。

イスラム教 VS アメリカ(キリスト教側)の対立は
まさに負のスパイラルにはまってしまっています。
そして、これを和解させることは、ほぼ不可能。
これから何十年、何百年も両教徒は戦争を続けるはずです。
アメリカがイスラエル支援をやめればある程度緩和するでしょうけど。

かつて、冷戦時代は「自由主義 VS 共産主義」の争いでした。
共産主義はまったくのインチキだということが証明され、崩壊。
しかし、イスラム教がインチキだと誰もが納得することなんて、ありえません。
もちろん、キリスト教側も同じこと。
もう千数百年、この2つの宗教は血なまぐさく戦い続けています。
ある意味、お互いを憎み合っています。

理想主義的にいえば「お互いに理解し合って・・・」となりますが、
もはやその域を超えました。特にイスラム原理主義者は。
世界をアメリカ的な価値観が支配することを、彼らは嫌悪します。
特に、宿敵イスラエルを支援しているアメリカは「神の敵」です。
さらに、アメリカ的な文明が世界を支配することは
イスラム教徒としての生活を脅かすことになる、と考えているのです。

今世紀は「中国の時代」なんて言っていますが、違います。
あの国は、そのうち自壊して混乱の渦で世界に迷惑をかけるでしょう。
でも、支那人には思想的な世界性がありませんから、ただそれだけ。
それよりも、今世紀の最大のスペクタクルは
「キリスト教 VS イスラム教」の争いですね。
2001年の9.11は、まさにそのゴングだったのかもしれません。

ブログよりも過激な発言をお求めの場合は
私のツイッターをご覧ください。
twitter.com/SAKAKIATS

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に榊淳司の連載コーナーが設置されています。


2014/10/25 0:00 Comments (2)

2 Comments

まろたんさん、こんにちは。

家の仕事をしながら土日を過ごしてしまいました。
しかし、月日が猛スピードで進んでいきます。
まもなく11月。そして師走。

年内の一大イベントは、やはり消費税でしょうね。
私は10中8,9、予定通り増税かと睨んでいます。
GDPが年率換算マイナス8%を超えていなければ。

不思議ですね。世の中、不況感がありません。
確実に経済規模は縮小しているのに。
まあ、大きな倒産がないからでしょう。

支那はそのうちコケますよ。
すでにコケ始めているかもしれません。
世界史上類を見ない規模でのハリボテ経済。
どう弾けるのか見たいけれど、怖さもあります。
あれだけカネを溜めこんでいるので、
それがどうなるのかも興味津々。
まあ、今世紀前半の一大スペクタクルでしょうか。

安倍さんは、今後厳しいでしょうね。
アベノミクスは失速確実ですから。

ごきげんよう 榊淳司

2014/10/27 14:54 | by Sakaki Atsushi

榊さま。

イスラム=キリスト。
ふつうのニッポン人には、わかりにくい「お題」でしょう。
私も宗教から遠いので、わかりにくい世界です。
が、米国=ユダヤ支配で、その視野の先にイスラエルあり。
これがガチンコだ、と言うことは頷けますね。

転じて、シナ。
13億のタミと、抱えきれないほどのカネ。
アジアを睥睨し、果ては世界制覇を狙う。
が、やがて、コケルと。
確かにこのまま、進軍一本とはいかないでしょうね。

パワーの源泉は、アタマかずだけ。
詰まり、廉価で大量の労働力だけ。
共産主義は看板だけで、その実、なんの思想もない。
人は石垣、人は城という、肝心のタミのモラルもドロドロ。

ニッポンの政治家・経済人は「てごめ」にされないよう、
からまれ「共倒れ」にならないよう、付き合わないと。
ニッポンも、この先「ほふく前進」ですから、
特大バカに引っかかったら、ひとたまりもおまへん。

ま、これから先、内政・外政のどちらに於いても、
我らがニッポンは「綱渡り」ですわ。
消費税2%ごときで、もめてるばあいじゃなかろうに。
ああ、前途多難ですなぁ。

さて、もうすぐ11月突入。
町は、そろそろジングルベルでっか。

いま、ふと思ったのですが。
アベちゃん。
サンタのおじさんの衣装が、似合うのでは!(笑)

ごきげんよう。

2014/10/25 16:02 | by まろたん

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