今日も上海総合は暴落と言っていい下げ方ですね。
朝から共産党当局が全力介入かと思いましたが、
すっかりアテが外れてしまいました。
おかげで東証も今年一番の下げでした。
さて、これからどうなるのでしょう?
私は現地で確認したわけではありませんが、
中国の不動産バブルはすでに崩壊過程にあるそうです。
不動産と株の価格が下がると、日本なら倒産ラッシュ。
企業はものすごい勢いで人員整理を始めます。
リーマンショック直後に、「派遣村」ができていたのを
覚えている方はいらっしゃるでしょうか?
街に失業者があふれだし、社会には不安が渦巻きます。
経済面では、自動車などの耐久消費財の売れ行きが鈍ります。
今、中国では車が売れていないようですね。
かなりのシェアを持つVWが減産調整を始めました。
天津の大爆発で日系メーカーにも一部損害が出たそうです。
生産もままならない企業も出てきているとか。
でも、在庫がたくさんあるからもっけの幸いでしょうか。
一方、中国の富裕層はますます資産を海外に移転しようとするでしょう。
手持ちの元を外貨に換えて、タックスヘブンなどへ逃避させる動きです。
中国では資産の持ち出しに大きな制限があるみたいですが、
現状ではいくらでも抜け道がありそうですものね。
日本のマンション市場への影響はいかがでしょうか?
二つの方向性が考えられます。
1 資産の移転先のひとつとして、日本の不動産が買われる
2 手持ち資産を現金化するために、日本に保有する不動産を売る
1よりも2が強ければ、市場へは下げの圧力がかかります。
しかし1が2よりも強ければ、その逆。バブルが助長されます。
こういった予測は、経済学者やエコノミストが専門です。
しかし、彼らの予測がピタっと当たった例をほとんど知りません。
実際、ノーベル経済学賞の受賞者が束になってかかっても、
今後の市場動向なんて正確に予測できたりしないのです。
もし、経済学という学問領域が景気や市場の行方を占うのに
多少なりとも役立つシロモノであれば、優秀な経済学者は
それこそ巨万の富を得ているはずではないですか?
私はそんな例を寡聞にして聞いたことがありません。
私の知らないところに沢山いらっしゃるとでもいうのでしょうか。
経済学がいつまでたっても「当たるも八卦、当たらぬも・・」という
レベルにとどまっている最大の理由は、研究対象が人間の心理だからです。
人間の経済行動には100万人いれば100万人に適用できるほど、
使い勝手のよい法則はないのです。みなバラバラ。
かろうじていえるのは、人間はおよそ「自分の得になるように動く」。
それも最大公約数であって、全員には適用できません。
自分の得になる、といっても各人が同じように行動するわけではありません。
株式市場では、毎日膨大な取引が約定していますよね。
売る方は、今後は上がらない、むしろ下がる、と考えています。
買う方は、今後上がるだろう。少なくとも下がらないと考えます。
この両方の考え方があるから、取引が成立しているのです。
つまり、人間は合理的に自分の得になるように動くけれど、
それを正確に予測するなんて、永遠に不可能なのです。
だから、経済学というものは人間が身勝手な生き物である限り、
永遠にゴールへは到達できない悲しい学問なのです。
よろしければ、身勝手な人間の一人として、いつもの通り
「当てずっぽう」の予測をしてみましょう。
中国の景気後退は、今後日本のマンション市場にどう影響するか?
もう一度、二つの動きを示してみますね。
1 資産の移転先のひとつとして、日本の不動産が買われる
2 手持ち資産を現金化するために、日本に保有する不動産を売る
私は、1よりも2の動きが数倍大きいと考えています。
その理由は外国為替が影響するからだと推測します。
現状、中国政府は自国通貨「元」をほぼ完全に管理しています。
そして、元安へと誘導する気配があります。現に、最近やりました。
輸出を伸ばすためと、国内からの資本逃避を防ぐためです。
しかし、輸出はやりやすくなっても資本逃避は防げないでしょう。
特に、中国国内の外貨は急激に減少する流れになりそうです。
人民元は実質値として安くなっていくはず。
元に先安観が出てくると、外国から中国への投資は減少します。
中国国内での経済活動は鈍り、不況感はますます強まります。
政府は焦り、金融緩和に走ります。現に今もそうしています。
今は外貨準備高に基づいて人民元を発行していますが、
そのうちルールを変更するかもしれません。
彼らの国には議会や野党、マスコミといった面倒くさい手続きや、
うるさいことを言う人々や組織がありませんから。
何でもやりたいようにできます。
政府に反対する者たちが天安門広場で騒ぎ出せば、
ただ戦車で轢き殺せばいいのです。それでおおよそは解決。
だから、彼らは最終的に元が足りなくなったら刷り増しするはず。
これは、たいていの国でやっていること。日本も実質的に今やっています。
しかし、通貨政策でインチキを行うと、
国内市場は最終的にデフレからインフレに転じます。
今の日本が、実質的にインフレにならないのは、
刷り増したお金を日本銀行が強制的に「預かっている」からです。
一方、中国政府が元をでたらめに発行すれば、
それは外貨に変わって海外に流出します。すると、さらに元安。
元に対する国際的な信頼性は徐々に毀損していきますね。
