ただの情報だけでは意味がない

先日、旧知のとあるデベロッパーの仕入れ担当者が、
ひょっこりと事務所に現れて茶飲み話をして帰りました。
こんな私でも、彼にとって役立つ情報の断片でも掴めるのでしょう。
一方、私にとっては業界の動向を知りえる貴重な機会です。

情報というのは無形ですが、かなり有用なものです。
私は人を引き合わせるのが大好きですが、それは何より自分のため。
自分が情報のハブになれば、自然とおもろい話が集まってきます。
また、情報というのは何も「秘匿性」があるとは限りません。

いわゆるオープンソースの情報でも、それをどう捉えるかによって
たちまち有用なものへと変化します。
私はマンションの資産価値について、公開されている情報だけを基に
レポートを作成して有料で販売しています。
そこには私しか知りえない情報なんて、ほとんどありません。
しかし、そこには私しか考えない分析が詰まっています。
だからこそ、それなりの商品価値があるのでしょう。
買ってくださる方が多くいます。

価値というのは、人ぞれぞれです。
こういう簡明な真実について、多くの人は理解しません。
自分にとって価値がなければ、他人も同様だと考えがちです。
アタマが堅いということは、お金がないのと同じくらい悲しいこと。
他人が自分とは違う、ということに一生気付かずに終わる
おバカな人が世間にはなんと多いことでしょう。

このブログは実質8年ほどやっています。
8年前、マンションをテーマにしたブログをやっていたのは、
私の他にどれくらいいらっしゃったのでしょう。よう知りません。
資産価値レポートを書くにあたって、マンション名で検索すると
他人様のブログに行き当たることが多くなりました。

「おお、こういうブログもあるのだ」と思うことがよくあります。
中には、「これは使える」という情報が出ているサイトもありますね。
しかし、「価値観」において私を驚かすような内容は皆無。
また、文章が粗雑である場合もよく見かけます。
マンションカテゴリーのブログは、いまだ貧困ですね。

政治や歴史系をテーマとするサイトを巡ると、時々驚愕します。
「ここまで深く突っ込んでいるか」なんて。
経済系も多士済々。中にはプロも交じっていますからね。
特に経済については、ただの情報だけなら日経系に勝るものはありません。
だから個性的な内容にしないと、人を引き寄せません。
まあ、マンションというのは狭い分野で、プロといえば不動産屋。
その土壌の教養度が高くない分、中身が貧しくなるのでしょう。

私が20年くらい前に愛読していた小説は
「ジャック・ライアン」シリーズ。作家はトム・クランシ―。
この主人公は大学を卒業すると同時に海兵隊に入ります。
少尉で訓練中に負傷、除隊。大学院で学んだあとに
CIAや証券業界で活躍。CIAでは分析担当の副長官に。

CIAというのは言わずと知れたアメリカの情報機関。
ハリウッド映画ではおなじみですが、ああいうところに出てくるのは
現場で情報収集したり諜報活動をするスパイたち。
ところが、ジャック・ライアンの専門は「分析」。
ただ、分析の専門家は現場以上に重視されています。

そりゃそうですよね。分析力がなければ情報も無駄になります。
あのシリーズを読みながら、「やっぱりCIAはすげえな」と思いました。
ジャック・ライアンは、その情報分析力を買われて副大統領に就任。
その直後に日航機が大統領の就任セレモニー会場にカミカゼ攻撃。
ライアンは即座に大統領の任を引き継いでしまいます。
話はその後も続きますが、ここではまあこれくらいに。

情報は分析・評価してこそナンボ、ということです。
収集して、誰かに伝えるというのはただの伝達係に過ぎません。
そんなことは、物事の表層を理解できる人なら誰にでも可能。
ネット上のどこかを探せば見つかる情報を伝達することに、
いったい何の意味があるのでしょう? ただ便利なだけです。

私は幼いころから「他人と違う」ということを自覚していました。
小学生時代はずっと「どうしてみんなと同じことができないの」と
言われ続けてきました。それはこのブログで何度も書いた通り。
しかし、今はそのおかげで自分の居場所があります。
あの時、先生の言うことを聞かなかったことが
私の人生のプラスになったと今では信じています。

