ヤフー不動産 VS. スーモ の榊内評価は・・

私は東京23区の内の20区と川崎市の南部で分譲されている
新築マンションの現地をすべて見て回っています。
それで「資産価値レポート」というのを作成して、
販売しているのですが、元になるのはすべてオープン情報。
ほとんどがインターネット上で探せるものです。
まあ、ごくたまにデベやエンドさんからの情報もありますが。

それで、例えば物件自体はどうやって探すかというと、
ヤフー不動産とスーモから拾い出します。
以前はスーモではなくホームズを見ていました。
ホームズの方が物件のカヴァー率が高いと思ったからです。

ところが、少し前にスーモの人から
「ウチの方が網羅しているはずですよ」と言われたので切り替え。
実際、販売の現場ではスーモ経由での来訪が圧倒的だとか。
10年くらい前まではヤフーとスーモが拮抗していた感じですが、
ホームズやアットホームズもそれなりに力を付けました。
まあ、それはいいのですが・・・

物件のカヴァー率で言えば、やはりスーモですね。
ヤフーには出ていない物件が見つかります。
しかし、サイトの使い勝手では圧倒的にヤフー不動産です。
スーモの場合は使い勝手が悪い上に、私が必要とする情報が
得られない場合がかなり多いのです。

まず、使い勝手。
私の場合、資産価値レポートはエリア別がほとんどなのですが、
「大規模」や「タワー」などのくくりでもタイトルがあります。
例えば「東京のタワーマンション」というタイトルでは、
東京都で販売されている20階以上の新築マンションを取り上げます。

ヤフー不動産の場合は「タワーマンション」という選択をしてから
都道府県を絞ることができます。
しかし、スーモでこれをやるには「東京都」の「エリア」を選んでから
さらに選択画面の下の方までスクロールして「階建て20階以上」という
項目にチェックを入れて検索ボタンを押す必要があります。
何とも面倒くさいですね。なぜそんなに複雑化するのでしょう。
世の中、タワーマンションに絞って探している人も
それなりにいらっしゃるだろうに。

同じく「東京の大規模マンション」では「大規模マンション」を
選択してから、都道府県を絞れるのがヤフー不動産。
スーモの場合は、そういう検索のやり方が不可能です。
もしかしてできるのかもしれませんが、私には不可能。

「大規模マンション」というくくりはあるのですが、
そこから都道府県別に絞ることができません。
関東エリアの大規模マンションがドバっと出てきます。
「大規模マンション」の資産価値レポートは、都道府県別。
「千葉県」、「埼玉県」、「神奈川県」のタイトルがあります。
物件の抽出はもっぱらヤフー不動産で行っています。
どなたか、スーモでのやり方を知っていたら教えてください。

次に、各物件について資産価値レポートでは下記の項目を入れます。
・物件名
・売主
・交通スペック(・・線・・駅徒歩・分)
・総戸数
・完成予定
・建物の階数(地上・階、地下・階建て)

以上の6項目は私が最低限必要だと考えているものです。
ヤフー不動産の場合、「概要」からすべて拾うことができます。
ところが、スーモの場合は「概要」ではこのうち
1項目から3項目も拾えない場合があります。
絶対的に拾えないのは「建物の階数」ですね。

次に、売主も拾えない場合がほとんど。
「会社情報」なんて別項目があったりしますが、ないケースも・・
また、建物の完成予定日も出ていない場合があります。
スーモの概要は何種類もあって、何とも使いにくいです。

次に、ヤフー不動産の場合は「大規模」から「東京都」を選ぶと、
各物件の情報は別ページに表示されます。
そこで必要な情報を拾ったら、お隣の一覧ページに
ワンタッチで戻ることができます。とても便利。

ところが、スーモの場合は同じページの中で表示されるので、
一覧の画面に戻るには「戻る」ボタンを何度も押さねばなりません。
スーモは各画面の転換スピードがヤフーよりも遅いので
私のようなタイプはイライラします。

さらに地図。
ヤフー不動産は各物件オリジナルの地図のみが表示されています。
スーモの場合はグーグルとオリジナルの2本立てが多いですね。
これも統一されているようでバラバラですね。
まずグーグルが出てきて下にスクロールするとオリジナル。
その間、カーソルで意図せざるところをクリックすると
全然違う画面に変わったりしてイラっと来ます。
そして「戻る」ボタンを押しながら、またイラっとします。

結果的に、スーモで3物件くらいの情報を取り出し終わる頃には、
「なんちゅう使いにくいポータルサイトや、このボケが!」
と、私の育った家庭や学校時代の友達のあいだでは
めったに使わなかった種類のセリフが口から飛び出てきます。

