郊外型マンション開発の終焉

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解散総選挙で消費税が先送りされるとの読みが定着。
株価は勢いよく上がっていますね。でも、ちょっと不安。
足元の企業業績も、大企業以外は心もとない限り。
17日のGDP発表が何とも気になりますね。
この統計発表がこれほど注目されたことは過去になかったと思います。

さて、今日は真面目にマンションの話をします。
今、千葉県の大規模マンションについてのレポートを更新しています。
いやはや、売れていないですね。
売れていないのに、新しい物件も出てきます。

いつも書くことですが、マンションは集合住宅です。
限られた土地にできるだけ多くの住宅を作るためにあるのがマンション。
だだっ広い土地が余っているのに、マンションを作る必要はありません。
でも、それを作っているのが千葉ニュータウン。

「もう誰もやらないだろう」と私は楽観的に考えていました。
でも、あの街にはどんどん大規模マンションができています。
行政区でいうならば千葉県印西市。
市自体の人口は微増です。でもマンションは年に数百戸単位で竣工。
本来、人口が大幅に増えていなければならないのに、
なぜかそうはなっていません。その原因は・・・・

私に知り合いも、何人か転出しました。
理由を聞くと「交通費が高いから」。住居費は安いのですが(笑)。
まあ、数年以内に人口は減少に転じるはず。
住みやすくても、住居費が安くても、「距離感」は補えません。
「距離感」とは、東京都心との実質的、心理的なものです。

首都圏というのは、よくも悪くとも都心との距離感で不動産の価値は決まります。
例えば、「武蔵小杉」という街は、やたらと距離感の短い街です。
東横線があっという間に渋谷まで運んでくれます。運賃も私鉄基準。
その他、地下鉄の乗り入れも複数多岐にわたっていますね。
あの街のマンション価格が高騰している一因はそこにあります。
まあ、私にいわせればその何割かは「幻想」に過ぎませんが。

千葉ニュータウンは、武蔵小杉に比べて「距離感」は5倍以上。
実際のアクセス時間は長いし、運賃は目をむくほど。
でもマンションの価格は4割くらいでしょうか。だから、割高と評価できます。
割高なので、マンションも売れません。だいたいが完成在庫になりますね。

千葉県というのは、一般的に埼玉より一段下に見られます。
理由は明白で、新幹線が通っていないから。
新幹線が通るところは、その先に大きな街があります。
埼玉なら大宮の向うには仙台や新潟があります。
千葉には、せいぜい成田空港があるだけです。
あそこは街ではなく、ただの「機能」。だから、弱い。

東京の都心から千葉へ向かう鉄道の路線は、主に5ライン。
南からJR京葉線、地下鉄東西線‐東葉高速鉄道、JR総武線、京成本線、
そして最後が千葉ニュータウンに向かう北総線。
沿線のマンションの価格は大まかに北へ行くほど安くなります。
つまり、最北端を走る北総線はもっとも資産価値が脆弱。

因みに、神奈川方面は南から京浜急行、JR東海道・京浜東北線、
JR横須賀線、東急東横線、東急田園都市線、小田急線の主に6ライン。
ステイタスは、東海道→東横→田園都市→小田急→横須賀→京浜東北→京急
でしょうか。かなり複雑です。(新幹線を除く)
また、これには異論もあるでしょう。私の独断と偏見。
私は、近未来的に田園都市線と小田急線が弱いと思っています。
なぜなら、この2ラインの先には「大都市」がないから。
多分に「人気」というあいまいな基盤に依っている部分が多いのです。

さて、千葉はことほど左様に「庶民性」の強いエリアです。
このエリアのマンションが売れていないのは、
何よりも一般ピープルにとってアベノミクスは遠い存在である証拠。
異次元の金融緩和も、大盤振る舞いの財政出動も、
一般庶民の財布を潤す前に蒸発してしまっています。

都心のマンションというのは、やや浮世離れした人々が買うもの。
住宅ローンをしっかり組むような方は、やはり郊外のマンション。
それが売れていないのは、景気回復が浸透していない証拠。
株価だけが上がっても、景気が回復したとは言えませんね。