人民元での貿易決済など、夢のまた夢、という状態に追い込まれるでしょう。
中国の富裕層たちは、ますます国外脱出を図ります。悪循環です。
彼らは、最終的に落ち着く場所として、日本をあまり考えません。
もちろん、全員が日本をスルーするわけではありません。
一定数は日本を目指すでしょうが、それは少数派。
行き着く先はやはりアメリカやカナダ、オーストラリアが多いはず。
理由は、いくつかあります。
ひとつには日本での滞在許可が下りにくいこと。
日本語よりも英語を使える中国人の方が圧倒的に多いこと。
日本と中国の外交関係がよろしくないこと。
中国では毎日のように反日の三文ドラマや映画が放映されていること。
単純な白人の国への憧れ、等々。
あと、今のような中国発の世界同時株安→不況突入というシーンでは
なぜか「安全資産」とみなされる円が買われる傾向にあります。
その理由は、私にはよく理解できません。円もインチキですから(笑)。
まあ、それはいいとして・・・
今後、1ドル100円くらいまでの円高になると、
120円時代に日本で購入した不動産を買値で売った場合は
ドル換算で2割近くの利益が出る計算になります。
外国人にとっては、非常に売りやすい資産となるわけなのです。
ただ、買値で売れる、とは限りません。
今回の「世界同時株安」は、もしかしたら今の都心バブル崩壊の
始まりを告げるゴング、かもしれないのです。
今頃、内外で株式に投資している富裕層は肝を冷やしているはず。
2万円を切る状態が半年以上も続いたり、1万5千円を目指す展開になれば、
日本国内の不動産取引は徐々に萎んでいきます。
今まで実需ではなく買われてきたバブルだけに、
弾けると萎むのが早いのではないでしょうか。
右下の「カートへ入れる」をクリックしてください。
今のところ、申込者は 2 名です。何人でも、参加者がいらっしゃる限り開催します。
「榊淳司のお奨めマンション速報」
購読料 1ヵ月 1,590円※購読料金のお支払いはクレジットカードのみとなります。お申込みは コチラから 次のページの右下「カートに入れる」をクリックしてください
まろたんさん、こんにちは。
今日もすごかったですよ。
さっそく週刊誌から電話かかってきて
「この暴落が国内不動産市場に与える影響」
みたいな話を1時間ほど喋らされました(笑)。
まあ、これも坊主のお経同様に「おつとめ」ですね。
さて、明日はどうなることやら。
もう少し安くなっても仕方ないかなあ、とは思います。
心配なのは黒田君。
バズーガの3発目をぶっぱなすんじゃあないかと。
もう、バブルはこの辺で終わらせた方が
いいのでは有馬温泉。
では、べつのお勤めに戻ることにします。
ごきげんよう 榊淳司
2015/08/25 17:53 | by Sakaki Atsushi榊さま。
今日も日経平均は大幅下げ。円も高い。
連日の「冷やし玉」。燃える闘魂・イノキの「往復ビンタ」。めちゃ、ふる~。(笑)
バカなりに狼狽、堪えたでしょうが、冷やし玉を待っていた御仁もいた?
でも、まだ「大底」は見えていないような?
年金積立金を株式に、かなり突っ込んでいるようで・・・。
年金を減らすなよ~!(笑)
年金機構の連中「前科」持ちだからね。
> ああいう雑誌メディアは、いまだに健全ですね。
と。
誠にまことに。「健全」なる言葉が、生きてますね。
少なくなりましたが「健全」マインドを大切にしたいもの。
あと、手垢のついた「正義」ではなく「王道」を。
そして「真っとう」なる精神を。
さて。
港区・10室について、榊さまのリプライ、ですが。まさか!?
「ヨタ」ですよ、ヨタ。念のため。
失礼しました。
ごきげんよう。
2015/08/25 16:25 | by まろたんまろたんさん、こんにちは。
港区に10室も持っているのなら小金持ちでは有馬温泉。
安いときに買われたのなら、年金としてホールドですよ。
高いときに買ったのなら、今が売り時逃げ時。
都心のバブルもようやく峠が見えましたね。
この暴落騒ぎで冷静になった方も多いでしょう。
今後は売り物が徐々に増えていくはずですよ。
でも、買い時はまだまだやってきません。
湾岸と武蔵小杉は「ダッシュで売り」時とちゃいますかね。
一部ではすでにピークアウトしていましたし。
いただいた雑誌、読んでいます。
ああいう雑誌メディアはいまだに健全ですね。
送られた掲載誌である週刊誌ばかり読んでいる身には
とても新鮮です。
それではまた。 ごきげんよう 榊淳司
2015/08/25 13:52 | by Sakaki Atsushi榊さま。
来るくるとは聞いていましたが、来ましたねえ。
震源は中国ですが、世界各国、どこも「スネにキズ」もつ身ですからね。(笑)
何処まで続くヌカルミぞ。ですか。
ドル円が、NY、一時・116円までいったそうで。
あっと言う間でしたね。
輸出銘柄・トヨタは、だいぶ下げたようで。
この先、都心不動産がどうなりますか?
ですよね。
私も悩んでるんですわ。港区の10室。どないしようかいなって。(笑)
ま、ここは幕末動乱期の、例の戯れうた。
「急くな騒ぐな天下のことは。しばし美人の膝まくら」
とは言え、小市民のささやかな老後生活。
年金だけは、減らさないで欲しいなあ。(笑)
失礼しました。
ごきげんよう。
RSS feed for comments on this post.