日本という国は、もう30年以上統計的な経済成長はしていません。
GDPは500兆円を行ったり来たり、の世界ですね。
物価もほとんど上がっていません。むしろデフレです。
そんな中で、不動産の価格だけは上がったり下がったりしています。
ここ6年ほどは都心の不動産価格がバカ上がりになりました。
お金が余って金利が下がったので、まあ仕方ありません。
郊外や地方の不動産は下がりっぱなし。むしろ無価値化。
不動産というのは、利用してなんぼの世界ですから。
利用されない、しようがない不動産は価値もないわけですよ。
都心の不動産やマンションはいつになったら下がるのか、
というご質問をよくいただきますね。
価格を決めるのは、需給関係および収益率、そして金利です。
需給関係だけで考えると、完全に供給過多になっています。
都心や湾岸のタワマンなんて、空家だらけになっています。
江東区の有明にシティタワーズ東京ベイという約1500戸の
タワマンが竣工しています。この7月でしたか、竣工は。
ところが、入居は2020年の7月下旬以降です。
オリンピックエリアにできるのに、ほとんどの人は
その閉幕後でないと住めません。アホかいな、の世界。
つまり、あれは丸ごと今のところ空家なんですよ。
現在の販売戸数は「472戸」なんて表示をされています。
ふーん、1000戸しか売れてへんの・・・というより
ホンマに1000戸も売れたんかいな、と思います。
いくら東京が大きな街でも、あれを買うお方が
1000人も湧いてくるとは、とても思えない。
収益率と言うことに関しては、金利と密接に関係します。
今や都心の不動産なら、収益率が3%台の高値でも
買い手が見つかるようになりました。なぜなら、
他に3%以上で回りそうな金融商品がないからです。
金利は相変わらず、実質コンマ1とか2%の世界です。
ほぼゼロと言っていいでしょう。国債なんてマイナス金利。
これは日本銀行の黒田東彦君という総裁が行っている
異次元金融緩和の結果なのですが、多分「歴史に残る愚策」。
金利というのは、ある程度なければ金融業が成立しません。
具体的には現在、銀行は本業で儲けを出せない状態です。
「ようやってるなあ」と思いますよ。
こんなん、いつまでも続けるべきではないでしょう。
さて、不動産価格。都心は当面下がらないでしょうね。
マンションは空家だらけですが、オフィスとホテルは
需給がひっ迫しています。だから土地は値上がり継続中。
すでにマンションデベは買えないレベルに達しています。
オフィスとホテルとマンションを眺めた場合、
需給関係がいちばん緩いのがマンションですね。
中古マンション市場は大量の売り物件を抱えていますが、
目に見えて下がりません。売り側が急いでいないから。
私と提携業者さんも、いくつか物件を専任で
お預かりしていますが、どなたも急いでいません。
中には1年以上もお預かりしている物件があります。
こういう売主さんが主流である限り、下がりません。
しかし、日本経済は世界の激動から孤立していません。
リーマンショックが世界経済を一時的な大不況にしたように。
何か事件があると日本も大きな影響を受けます。
そして、日本という国は都心の不動産以外は
常に供給過多なのです。
だから、異次元金融緩和は黒田氏のインフレという
目論見は外れて、都心不動産だけをバブル化してしまいました。
彼はいずれ日銀総裁を辞めるはずです。最長あと3年半。
金利が上がるのはそれ以降でしょうね。
ただ、マンション市場には常に需給という犀がいます。
需給だけで価格が決まるようになると、下がります。
今の人々は「上がるだろう」という思惑に支配されています。
しかし「下がるだろう」と考える人も増えています。
武蔵小杉のタワマン2棟が浸水被害を受けた後、
私のところに来る質問のほとんどは「いつ下がるのか?」。
つまり、かなり多くの人が「いつかは下がる」と
考えているのではないでしょうか。これは重要です。
実は、私が見ている限り去年の後半から下がっています。
統計データとして出ていないだけの話です。
だって、いくらで取引が成立したかを
多くの不動産屋はレインズに登録しませんから。
すでに「武蔵小杉で売り物が急増中」という
まことしやかなうわさが飛んでいますね。
私的には「おもろいやん」と思っていますが、
本当だとは思いませんね。そんな単純ではありません。
でも3年後にははっきりと見えているはずです。
最近、資産価値レポートの更新をしていて思います。
「高値挑戦」が激減した反面、「弱気な価格政策」が
目立って増えてきました。デベが無理をしなくなったのです。
晴海フラッグがこのバブル最後の仇花になりそうですね。
この相談会を開催して約4年。
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ただし、順番におうかがいしますので、
ちょっと待っていただくかもしれません。
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多少の待ち時間が発生しました。
次回も同じようになるかどうかは分りません。
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