世界一の親日国 VS. 世界一の反日国

12月に入って、マンション市場はほぼ休眠
今日も積極的に脱線していきましょう。

まず各社の選挙結果予測が出たみたいですね。
軒並み「自民300超!」って、媒体自身がビックリしていますね。
そんなもの、分かっていることでしょ。
私は解散が決まった時から「自民大勝、300超」と
言って来たではございませんか! なんて自慢(笑)。

このまま何もなければ300超は堅いのですが、
例のGDPの発表が8日にあるでしょ。
あれで予想外のマイナスが出れば、野党はいっせいに
「アベノミクスは失敗」と騒ぎ立てて、少しは票を延ばすでしょう。
しかし、大方の予想通り上方修正なら、今度は
「解散なんてやる必要はなかったのだ」と主張するでしょう。
まあ、どっちに転んでも安倍攻撃の材料ですね。
安倍君にとって一番いいのは、上方と下方のどちらでも
修正幅ができるだけ小さくなることでしょうね。

しかし、今日も日経平均は上がりました。18000円目前。
ドルはもう120円寸前。瞬間的に行きましたか?
日経新聞によると安倍さんの悲願は第一次安倍内閣の
2007年7月9日に付けた日経平均18,261円だそうです。
そのためか、日経平均が午前に下げると午後には
日銀がETFを374億円分買うとか。
まあ、額はたいしたことなくても「当局が介入」という
心理効果は無視できないところですね。

一方、オバマ大統領も株価の維持に腐心しているとか。
株価というのは景気の先行指標と言われていますから、
気にするというのはいいことですが、そればかりでもねえ。
オバマ君の場合は、もう少し外交戦略を磨いてほしいものです。

さて、今日の脱線の主題は「台湾」。
先日の統一地方選挙で与党国民党が大敗を帰しました。
それで馬英九君は、台湾の総統と国民党の主席を辞任するとか。
こういう台湾のニュースを産経新聞以外は地味な扱いしかしません。
しかし、この「国民党大敗、馬英九辞任」は結構重要ですね。

まず、日本にとっては非常に喜ばしいこと。
この馬英九君は、かなりの反日なお方なのです。
ハーバードを出た弁護士だったのですが、
学生時代に尖閣諸島についての論文を書いています。
もちろん「釣魚島は中国(台湾)のものだ」というご主旨と伺っています。
尖閣諸島の帰属について、学問的にどう追及しても日本領である、
という結論以外あり得ないはずなのですが・・・・
ハーバードで博士課程を終えるほどの秀才が、
学問的に歪な論文を書くこと自体、何かがねじ曲がっているのでしょう。

そして、この国民党大敗を苦く噛みしめているのが北京の習近平君。
なぜなら、馬英九君はかなり「大陸寄り」な政策を取っていました。
北京がめざすのは、「海峡両岸の統一」。すなわち台湾の併呑。
「一国二制度」なんてマヤカシでまず「台湾は中国の一部」にして
あとは香港みたいにジワジワ「一国一制度」を進める戦略です。
それが国民党の大敗で一歩後退したことは確か。

ところで、台湾は国際的にみて国家ではなく「地域」です。
国連にも加盟していません。日本とも国交がありません。
オリンピックでの扱いは「チャイニーズタイペイ」。
なぜそうなのか、理解していない日本人は結構多いはず。
いつもの通り、超カンタンに解説しておきます。

まず、今の中国=中華人民共和国は台湾を
「自国の一部である」と主張しています。
ただし、チベットやウイグルのように北京政府の施政権が及んでいません。
北京的に主張するなら「反徒が支配している地域」。
だから軍隊を差し向けて自国の施政権が及ぶようにする権利がある、と。
実際、1949年に毛沢東が人民解放軍に台湾海峡を押し渡らせ
「台湾解放」作戦を行おうとした時、当時のアメリカ大統領トルーマンは
虎の子の第7艦隊を台湾海峡に派遣し、「台湾海峡の中立化」を宣言。
要は「台湾に侵攻するのなら、俺たちが相手をするぞ」と脅したのです。