ただ、つくづく思うに、私は少数派です。
政治用語で言えばマイノリティ(そんなカッコええもんか!)。
他人の言説を眺めていると「なんで他の人に迎合するの」と
思うことがよくありますが、こういう発想はマイノリティです。
世の中「他の人と同じことができる」ことが優秀で有能なのですから。

今回、小池君もそうですが、当選した途端にトーンが下がります。
「当選、即時都議会解散」なんて、もともと無理筋でした。
しかし、昨日の当選の弁を聞いていると、明らかに都議会擦り寄り。
あの「厚化粧の大年増」は、それ以上でも以下でもないと思いますよ。
これから私らに見せてくれるのも、ただの「厚化粧面」以外に、
前任者と大して違うことは期待できませんね。

海の向こうでは、ヒラリー君も指名が決まった途端にトーンを下げています。
当選したら本当にTPPに反対するのですか?
それに比べれば、トランプ君はあまり変わりませんね。
この際、アメリカ人は信用できない「嘘つき」よりも
正直な「ホラ吹き」を選んだ方が面白いのではないでしょうか。

人間というのは、よく生きてもたったの100年です。
その短い時間を、わざわざ他人の価値観に合わせながら
過ごす必要はないと思います。
得られた情報は自分なりに分析して、次の行動に活かせばいいのです。
小池君は都議会との対決に五輪施設発注の見直し。
トランプ君はイスラム教徒の入国禁止。
ヒラリー君は同盟国を裏切るTPPの破棄。
みんなやりましょうよ。そうでないとちっとも面白くありません。

さて、資産価値レポートの更新情報です。
「大阪のタワーマンション」を最新情報化。
バブルの波が、いよいよ大阪にも及んできました。
でもこの波、やってきた途端に引いてしまう可能性も濃厚。
東京と同様、慌てないことですね。

大阪のタワーマンション
価格 4,890

■ジオ天六 ツインタワーズ、■(仮称)東梅田超高層タワープロジェクト、■ブランズタワー御堂筋本町、■リバーガーデン福島 木漏れ日の丘、■ブランズタワー・ウェリス心斎橋 SOUTH、■シエリタワー千里中央、■北浜ミッドタワー 、■プレサンス レジェンド堺筋本町タワー、■シティタワー梅田東、■ザ・パークハウス 中之島タワー、■ローレルタワー南森町ル・サンク、■ザ・ファインタワー梅田豊崎、■プレミストタワー大阪新町ローレルコート

さて、私とはかねてより友好関係にある
「ウチコミ」さんがセミナーを開いてくれることになりました。
テーマは

『これからの不動産投資の選択肢』
~海外不動産を視野に・日本と東南アジアでの投資を考える~

日時 8月6日(土)
場所 東京国際フォーラムガラス棟G510

今回はバリ島ではありませんよー(笑)。
私の講演の後、カンボジアの不動産を紹介するプログラムがあるそうです。
でも私、カンボジアのことは何も知りませんので、
お話しするのは『これからの不動産投資の選択肢』まで。

「榊淳司のお奨めマンション速報」

購読料 1ヵ月 1,590
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2016/8/1 12:16 Comments (4)

4 Comments

まろたんさん、こんにちは。

厚いですね。
我が事務所、現在32度。
冷房は入れておりません。
昼飯に缶ビールを2本、プシュッ。
ホノホノと酔いながら仕事をしています。

昨日はまいりました。
大阪日帰りは小失敗の連続。
フラフラで帰宅しました(笑)。

28兆円て、あれはんんですのやろ。
ヘリマネというなら、年金生活者に
一時金でも出せばいいじゃないですか。
政府が何かを発注すると利権が増えるだけ。
年金生活者なら、きれいに消費に回りますよ。

