昨日は古い友人であり、後輩ともいえる人物が久しぶりに
訪ねてきたのでよもやま話をするうちに盛り上がり、
明け方までわいわいとやってしまいました。
何とも不健康なことですが、非常に楽しく過ごせたので
気分は悪くありません。身体はグター・・・ですが(笑)。
久しぶりに、昔深く付き合っていた会社の「誰がどうなっている」
という話を聞き、驚くことが多くありました。
ある意味「なるべくしてそうなった」ように思える面と、
「なんでそうなるの!」という意外な展開もありました。
総じていえることは、「自分の畑を持っている人間は強い」。
別の言い方をすれば「手に職」や「専属の客」をしっかりと
ホールドしている人間は、嵐の中でも生き残ることができます。
しかし、「他の誰かでもできる」ことしかできない人間はアウト。
流れがアゲインストになった時に放り出されるか冷や飯喰らいに。
私は50年ちょいしか生きていませんが、2回のバブルとその崩壊を経験。
今は3回目のバブルの渦中でユラユラと流されながら生きています。
1回目のバブル崩壊は緩やかに進行したので、ドラマは少なかったです。
でも、この前のリーマンショックの時は激しく崩壊しました。
あの時、私はまだマンションの広告屋をやっていましたが、
周辺の人間は半分ほど消えてしまいました。
今、生き残っている人を見ると、やはり「自分の畑」が肥えている人。
畑さえ肥やしておけば、生産する作物を多少変えながらでも
生き残ることができるものです。しかし、畑の痩せた方はお気の毒。
「お前は要らない」と言われれば、去るしかありません。
畑が肥えていれば、そういう時でも違う作物が生産できます。
ある時から別のものを作る二毛作ですね。
サラリーマンというのは「狡さ」だけでも一時はグイグイと
階段を駆け上ることができたりもします。
付いた親分がよければ、実力以上に評価されることもあります。
あるいは、好調な分野や顧客をたまたま担当する幸運もあります。
しかし、長い目で見れば「公平」に感じることも多いもの。
そういったお方は、流れに乗っているだけで
自分の人生の畑を肥やす作業をなさっていません。
スキルを磨き、人脈を広げ、アンテナを張り巡らすことで、
自分の畑は肥えます。何もしなければバナナ共和国と同じ。
ある広告代理店で、ほとんど仕事もせずにそれなりの給料を食み、
何とかリーマン前に定年退職を迎えたおっさんがいました。
「あの野郎、まんまと逃げきりやがったな」と、周りに思われたもの。
しかし、その数年後に何かの病気でポックリ逝きました。
彼には待ちに待った「楽しい老後」はなかったのです。
かと思えば、現役時代は嫌味たっぷりのある爺は戦中生まれ。
リーマンの数年前にめでたく定年を迎えて満額の退職金をせしめました。
非常に長寿のご家計だそうで、現役時代の仲間が順番に身罷ると、
必ず葬式にやってきて嘯いていたそうです。
「俺がみんなの最後まで見とる。我が家は長寿だから」
嫌味なところもあるけど一部には慕われてもいたので、
まわりは「だったらよろしくお願いします」とかいいながら
「ワシの方が長生きしてお前の葬式に出るぞ」
くらいに思っていたのかもしれませんね。
65歳くらいで家に引っこんだら途端に奥さんが
病で寝込んでしまい、そのまま・・・
そのあとで、ご自身も不治の病にかかられたと聞きました。
多分、お言葉通りの長寿は無理のようです。
それでも、無事に定年を迎えられればまだ幸せ。
私と同年代のあるお方は、10年くらい前が全盛期。
若くして一部署の長に登りつめて、ガンガンと実績を上げていました。
しかし、それも結局はあのミニバブルの時流に乗っていただけ。
リーマンショックで一気に萎むと、あとはヘナヘナ。
この人の畑はとっても貧相だったのでしょうね。
私から見ると、ただ調子がよくて中身は薄情なお方でした。
このご仁、不祥事を起こした部下の責任を追及されると
「俺のせいじゃない、辞めてやる!」とゴネ倒したそうです。
それでも、一時のスターだっただけにまわりは「まあまあ」と。
結局、いったんは籍を抜いて契約社員として地方へ転勤。
そこへかつての天敵が上司でやってきたので真っ向対決。
あえなく敗れて、今は超不遇を囲う身であるとか。
まさに栄枯盛衰。諸行無常を感じますね。
実力のない人間が勢いに乗ったり、上司に引き上げられると、
その向こうには滝壺や地雷原が待っていたりするものですね。
まあ、広い世の中にはそのまま「逃げ切る」お方もいるのでしょう。
処世術というものはありますが、あれはテクニックだけではダメ。
適当に嘘をついてゴマをすっている人間は傍目からよくわかります。
また、上司や客には弱く、部下や同僚にはエバりまくる輩も、
いったん逆風が吹き始めるとあっという間に吹っ飛ばされます。
そもそも、同じレベルの学校を卒業して、同じような入社試験を経て
採用された者同士ですから、能力に大きな差はないはず。
あるのは、人間性や性格とやる気の有無。そして、脳みその硬軟でしょう。
だからこそ、同じ会社で追いついたり追い越されたりするのです。
もっとも手堅いやり方は、エバらず、おごらず、嘘つかず。
もうひとつ言うなら「他人の悪口を言わず」でしょうか。
これ結構大事です。他人の悪口というのは、その方への打撃以上に
自分を貶める結果になりますから、百害あって一利なし。
他人の悪口は、どこにでもお得意な凡百がうじゃうじゃいますから、
そういう愚か者どもに任せればいいだけ。
最後までサラリーマンで生き残ろうとするなら、
