今の世の中は狂っているのか?

桜が満開に近くなりました。
私が子どもの頃は、桜は4月初旬の風物詩。
3月に咲くと「狂い咲き」と言いました。
今は3月の下旬が満開のシーズン。
世の中、狂っているのでしょうか(笑)。

ともあれ、暖かくなるのはいいことです。
私のオフィスでも、暖房が不要となりました。
ビール系飲料の美味しいこと。
これからが1年で一番いい季節ではないでしょうか。

世の中、動いていますね。
三男ブーの北京訪問に、国内では佐川証言。
まあ、書きたいこともいろいろあるのですが、
そこはいつもの通り天邪鬼。
ぜーんぜん関係ないお話をいたします。

このブログは、ものすごく限られた人しか読んでいません。
ものすごく時々、グーグルのアナリシスを見ます。
ものすごく変化がありません。だいたい同じ。
つまり、ものすごく偏った世界がここにあります。

私は一カ月に何人か、このブログ読者さんとお会いします。
有料相談とか、売却相談とか、セミナーですね。
みなさん、ものすごくよくできた方です。
超一流企業にお勤めであったり、お医者さんだったり。
そうでなくても、それなりに稼いでいるお方たち。

だから、私は勝手にこのブログの読者さんの
平均年収は軽く1000万円を超えていると思っています。
バックデータは何もありませんよ。ただの感覚。
だって、それ未満の人と会った経験がほぼありません。

誤解の無いように言っておきます。
年収が1000万円未満でも、どうぞご遠慮なく。
有料相談でも売却相談でも、ご利用ください。
私もみなさんと同類ですから(笑)。

しかし、私のこの世界はものすごく偏っていますね。
年収が1000万円以上の人って、全体の5%もいないでしょ。
世帯年収にしたところで10%いくかどうかですね。
逆に、年収300万円未満の人もかなり多いはず。

給与所得者の平均年収は500万円未満、という統計があります。
まあ、私はあまり統計データに基づくお話の展開は
好きではありません。信頼できるとは限りませんから。
それよりも、直感的なお話が好きです。やや脱線。

しかし、年収300万円未満のお方たちも、
今の日本ではそれなりの割合になっているはず。
一方、どういうわけか日本における個人の
金融資産は総額で1800兆円を超えているとか。
一人当たりだと1000万円を軽く超えます。
ホンマかいな、と思いますね。やや疑念。

仮にこのデータをまともに信用するなら、
日本は凄まじい格差社会になっているということです。
東京に住んでいると、格差社会をまざまざと感じます。
千代田区や港区を歩くと、そのすさまじさを実感。
だって、あの辺りで家一軒、あるいはマンションの1住戸
でも所有している人の資産は軽く1億円。
場合によっては10億円以上。それがいっぱいあります。

ところが、高崎駅から車で30分も走ると、
そのあたりの土地の資産価値は限りなくゼロ円です。
この格差のすさまじさは何なのでしょうね。
そういうことを「そもそも」論で考えると不思議。

先日、とあるビジネスマンが私に会いに来ました。
だいたい、私より20歳くらい年下でしょうか。
しかし、とっても優秀。すでに企業経営者です。
多分、年収は2000万円をくだらないでしょうね。

そういう人間と、その辺で荷物を運んだり交通整理をしている
オッサンの年収が10倍くらい違っても、納得はできます。
そんなん、この競争社会ではしゃーない話です。
しかし、高崎駅車で30分と表参道駅徒歩3分の土地の
資産価値が無限大に異なるのは、何とも違和感を抱きます。
まあ、そういうものなのでしょうが。

私たちの暮らしている人間社会は「幻想」で成り立っています。
福澤先生のお顔が描かれている1万円札がありますね。
あの紙切れに「1万円」という価値があって通用しているのは幻想。
仮に、1万円札を火星にもっていって、
居るかもしれない火星人にそれを出して、
「1万円分のお水をちょうだい」といっても
火星人はお水を出してくれるでしょうか?