そして、一般庶民向けのマンションが売れないと、
多くの独立系専業マンションデベロッパーは倒産の危機に瀕します。
なぜなら、そういった会社は今までそこが主戦場だったから。
「マンション開発」という業態の中でも、都心の高級マンションと
郊外の一般庶民向けでは開発や販売のノウハウが全然違います。

例えば、長谷工アーベストという販売会社は、
都心で1億円以上のマンションを販売した経験がほとんどないはずです。
逆に、三井不動産レジデンシャルが郊外で坪単価150万円以下の
大規模マンションを販売している例を、私は余り知りません。
年収500万円のサラリーマンと金融資産5億円の資産家では、
趣味も思考も会話の内容もまったく違います。

今まで郊外ばかりやってきたマンションデベが、
急に都心で中小規模の高級マンションを開発分譲しようとするには、
やや無理があります。まあ、やってやれないことはないでしょうけど。

今、マンション開発事業をこれまでのように郊外エリアで行うのは
非常に難しくなっています。土地は出てきますよ。いくらでも(笑)。
でも、売れなければ仕方ありません。
したがって、今後郊外での新築マンション開発は激減するでしょう。
千葉ニュータウンはURの関係があるので、まだ続くかもしれません。
でも、資産価値はボロボロですね。みんな「買ってはいけない」。

「郊外の新築住宅」というカテゴリーは今後、「自宅の建て直し」に
限定されていくように思えます。
少なくとも新築マンションを購入する、
というのはあり得ない選択肢かもしれません。
ただ、郊外でも中核都市の駅周辺エリアは別です。
唯一「買ってもいい」と言えるのは、そういう条件のマンション。
どの物件が該当するのかは、メルマガやレポートでお伝えします。

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2014/11/14 13:13 Comments (4)

4 Comments

まろたんさん、こんばんは。

まろたんさんは私と違ってツメがキッチリしておられそうですね。
机の周りがきれいで、パソコンデータも全部分りやすくフォルダ別になっているような。
他人のミスを見つける監査眼みたいなものもお持ちでしょう。
にらまれるとこわーい感じですか(笑)。

私は長男で、ご先祖のお墓に入る予定です。
でも、次男で墓がなくても「海にでも撒いてくれ」というタイプ。
墓参りも10年に1回くらいでしょうか(笑)。

遺言を書くほどの資産もなし。
それよりも、まだあくせくとした現役です。

どうぞ、私のアタマなどいつでもご利用ください。
お会いできる機会があれば喜ばしい限りです。

次のコメントにも、これから返信いたしますね。

2014/11/17 23:51 | by Sakaki Atsushi

榊さま。

早々のご返事を、ありがとうございました。
「バリ暮らし」は、望むところではありますが、
ま、願望に留めておきますわ。(笑)

さて。
現在を起点に、オリンピック前年・2019年末まで、マル5年間。
私は、1949年生・現在65才。
六〇代の残りは、5年。
この5年間のうちに、地方移住を思考しています。
とは言っても、まだ「腹案」のレベルですが。

何故、地方移住か、は長文になりますので割愛します。
何故、オリンピック前までに動くかですが、やはり、
五輪宴会が終わったら、日本はもろもろ激変するのではないか、
というふうに、私は予測しているからです。
もう一点は、健康など諸般を考え、動くのならば七〇才までかと。

つまり日本社会の動きと、わが身の健康の2点からの判断です。

まだ「腹案」レベルですが、かなり「関連情報」は集めました。
ま、これからボチボチと、
「腹案」を具体的な「計画」にまとめ上げて行くつもりです。
その結果「決行」となるか「現状のまま動かず」となるか、
じっくりと後顧の憂いなきよう進めます。
ま、女房どのも連れてですから、合議の上となりますね。