まあ、スーモさんがわざと
「ウチは榊のためにやっとるんちゃうでー」とばかりに、
私にとってだけ使い勝手を悪くなさっているとも思えません。
もちろん、私は本来のサービス提供先であるエンドさんたちとは
かなり違う使い方をしているのでイラつくのでしょう。
しかし、せめて売主や階数は概要にあってもいいと思います。
また、今のように何種類もの概要があって、同じ情報を
何度も見せられると、エンドさんもイラつくのではないでしょうか。

あと、「新築マンション」の中に「新築未入居」で
元のデベロッパーでない売主の物件を入れるのはどうかと思います。
エンドさんにとっては「新築」であると誤解を与えます。
現状、たいていが新築売り出し価格より高く出しています。
それをあたかも元の価格でそうであるかと誤認させますね。

ところで、私は20数年も新築マンションの広告を作ってきた経験から
物件情報をどのように伝えるべきかに関して得た持論があります。
それは、エンドさんの知りたい情報をできる限り
的確で分りやすく、シンプルな手法で伝えるべき、というもの。
そして、最も避けるべきは情報発信側の「独りよがり」。
それと、わざと誤認させるような表現はよろしくありません。

不動産屋と言うのはただでさえ「嘘つき」のイメージがあります。
スーモやヤフー不動産は不動産屋さんとエンドの
仲立ちをするわけですから、なるべく両者のコミュニケーションが
スムーズであるように日々心がけるべきでしょうね。

この一文、スーモの誰かが絶対に読むと分って書いています。
スーモのみなさん、ごめんなさい。悪気はありません。
この間は仲良くしてくださってありがとうございました。
こんなことを書きながら、また何かで呼んでいただければ
喜んでまいりますので、どうかお許しください。

さて、資産価値レポートの更新情報です。
江東区関係4タイトルと、墨田区、台東区を最新情報化。
いずれも完成在庫が目立ち始めましたね。
さらに、湾岸エリアはトリプルタワー以外に
目立った物件がなくなってしまいました。
何とも寂しいことです。
あとは豊洲の東急案件が予定されていますが、まだ先。
やはり毒州問題が水を差したかもしれませんね。

江東区総集編
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6月10日 (土)榊淳司の不動産売却&投資ご相談会

を開催することにいたしました。
不動産の売却に関して、価格や時期でお悩みの方のご相談を
わたくしが無料で受けさせていただきます。
会場はいつものところです。

開催日時:6月10日(土)13時~17時
開催場所:セトル 4階会議室
(東京都中央区日本橋横山町4−11 「馬喰横山」駅より徒歩1分)

6月10日土曜日の13時から17時まで、
私が相談会場におりますので、どうぞご自由にお越しください。
とくにご予約などは不要です。
ただし、順番におうかがいしますので、
ちょっと待っていただくかもしれません。
ちなみに、前回の参加者は雨の中を3名様。
ただ、15分ほどお待ちいただいた方もおられました。

「榊淳司のお奨めマンション速報」

購読料 1ヵ月 1,590
※購読料金のお支払いはクレジットカードのみとなります。お申込みは コチラから  次のページの右下「カートに入れる」をクリックしてください

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2017/5/14 0:33 Comments (2)

2 Comments

まろたんさん、こんにちは。

あいかわらず、じわっと鋭いですね。
現地調査でシャッター商店街を見るたびに
アマゾンの脅威を感じます。
かと思ったら、50歳くらいの後輩が
「アマゾンで物を買ったことがありません」
あほか! せやからお前はいつまでもウダツが上がらんのや!
なーんていいたくなりますね。

まあ、他力でもカミカゼでもよろし。
私は私の人生を生きるだけですから。

それではまた、ごきげんよう。

榊淳司

2017/05/15 11:39 | by Sakaki Atsushi

榊さま。

資本主義・自由経済のアドバンテージは、
「競争原理」です。
その点、ニッポンは、まだまだですね。
ガラパゴス、なーんて言われております。

アマゾン・ドット・コムは、21世紀の黒船です。
ジェフ・ベゾスにとっては「ジャパンいただき」でしょう。
こんなにオイシイ国はない。
小心で、とろーい、ジャパンはね。(笑)

時代はとっくにボーダレスです。
小生、生まれも育ちもニッポンで、純血日本人ですが、
アメリカさんでも、タイワンさんでも、どこでも、
消費者である小生の利益になるものは、大好き!(笑)

古きより言うじゃないですか。
「カストマ・オリエンテッド」と。
そして三波春夫さんの、キメゼリフ。
「お客さまは、カミサマです」(笑)

消費者も、みずから賢者にならなくてちゃね。
そして「悪貨」を駆逐・淘汰しちゃいまちょ。
グーミンも、いいかげんにちたらー。(笑)

とはいえ、
まあ、自らは、変わらん、変われん、民族でしょう。
喜々として飼いならされ、黒船待ち。
五木寛之さんの著書のタイトルではありませんが、
「他力」を。
そして、困ったときの「カミカゼ」祈願。

結局「小商い」で凌いでゆきますか。(笑)

ごきげんよう。

2017/05/15 09:23 | by まろたん

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