同じように、不動産の資産価値というのも基本は「幻想」です。
多くの人がその幻想を認めているから成立しています。
人間がまだホモサピエンスになりたての頃は、
表参道の土地も高崎駅車30分の土地も、さして変わらず。
どれだけ獲物が捕れるか、がその価値の基本でした。

敗戦後間もなくの頃、その後の西武財閥を作り上げた
堤康次郎という人は、事務所で電話を何本も引いて、
困窮した華族から家屋敷を買いまくりました。
それが後のプリンスホテルになっています。
多分、二束三文で買い叩いたのでしょうね。

今、堤家の資産はほぼ奪われてしまいました。
万物流転。諸行無常。歳歳年年人同じからず。
歴史を俯瞰する眼で見れば、この国は明らかに黄昏ています。
なのに、都心の不動産価格は高騰したまま。
その理由は、史上最低水準の低金利にマネー供給。

揺り戻しは間もなく始まるでしょう。
そして、その動きは長く続きそうです。
大きな流れは、そう簡単には止められませんね。
この国の盛衰と同じように。

4月21日 (土)榊淳司の不動産売却相談会

を開催することにいたしました。
不動産の売却に関して、価格や時期でお悩みの方のご相談を
わたくしが無料で受けさせていただきます。
会場はいつものところです。

開催日時:4月21 日(土)13時~17時
開催場所:セトル 4階会議室
(東京都中央区日本橋横山町4−11 「馬喰横山」駅より徒歩1分)

4月21日土曜日の13時から17時まで、
私が相談会場におりますので、どうぞご自由にお越しください。
とくにご予約などは不要です。
ただし、順番におうかがいしますので、
ちょっと待っていただくかもしれません。
ちなみに、前回の参加者は2組様。
待ち時間はゼロでしたが
次回も同じようになるかどうかは分りません。

上の住戸、私の提携しているいつものセトルさんが専任で預かっています。
「榊さんに案内して欲しい」と言うことなら、
私が現地をご案内することも可能です。
どうぞ、ご遠慮なくお申し出ください。

窪町小通学区のクレアホーム

 

早稲田大学市民講座「マンションと日本人」

さて、早稲田大学エクステンションセンター八丁堀校での
私の講座が、5月に再び開講されます。
なんと90分を1日に2回。それが2日間の集中講義。
5月12日と19日。いずれも土曜日。13時から16時30分まで。
ビジター受講料13,413円。みなさーん、ぜひご参加を。

「榊淳司のお奨めマンション速報」

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購読料 1ヵ月 1,590
※購読料金のお支払いはクレジットカードのみとなります。お申込みは コチラから  次のページの右下「カートに入れる」をクリックしてください。

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2018/3/28 0:05 Comments (2)

2 Comments

奏子さん、こんにちは。

すっかり春になってしまいました。
春うららなお日和で、麗らかに過ごしています。

幻想のお話、なかなか本質が分かってもらえませんが
奏子さんはいつも通り聡明な眼でお見通しですね。

世の中、自分の目を疑うことさえしない人が大半。
そんな狭い世界に生きて何が楽しいの、と思います。
しかし、見えない人は一生見えません。

ではまた ごきげんよう
また、コメントをお待ちしています。

榊淳司

2018/03/29 14:15 | by Sakaki Atsushi

こんばんは。
最近、福澤先生を真っ二つにした奏子です。
一万円札を真っ二つに破ってみる実験のことですが。

先日、お世話になった方が主催するというセミナーの
モニターを頼まれまして。
お金に過剰反応せず上手く使う(?)ことを目的とした
ワークの一環とのことでした。
(その方は心理学の専門家です)

日本銀行の一万円札も、見本銀行の百万円札(!)も、
紙切れ一枚破いた、ただそれだけ。
当たり前だけど怖いこと起きたりしませんよ〜と。
お手軽に少しだけ幻想を破る(?)体験でしょうか。
好き好んで現金を破り捨てるなど普通はしませんので
なかなか貴重な体験でした。
(その後、福澤先生の切れ端は実験の発起人により
銀行に持ち込まれ、無事に蘇りました)

ちなみに見本銀行の百万円札はメモ帳です。
一見すると百万円の札束そっくりなので、
人前で使っていると面白い反応が見られます。
やはり幻想に振り回される人の性ですね。

2018/03/28 21:50 | by 奏子

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