五輪は感情と共に去りぬ

昔どこかで読んだフレーズ。
「スポーツを行う意味のひとつは、勇気を養うため」
まあ、そう言う一面もあるでしょうね。
ただ、スポーツは得意だけれども、からっきし
意気地のない男たちを何人も知っていますが。

最近考えた私のフレーズ。
「知識・教養を高めるのは感情の支配から逃れるため」
感情の中でも、とりわけ厄介なのは劣情です。
劣情の中で最もたちの悪いのは嫉妬です。
嫉妬という感情の働きが始末に負えない大きな理由は、
それを抱く本人が気づいていないケースがほとんどだから。

仮に、自分で「これは嫉妬だな」と自分の感情を
理解できれば、バカな行動は取らないはずです。
自分の嫉妬を認識できない場合の多くは、
そういった感情を「正義」だと思い込みます。

嫉妬に狂った行動をしているのに、
それを正義に駆られた行いだと勘違いするのです。
人間の心には自己防衛機能が付いていますから、
頭の片隅で「これは嫉妬ではないか」という疑いが生じても
「いやいや、これは正しい行いなのだ」と別の
思考が働いて、その疑いを払拭してしまいます。
なぜなら「嫉妬に狂った」自分の存在は、
醜すぎて受け容れられないから。

そうやって劣情に負けてしまうタイプの人間は、
まわりから「あの人は感情的だ」とか
「ヒステリー体質だ」と思われています。
概して、あまり敬意は持たれませんね。残念ながら。

ただし、感情を完全にコントロールできる人も稀。
私もそこを目指してはいるのですが、遠い道のり。
まあ、未達のまま人生を終えることは確実です。
また、私の知る中でそれが出来ているお方など知りません。
出来ていれば、もはや神の領域でしょう。

私が不思議に思うのは「感情的」＝「恥ずかしいこと」
という価値観をほとんど持たないタイプのお方が、
少数ながら存在するということ。
あるいは感情的になるのを許容範囲にしている人も多数。

先日お亡くなりになった星野監督なんて、
よく選手をぶん殴ったそうです。かなり感情的ですね。
しかも暴力行為なんて紳士の行いではありません。
しかし、本人がそれを悪いと思っている節はゼロ。
さらに、周りや社会もある程度許容しています。

上手にプレーできなかったり、練習を怠ったからと言って
暴力で解決しようとするのは何とも野蛮です。
出来ない選手は出来るように何かしらの方策を
考えてあげるのが監督の仕事だと思います。
それでも出来なければ、黙ってクビにすればいいだけでしょ。

分かりやすい例はアメリカのトランプ君ですね。
あのお方はものすごーく感情的ですね。
気に入らないことがあると、すぐに罵ります。
少なくとも、あのお方は紳士的ではありません。

嫌いな人や、気に入らない出来事に対して、
のべつくまなく文句ばかり言っている人もいます。
これも感情的な行動のひとつだと思います。
ああいう人種も実に不思議ですね。
嫌いな人の行動や発言は見なければいいだけです。

気に入らない出来事も、自分で何とかできる範囲なら
まあ出来ることをなさるのはいいと思います。
何もできないのに、文句ばかり言ってもせんないこと。
傍から見ていると、ひどくバカげたことです。

オリンピックがやっと終わりましたね。
私は何やらほっとしています。
なぜかというと、騒がしさが少し収まるから。
テレビや新聞、ネットで報道されるので、
「見ない」というわけにもいかないのですよ。
まあ、自分からは絶対に見ませんけどね(笑)。

2年後の東京五輪が何とも憂鬱です。
こっちは貧乏人なのでその間は
「東京を離れて」みたいなこともできません。
だから、ある程度受け入れざるを得ないでしょうね。

日本選手が活躍して興奮するのも感情です。
しかし、こちらは劣情ではありません。
だから、老若男女がこぞって感情的になります。
ただ、感情そのものにも距離を置きたい自分からすれば、
ああいう騒ぎはどーも好きになれませんね。

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2018/2/26 16:25 Comments (0)

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