ここのところマンションを巡る大きな問題がないので、
テレビからのお呼びがすっかりなくなりました。
たまにはスタジオに出かけるのも悪くないのですが、
お座敷がかからなければ仕方ありませんね。
その代りに、雑誌やネットメディアからの原稿依頼は
なるべく断らないようにして、せっせと書いています。
しかし、テレビも雑誌も日に日に衰退していますね。
あと5年たったら、今の雑誌はどれくらい生き残っているのか?
テレビ局の売上はどれくらい減っているのか・・・
地上波さえ、雑誌のように中高年メディアになってしまうのか。
今、京都市の資産価値レポートを最新情報化しています。
今までだったらあり得ない場所に、どんどんマンションができています。
京都の基幹産業であった「呉服屋」関連の業種が衰退しているからです。
私の出た高校では、半分以上が卒業と同時に就職していました。
「どこにも引っかからんかったけれど、呉服屋が拾ってくれた」
というのが、あの頃の京都人の就職パターン。
「ああ、あいつアホやしな」と、納得したものです。
彼らは今、どうしているのでしょうね?
京都市内の河原町通りから西、今出川通りから南は、おおよそ呉服の街。
特に室町通り界隈は「呉服町」と呼んでいいほど。
反物だけでなく、帯に袷に組紐、足袋、履物・・・
織物だけでなく染色関係もあります。すそ野が広いのが呉服。
それらが今、ほぼ壊滅状態です。
中小企業なら、ちょっとした自社ビルを持っていました。
そういうビルが20戸から40戸程度のマンションに変わります。
マンションデベ以外には、おそらく買い手がつかないでしょう。
ちょっと広ければホテルにでもなるのでしょうが・・・・
同じようなことが、東京の繊維の街である東日本橋界隈で起こっています。
繊維関係の問屋さんが次々に廃業して自社ビルを売ります。
買うのはマンションデベロッパーかホテル屋さん。
どんどん中小規模のマンションが開発されています。
こういった変化には、少なからずインターネットの普及が関係。
アマゾンや楽天、ヤフオクなどによって、モノは店舗レスで流れます。
小売業に、商品を陳列する「床」は必要でなくなっているのです。
もちろん、卸売業という業種も必要ではありません。
ネットというものが、情報もモノも「中抜き」してしまったのです。
しかし、人間はバーチャルな存在ではありません。
生身の肉体は、寝る所も食べるものも必要です。
だから、マンションと飲食店は「床」を必要としています。
しかし、実のところは「床」の量は足りているのです。
東京都で、約11%の住宅が空家になっています。まだ目立ちません。
しかし、これが20%になったらどうでしょうね?
今は東日本橋あたりで新築マンションを開発分譲しても、
それなりの価格で売れます。
でも10年後はどうでしょう? あるいは5年後でも・・・・
今の30代の人口は5年後には今より少ないのは確実。
10年後はもっと少なくなります。
そうなれば、今のようにマンションを作っても売れなくなるでしょう。
でも、マンションデベロッパー以外に土地の買い手はいるでしょうか?
京都市内も、いくら何でもこの調子でマンションを作り続けて、
10年後も今の価格水準で売れるとは到底思えません。
いつかどこかで、誰もが飽和状態に気づきます。
その時、不動産価格はどうなるのか? 下がるに決まっています。
多分、私の子どもの世代は「住宅を2つ以上持っていて当たり前」に
なりそうな気がします。今でも半ばそういう状態かもしれません。
身近にそういう人間がいっぱいいますから。
「35年ローンを必死に返した」なんてのは昔話になります。
ある意味、日本人はもう住むところで苦労をしなくなるのです。
というか、東京や大阪、名古屋と言った大都市圏以外の、
日本の国土の9割上のエリアでそうなっています。
それが、東京の都心へも忍び寄ってくるだけの話です。
さて、そんな東京のタワーマンションに関する
資産価値レポートを最新情報化しました。
大井町に新しい再開発案件が出てきました。
住友不動産は恵比寿に新しいタワーを出しています。
ちょっと駅から離れていますね。でも山手線の内側。
住友不動産の在庫は、最終的にどこまで積み上がるのでしょうね。
1社だけで1万戸を超えるところまで行くのではないでしょうか。
もっとも、本当の数字は絶対に表には出ないでしょうが。
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子ども世代にはそうなってくれますかね!暗いニュースが多い中、ちょっと希望の持てる内容です。郊外から長くて混雑した電車を乗り継ぎ、都心で親元で暮らしている友人が羨ましかった私としては、子ども世代がこの重い住宅ローンで苦しまなくてもいいかもしれないというのは勇気が湧きます。
2016/11/21 16:54 | by あおRSS feed for comments on this post.