その当時の毛沢東政府には、海軍と呼べるような代物は皆無。
世界一のアメリカ海空軍を相手に戦うなど、とてもとてもの状態。
あの時の出来事がトラウマになっているので、今の北京政府は
ポンコツでも何でも空母を備えた艦隊を持ちたがるのです。
まあ、それはいいとして・・・

一方、台湾側からの主張も、大陸側からと同じ。
今の中華人民共和国が支配している地域は「中華民国(台湾)」の一部。
いつか施政権を及ぼして「祖国統一」というのが建前。
しかし、この「大陸反攻」は、ここ40年以上もの間、ただのタテマエ。
蒋介石が死んで以来、「大陸反攻」なんて本気で考えている
台湾人などコンマ01%もいないのではないでしょうか。
でも、今でも一応はタテマエ。

さて、この両勢力の主張でただ一つ共通点があります。
それは「中国を代表する政府はひとつしかない。それは自分たちだ」。
これを世界中に認めさせているのです。
だから北京に大使館を置く国は、台湾政府とは国交を結べません。
我々が台湾に旅行してパスポートを無くしたとします。
「渡航書」を発行してくれるのは日本領事館(無い)ではなく、
交流協会というカタチだけは民間の財団法人。
そこが日本政府からそういう業務を委託されているのです。

ここが朝鮮半島をめぐる韓国と北朝鮮との関係の違い。
彼らも「朝鮮はひとつ」だとは主張しますが、
それを国連や他の国々にまで認めさせていません。
だから、中国やロシアその他多数の国が両国と国交を結んでいます。
そして両国ともに国連に加盟しています。

「中国(China)」は、国連安保理の常任理事国です。
この席には1971年まで台湾(中華民国)政府の代表が座っていました。
今は当然のことながら、北京から来た誰かが座ります。
1970年代、世界の主要な国々はこぞって台北から大使館を引き払い、
北京に新たな大使館を復活、または開設しました。
日本もアメリカも、この時期に台湾(中華民国)と断交しています。

私が若い頃は、台湾(中華民国)の入国スタンプを押された旅券だと、
「中国に入国を拒否される」と噂されたものです。また、その逆も。
本当かどうかは知りません。でも、あり得る話。
今は、お互いわりあい自由に行き来しているそうですね。
昔は「いつ戦争が起こるか分からない」という緊張状態でした。

さて台湾国内には「台湾独立」という主張があります。
我々から見ると「台湾って独立していないの?」と思いますね。
確かに、外形的には独立しています。
ドミニカやニカラグアなど、南米を中心に22か国と国交があります。
ヨーロッパの中ではバチカン共和国ただひとつ。

しかし、前述のように国連に加盟できていませんし、
北京政府が参加するオリンピックなどの大会や、
その他の国際的なイベントには正式名称の「中華民国」としては
絶対に参加できないのです。北京政府が猛抗議しますから。

「台湾独立」というのは、この「中国はひとつ」という主張を取り下げ
「台湾共和国」でも「台湾民国」でもいいから、
台湾だけに施政権が及ぶ新しい独立国家になろうよ、というもの。
それだと国連に加盟できるかもしれないし、
日本やアメリカと正式に国交を結べるのでは、という考え方です。
実際、国連加盟は無理でしょうね。北京政府が拒否権を発動しますから。

しかし、この「台湾独立」という動きには、北京は非常にナーバス。
もちろん目くじらを立てて反対しています。
「独立するなら戦争を覚悟せよ」なんて、
まるで北朝鮮みたいな脅しをかけていました。
実際、独立を唱える政党が躍進しそうな選挙の時には、
近海にミサイルを何発も打ちこんで牽制しました。
これも北朝鮮みたいですね。まあ、同じ独裁専制国家ですから。