小池君、バトルの始まりですね。
あの厚化粧君は、なかなかにしたたか。
4年後は都議会のジジイどもをひれ伏させていますよ(笑)。
まあ、どーでもいい話ですが。

まろたんさんも猛暑にご注意を。

ごきげんよう 榊淳司

2016/08/03 13:12 | by Sakaki Atsushi

榊さま。

都知事選のソーカツがアチコチで。
また「厚化粧」の行く手の論評がアレコレ。

四年後ですよ。
こんな御時世での四年。
「厚化粧」がどう豹変するか。
はたまた潰されるか。

どっちにしろトキオ限定。
「トキオは国家並みの人口と予算」
なーんて煽ってもさ、所詮、
日本国家の中の「自治体」のひとつ、
に過ぎません。

「国家政府」やら「国家経済」がヨタったら、
自治体・トキオどころではおません。

安倍晋三閣下。
当面、安倍晋三閣下しかおらん、でしょう。
この先「どんな手」を。
28兆円ほどで「ドヤ顔」しておって、ええのん。(笑)

安倍晋三閣下!
追い込まれる前に!
御意。

ごきげんよう。

2016/08/03 08:53 | by まろたん

まろたんさん、こんばんは。

さっき帰ってきました。
明日は早起きで大阪、日帰り。

既得権者は社会である限りいます。
それこそ、社会主義革命で起こさない限りひっくり返りません。
でもまあ、いいではないですか。
既得権者が幸せとは限りません。
今の世の中、年収1千万円に達すれば、
機能面で物質的に欲しいものは全得。
あとは精神的な幸福感です。
子どもが2人以上いれば別ですが(笑)。
家族を持って、子どもを作って1千万円を得られぬ人は、負け組です。
これは既得権階級に生まれても同じ。
すなわち、世の中の95%は負け組です。

世の中、勝ち組がルールを決めます。
勝ち組の子孫がエスタブリッシュメント。
まあ、かないません。
だから、気にしないことにしています。
まあ、私は私なりに勝ち組ならいいかと。
ぐちゅぐちゅ言っていると嫉妬ブタになります(笑)。

H氏の提案、案内の見込みがあったりして遅れました。
私は極めて妥当と思いますので、ご検討ください。
情勢は日々悪化しています。

おやすみなさい ごきげんよう 榊淳司

2016/08/02 00:34 | by Sakaki Atsushi

榊さま。

世の「統治機構」は変わらないでしょう。
「革命ごっこ」は終わりました。

「エスタブリュシュメント」
なる言葉を知ったのは、ハタチのころ。

掴みにくい概念ですが「統治階級」とでも言うのでしょうか。
言葉は知っても「その実体」は、未だによく分かりません。
が、やはり脈々と存在するのでしょう。

このエスタブリュシュメントこそ、
「最大の既得権者」なのでしょう。そして、
その周りには「コバンザメ既得権者」は群生している。

というふうに認識しますと、どんな勇ましい改革者であれ、
結局「取り込まれ」ます。彼らに。
「ミイラ取りが、ミイラに」と。

更に、
どんな改革者であれ、このことを良くご存知で、
そもそも「コバンザメ既得権者」になることで、了とする。
なぜなら。
チープで月並みなことを敢えて言いますと、
誰しも「自分がカワイイ」のですから。
私もね。(笑)

従って世の統治機構は不滅です。
変わらない。変えられない。
ゾンビの如く生き延びる。

で。
こんな題名の本があります。
「置かれた場所で、咲きなさい」

これを受けて、五木寛之さんは近著の中で、
書いています。
「置かれた場所で、散りなさい」と。

この世は劇場であり、誰しもひとは役者です。
それぞれの役を演じて退場する。
「厚化粧の大年増」も、そう言い放った「慎太郎」も。
それぞれの役を演じて、やがて退場する。
置かれた場所で咲き、置かれた場所で散る。誰しも。

ならば、ならば。
だれに対しても何に対しても、
如何なる期待も絶望もなく。

アゲイン。
誰しも「ひとは自分がカワイイ」。
これは確かな真実であり不動です。

が、これ以外は、ワカランチン・ワカランチン。
もしかしたら、すべて「道化」でしょうか?
いや、やっぱワカランチン。
と思う今日この頃ですわ。(笑)

今日「SLやまぐち号」乗車。
いやはやチカレました。
ですが得心しました。
「これかあ」と。(笑)

猛暑の一日でありました。

ごきげんよう。

2016/08/01 16:17 | by まろたん

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