世界はインチキで成り立っている！

アハハハ、と笑うしかないコントですね。ギリシャのお話し。
5日に「キツイのはイヤ」と国民投票で否決したのに、
今度はそれ以上の「キツイ」条件の受け容れを国会で可決する？
本当にできるかどうかは知りません。
でも、これは本当にチキンレースです。
お互いに瀬戸際を歩きながらどっちが落ちるかを試しています。

ハッキリ言って、ギリシャに勝ち目はないでしょう。
ドイツは「ごね得」を許さない姿勢を堅持しています。
フランスは自分たちも危ういので「まあまあ」の「なあなあ」。
でも、ユーロ側で主導権を握っているのは
ドイツやオランダといったプロテスタント諸国。

中国もおもしろーい状態。壮大なPKOの実験ではないですか。
専制国家では政府が市場にどこまで介入できるのか？
上海株、今日は下がっているようですが、そのうち政府が介入しますよ。
「やれやれー」の世界ですよ。今のうちは対岸の火事ですから。
でも、当の共産党政権は必死のパッチ。
人権派弁護士を150人も拘束しているのですって！
危機感の表れですね。ヤバイと考えている証拠。

先日、今日本国内を騒がせている某重大事件の準当事者を
某メジャー週刊誌の編集者さんたちに引き合わせました。
赤裸々な暴露の数々。これも「おもしろーい」の世界。
日本も世界も「インチキ」という成分で成り立っているのです(笑)。

人間というのは、基本的に不誠実な生き物なのでしょうね。
野放しにすると嘘はつくし、盗みを働くし、他人を謗ります。
だから、宗教とか道徳というものが必要なのでしょう。
ところが、「宗教」というのは基本的にインチキです。
神様や仏様に会った人は現存しません。
自分が「神」だと称している人は五万といますが(笑)。

一方、人間が意図的に作り上げた「道徳」には、
その発生段階においてはかなりピュアでインチキ度は少ないですね。
例えば儒教。孔子の論語にはいいことがいっぱい書いてあります。
自分の生き方を、論語の教えに従って実践することは
まったく悪くないと思います。他人からも敬意を持たれます。

文章として体系化されていませんが「武士道」も悪くありません。
その基本は「卑怯な振る舞いはするな」ということです。
古典的な言い方をすると「名こそ惜し」です。
自分の名誉を大切にしましょうね、後ろ指さされるようなことは
絶対にやらないでおきましょうね、という行動規範。

主に北部ヨーロッパで主流となっているプロテスタンティズムは、
キリスト教の一派ではありますが、多分に道徳的です。
人びとは教会を介さずに神様と直接契約を交わします。
「あなたの教えに背くようなことは致しません」
教えとは、「盗むな」「殺すな」「嘘をつくな」といったこと。
「借金を返す」ということも入っているようですね。

だから、彼らにとって今のギリシャ人のやっていることは
「許しがたき背信行為」と言うことになります。
嘘をついてお金を借り、怠惰に過ごした結果、それを返せないと
ゴネにゴネている状態ですから。

人間というのは一般に心の弱い生き物です。
嘘を言い、他人を謗り、ずるいことをやろうとします。
これはまあ、生き物の本能でしょうね。
「ケダモノ」などいう罵りの言葉があります。
しかし、それが人間の本来の姿です。
我々も地球上の生物の一員なのですから。
他の生き物を騙して日々の糧としています。

そういったケダモノの本性の対極にあるのが道徳です。
「ドートク」というと小難しいお説教の道具のようですが、
実のところこれが人間とケダモノの境目です。
ドイツ人は改札がなくとも切符を買って電車に乗ります。
借りたものはきっちり返します。
必要な糧を得るために手に職を付け、働きます。
こういうことって、当たり前ですね。

日本人も道徳性の高い民族です。
東日本大震災の時、自衛隊は武器を持たずに出動しました。
出動の目的は被災者の救出や民生の支援活動だったからです。
アメリカ南部を強烈なハリケーンが襲った時、
州兵部隊は完全武装で出動しました。
彼らの第一の目的は治安維持でしたから。
「略奪行為はその場で射殺」という命令が出されていました。

私たち日本人はその点、世界に誇るべき民族です。
でも、大企業の内部では平気でインチキが行われています。
この現状をどう理解すればいいのでしょうね。
私は世間の端っこでひっそりと生きているジャーナリストです。
でも、ときどきこういったことを考えるクセがあります。

日本人の大多数は日常的に嘘をつかないものだと信じています。
でも、不動産業界で交わされる会話の半分は嘘ではないですか。
ネット上には様々なデマや汚い言葉が氾濫しています。
日本人の美徳はどこへ行ったかと疑いたくなりますね。
それも、今の日本における一面の真実です。

私はいかなる宗教の信者でもないし、哲学の素養もありません。
ただ単純に「武士道」の精神に親しいものを感じます。
必ずしも実践は出来ていませんが(笑)。
だから、卑怯な振る舞いは大嫌いです。