仮に、台湾が独立してアメリカや日本と国交を回復したとします。
そして新台湾に北京が戦争を仕掛けたら、
それは名実ともに「平和を乱す」行為。
世界の敵、国連の敵、侵略者となってしまいます。
だから、北京政府は今のところ「平和的」に「両岸の統一」をめざしています。
馬英九君は、北京にとっては御しやすい相手だったのです。
それが選挙で負けて降板。ちょっとやりにくくなりました。

ところで、台湾は世界一と言っていいほど親日的な国です。
残念ながら私は一度も行ったことがありません。
日本は世界一といっていいほど反日的な北京政府と国交を結び、
ここのところ酷い目に合わされ続けています。
これからもずっとそうでしょう。
しかし、最も親日的な台湾政府には、実に冷たく接しています。
民間レベルでは温かい交流があるのですが、政府レベルは何もなし。
北京への遠慮があるのでしょうね。バカげたことです。

日本と大陸中国との関係は、今以上に悪くなりようがありません。
今のうちに台湾とうんと仲良くすべきではありませんか。
安倍君の乗った政府専用機が、なぜか途中でエンジン不調になり
台北の空港に緊急着陸してみてはどうでしょうね。
きっと大歓迎されますよ。

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    2014/12/4 18:44 Comments (2)

    2 Comments

    まろたんさん、こんばんは。

    寒いですね。寒いから一杯どころか15杯くらいやっています。
    2014はもうすぐ終わりますね。
    さっきまで地球の裏側とスカイプしていました。
    日中に8度まで上がると「今日は暖かい」のだそうです。

    日本のこの70年は何なのでしょう?
    私はその申し子のような人生です。
    「武」のカケラもない。
    いつかどこかで、誰かがツケを払わされます
    そんな光景は見たくないな。

    尖閣や竹島を平気で譲り渡せという人間が、身近にいます。
    彼は、いたって普通です。
    よく考えれば日本のインテリの大半は朝日新聞を読んでいます。
    恐ろしいことです。頭が良くても、本質が見えない。

    こんな日本の明日を決める総選挙。
    大半の国民はムードで投票。
    民主が勝つより自民の圧勝がいいのでしょうが、気分は複雑。
    天気晴朗なれど波高し、ニッポン。

    ではまた。ごきげんよう。おやすみなさい。榊淳司

    2014/12/06 23:49 | by Sakaki Atsushi

    榊さま。

    > 天気晴朗なれど、波高し。

    まさに「師が走る」12月。
    国会議員センセイも、走る、走る。
    株式相場も、為替相場も、走る、走る。

    今日のお題の、シナ・台湾は、大陸と島の対立。
    南北朝鮮は、半島分断の対立。
    戦後の東アジアで日本だけは分断もされず、かつ、
    日本人は、本当に平和な七〇年を過ごせました。
    ここで言う平和とは「戦争や国家分断のない」という意味です。

    が、しかしです。
    この先はきびしい選択・決断を迫られる場面があるでしょう。
    シナが大きな顔をし始めました。日本がおとなしいのをいいことに。
    半島もあやういですね。北鮮は狂ってますし、南も複雑骨折。
    プーチンも、油断禁物。あの狡猾なツラ・・・。
    なにを、たくらんでいるか?

    本邦のグルリ周囲は、そんなのばっかりですからね。
    平和ボケの日本の政治家は、独立国家としての選択・決断が、
    はたして出来るでしょうか?
    経験不足と言うよりも、未経験者・ど素人ばっかりですからね。
    法体系はもちろんのこと、プロ集団の確立は喫緊の国家課題です。

    しかし七〇年の太平から目覚めるのは、とても困難です。
    戦後が終わった、ではなく、
    今、ようやく戦後が始まるのでしょう。
    どう進めてゆくのか、大きな曲がりカドでしょう。

    天気晴朗なれど、波高し。
    総選挙の結果、どんな年末年始になりますことか?
    あと25日で、2015。
    激動のとばぐちに立つ、そんな年になるやも知れませんね。

    いつまでもグーミン・あほんじん、やっておれませんよ。
    さ、イッパイ、のも。(笑)

    ごきげんよう。

    2014/12/05 18:43 | by まろたん

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