5年前、六〇でリタイアし、今日まで全くのフリーで来ました。
個人的にやりたいことがあったからです。
その全てを列挙しますと長くなりますから、その幾つかを。

1.自分たちの「お墓」を手配しました。
私は次男坊ですから、代々のお墓には入れませんから。

2.「公正証書で遺言」を作成しました。
公正証書にしたのは、やはり後顧の憂いなきようにするためです。
「自筆」は心配が残りますから、多少、テマヒマかけても、
と女房どのとも合議の上です。

3.その他、カンオケに入るまでに「やるべきこと=義務」と、
「やっておきたいこと=願望」とを、ひとつずつ遂行しました。
ま、人生の「宿題」を片付けた、ということでしょうか。

以上のようなことで、この5年間は、実に、実に、
充実した歳月でした。
わが人生の元を取った。(笑)

そして、これからは。
人生のシメ「フェイズ・2」に掛かるつもりですわ。

この先、地方移住検討の中で、住宅の売り買いなどのことで、
榊さまに、ご相談させていただくやも知れません。
なにしろ、不動産ドシロウト、ヨチヨチですから。(笑)
年齢的に「失敗は許されません」し、ね。

その節は、何卒、よろしくお願いします。
モチ、有料で。(笑)
長々と「私ごと」を書き込み、失礼しました。

本日は、ガラにもなく神妙に、ごきげんよう。

2014/11/16 19:28 | by まろたん

まろたんさん、こんにちは。

困った時というよりも、郊外の大規模マンションを調べていると
ついつい書きたくなってしまうのですよ(笑)。

このブログ、意外にニューカマーが多いのですよ。
アクセスの半分以上は新規。
過去の更新と多少ダブっても、
書きたい時に書きたいものを書くようにしています。

さて、東京の家を売るなら「今でしょ」となります。
今後、株価次第で都心のマンションは多少値上がりする可能性があります。
しかし、中長期でみれば下落するのは必定。
港区の南青山や表参道、千代田区の番町でもない限り、
売るのなら「今」ですね。

逆に50万都市の住宅なら、今より後になればなるほど安くなるはず。
まろたんさんは団塊のご様子ですが、
だったら身体が元気なうちに今の家を売ってバリにでも4,5年住み、
戻ってきて地方都市の家を買うなんて、なかなかしゃれていますよ。

しかし今回の選挙はアベちゃん以外は誰も望んでいなかったこと。
それでも、自民党は大勝でしょうね。300超えるかも・・・
終わってみれば、アベちゃんの高笑い。
あと3年半は総理の座を確保、でしょうか(笑)。

それでは、ごきげんよう。 榊淳司

2014/11/15 18:46 | by Sakaki Atsushi

榊さま。

「困ったときの、京都特集」
女性雑誌業界で言われていた言葉だと。
大昔に聞いたもので、今はどうなんでしょうか。

それに通じて、榊さまの今日のお題は、
「困ったときの、郊外型マンション・・・」ネタですか。(笑)

さて。
12月14日投票で決まったようですね。
ま、次の21日では、ドンズマリ過ぎます。
気の早い向きの「下馬評」が出てきています。

私の下馬評は、自民党は「深紅のバラ」であふれかえるような。
安倍晋三の「してやったり」の余裕の笑顔が。
これで、憲法改正は見えた。(コレばっかり・笑)

それはそうとして。
榊さまに、ひとつお訊ねしたいことがあります。
質問の事情・背景を書きますと長文になりますので、
それは割愛して、以下、質問のみ。

2020のオリンピックまでに、
東京の住宅を売却して、地方の住宅を買うとそた場合、
動くタイミングは、どの辺りになろうかと考えられますか?

地方とは、東京圏・大阪圏・名古屋圏、以外の都市で、
人口100万以下、例えば50万人くらいの都市です。
方角は、ウエスタン・西方面です。

これだけの条件では漠然とした話ですが、大ざっぱな読み、
で結構です。
もちろん、今現在に於いての読みですね。
ほんとうに「ラフ」な読みで、よろしくお願いします。

と、勝手なお願いをしたところで、筆を置きます。

でも、総大将の安倍晋三がニッポン不在のうちに、
決まっちゃったみたいで。
なんなんでせうかねえ。

ごきげんよう。

2014/11/15 18:12 | by まろたん

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