ただ、世の中の多くはインチキで成り立っているのも事実。
私も長らくマンション広告というインチキ世界で生きてきました。
広告のコピーと言う、多分にインチキ度の高い日本語を
考えて世に送り出すことで生活の糧を得てきたのです。
したがって、世の中のインチキに対する許容度はそれなりです。

しかし、広告がインチキであることはある程度周知されています。
立派な国家や大企業がインチキをすることとは違うでしょう。
インチキの規模が大きくなれば被害者も増えます。
この夏は世界中のインチキ展覧会になりそうな気配ですね。

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2015/7/15 14:02 Comments (4)

4 Comments

まろたんさん、こんにちは。

本日、雑誌が届きました。ありがとうございます。
さっき、昼飯を食いながらパラパラ読みました。
あの雑誌、真剣に読むのは学生時代以来ですね。
しかし、週刊誌と違って深いですね。嬉しい驚き。

その新聞、どこですか？
こんど、ウチでもはりきって交渉してみますわ(笑)。

私の事務所では、最近「かかりつけ」をクロネコから
サガワに変えましたけれど、すごーくいい加減。
まあ、担当者の違いでしょうね。
僕はクロネコの方が好きだったなあ。

国立競技場建設のコントは面白いですね。
いっそ「オリンピックでの新築はナシ、すべて既存施設」
なんてことにならないでしょうかね。
実際、それで可能ですから。

ではまた。　ごきげんよう　榊淳司

2015/07/17 14:39 | by Sakaki Atsushi

榊さま。

新国立競技場のゴタゴタは、やはり「責任のなすり合い」に。
醜悪ですな。
まさに、腐った日本人の有り様を象徴しています。
五輪大宴会には、関心ゼロですが。笑かしてくれます。

ヤマトの宅急便の配送ミスで、今日の午前中、振り回されましたわ。
関係する所に電話を掛け、事情説明するも、のらりくらり。
「どやしつけて」やりましたが。
疲れるだけ。消耗するだけ。不毛ですな。
最近、サガワは女性の配送ドライバーです。よっぽど、まともです。

或る新聞専売店のおっさんから聞いた話ですが。
関西・大阪方面では、３か月分の支払いで、新聞購読１年契約しているそうです。

もうひと踏ん張りすれば「１か月分」でいけるのでは。
こっち東京では、まだ、そこまでは行ってないようです。
が、時間の問題でしょう。

「再販制度」なんて、とっくに崩れていますね。
この先、ニッポンは、さまざまなモノが崩れてゆきます。
ズバリ「ニッポン・総崩れ」ですわ。

町ゆく、厚化粧のオバハンの顔も、総崩れ、かと。
ああ、こわ。(笑)

ごきげんよう。

2015/07/17 13:54 | by まろたん

まろたんさん、こんにちは。

ちょっとだけご無沙汰でしたね。
それにしてもヘンな天気。

私の「椅子」ねえ。
今のところ、競争相手なし。
それでも、儲かりませんなあ(笑)。
そもそも、儲かるビジネスモデルではないのでしょう。
めんどくさいばかりで、売り上げは僅かですから。
ただ、この仕事、嫌いではありません。

「暴れる」ほどではありますまいが、
ぶれることなく発信していきます。

まろたんさんも、何事か発信されればいかがでしょう？

今日も暑くなりそうですね。　ごきげんよう　榊淳司

2015/07/16 11:06 | by Sakaki Atsushi

榊さま。

「菊と刀」なる日本人論。
ご存知の通り、ルース・ベネディクト。
「恥」の文化。これぞ「武士道」の精神でしょう。

「はじを知れ！」
この一語の前に、ただただコウベを垂れた日本人。
そのような日本人が「かって存在した」と言うのが現状ですが。
否。まだ絶滅はしていない。僅かではあるが、どこかに。
と、ほんの気休め程度ですが、付言しておきましょうか。(笑)

もう数十年も前のこと、サントリーのウィスキーの宣伝で、
こんなテレビ・コマーシャルが流れていました。

或る酒場、カウンター・バーの映像が写し出される。
そこにはカウンターと、いくつかの丸椅子がならぶ。
「夜が来た」なる曲が沁みるように流れ、ナレーションがかぶる。

＞ 世界には、あの町この町、多くの酒場があり、
＞ そこには、数え切れないくらい多くの椅子がある。
＞ しかし、ダンナ。あなたが座る椅子は、ひとつだけだ。

確か、こんなふうな。ご記憶でしょうか？

榊さまは、ご自分の「椅子」を見つけ、しっかり座られたようで。
座り心地も、なかなかのご様子。慶賀にたえません。
さあ、これからが本番。存分に、大暴れしてください。(笑)

で、ダンナ。今宵はなにを？

ごきげんよう。

2015/07/16 08:48 | by まろたん

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