ひたすら自分の畑を作って土壌を肥やすことに専念すべきです。
下手に出世競争に参加すると十中八九悲劇が待っています。
なぜなら、出世競争の勝者は10人中一人か二人ですから。
私はサラリーマンを合計4年半しかやっておりません。
最初の1年でよくわかりました。「これはアホらしい」。
私はご存知の通り「自分が一番エライ」という自惚れを
無邪気に抱いたまま50数年をノウノウと生きている人間です。
そんな私にとって、大概の上司は「アホ」に見えます。
サラリーマンを続けるということは、そういった「アホな上司」
の下でずっと我慢し続けなければいけないということです。
私は傲慢な人間なので、「自分よりも優れた人物」がたまたま
自分の上司になるなんて可能性はかなり低い、と踏んでいました。
だから、2年目にして自分のサラリーマン人生を諦めました。
だから、よく「飄々としている」と言われたもの。
あるいは「千原君(本名)はいつも『俺は俺』って感じだった」と。
東京にやってきて3流の広告代理店にコピーライターとして
もぐりこみましたが、上司どころか他人の悪口など言う気にもならず。
だって、自分以外は愚か者ですから「飄々と」お相手するだけ。
ただ、客である不動産屋の悪口はしょっちゅう言っていました。
あの頃、自分の所属する3流代理店に比べて大きくて名もある
一部上場企業の部長や課長が、なぜにああもアホなのかと不思議。
「それは不動産屋さんだからだよ」という平凡な答えに気づくまで
何年もかかった覚えがあります。それを考えれば、私もアホのひとり(笑)。
まああの頃、不動産屋さんの悪口は言いつのりましたね。
なぜなら、それによる被害や迷惑が大きかったからです。
しかし、広告屋として彼らの我儘勝手な生態を観察し続けたことが、
今は仕事のネタになっているので、人生何が幸いするか分かりません。
そして、私の周辺にはまた大きな波がやってきています。
世の中のマンション供給がかなり減っているのです。
だから、私も含めてそれを飯のネタにしている連中が
またぞろあおりを食いそうです。
代理店ではすでにリストラされた方も出てきました。
来年、新築マンションの供給はさらに減ります。
マンションデベロッパーも、いよいよ事業縮小に動くか?
15年後くらいには、新築マンションの供給量は今の2割以下でしょう。
デベロッパーもそれくらいまで淘汰されるはずです。
財閥系は人員を他事業に振り替え、電鉄系は大規模縮小、
その他は流通仲介にでも注力するなどの方向転換が必要。
それでも、生き残る人は生き残り、いなくなる人は消えます。
誰が生き残れるかは、今耕している畑の中身によりますね。
肥えた畑では、何種類もの作物を何回も作れます。
人生二毛作、三毛作。頭を柔らかくすれば、畑は肥えますよ。
さて、資産価値レポートの更新情報です。
川崎の2題に引き続き、「神奈川」を更新しました。
200戸以上の大規模マンションを取り上げたレポートです。
MMエリアの2つのタワーはバブっていますね。
それでも、販売はある程度好調の模様。
しかし、最後まで売り切れるでしょうか?
その他、いわゆる「実需物件」の動きが鈍いですね。
GDPが減速しているわけですから、売れなくて当然といえば当然。
郊外型の大規模は、あと5年で完全消滅かもしれません。
そのあとは、地獄のような敗戦処理。
そして、既存の郊外遠隔大規模マンションには
ヒタヒタと「廃墟の危機」が近づいてくるのです。
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まろたんさん、こんにちは。
シトシトと雨が降っていますね。
今日はなぜか「65歳からのマイホーム」なんて
テーマで某メジャー週刊誌から電話取材を受けました。
なんて、別に答えがあるわけじゃなし。
週刊誌のターゲットは50代半ば以降。
最近は「下流老後」が流行っているそうです。
50代くらいの爺に向けて
「オラオラ、お前らもぐずぐずしていると下流の老後が待ってるぞ」
と、脅すそうです(笑)。
だからって、何ができるわけでもなし。
無駄遣いはせずに、ひたすら自分の畑を肥やすだけでしょ。
バカたちは、まるで他人事みたいに遊んでいるだけ。
それではまた、ごきげんよう。 榊淳司
2015/08/29 16:30 | by Sakaki Atsushi榊さま。
「友、遠方より来たる。また愉しからず哉」
明け方までワイワイと。
うらやましい。いいじゃ、有馬温泉。(笑)
「夏草や、つわものどもが、夢のあと」
この世は戦場ですからね。あの人この人、夢のあと。
私も、このトシですからね、いろいろありますよ。
「夏草や、あのバカこのバカ、夢のあと」(笑)
アマゾン・ドットコムの、ジェフ・ベゾスが、ぶち上げる。
「壁を登れ! さもなくば、去れ!」と。
社員はみな「デスクで泣く」と、NT記事。
「ひと使いの荒い。カネ遣いのこまかい」とは吉本でしたっけ?
「よろづのことは、頼むべからず。愚かなる人は、
深くものをものを頼むゆゑに、恨み怒ることあり」
・・・ 以下略。徒然草)
万物流転。諸行無常なれども。
いつの世でも変わらず、と言うことでしょうか。
「よろづのことは、頼むべからず」。
自分次第、これに尽きると。
今日は雨。しとしと、と。
我が日本国は、うつろう四季があり、うれしからず哉。
バカは多いけど。(笑)
お休みの処、失礼しました。
ごきげんよう。
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