インターで英語に狎れるより大切なこと

この歳まで生きてきて、分かったことがあります。
世の中には、お金では買えないものがあり、
そういったものに限ってお金持ちが欲しがります。
まずは家柄。最近は「親ガチャ」とかいいますが。

自分の氏素性は、基本的にお金では買えません。
あるお金持ちが、しきりと家柄を欲しがっていたのを
わりあい間近で眺めたことがあります。
ちょっと物悲しい感じがしましたね。

知性と教養もお金では買えません。でもお金持ちは
それを欲しがります。これはまあ、ある程度は
努力すれば獲得できます。ただし、短くても20年。
40過ぎのオッサンやオバハンになってからでは・・・

品格と品性。これもお金では買えません。
努力でそれらしく振舞うことはできますが、
わりあいカンタンにバレてしまいます。
そういった光景は、時に滑稽に見えます。

世の中、知性や教養よりも、表面的な学歴を重視します。
あるいは、「英語が話せる」といった語学力。
先ごろNYに行かれた日本一有名な30歳のご夫妻。
新郎は中学からインターに行かれたので
英語がご堪能とか。ただ、NYの司法試験には不合格。

もしかしたら、彼はとんだポンコツの食わせ者かも。
巧言令色鮮し仁、とは論語の中の一節。
私は彼を見るたびにその一節を思い出してしまいます。
彼の履歴には、何も華々しいものはありません。
むしろ挫折と失敗の連続。ただ、英語は話せるようで。

日本人として生まれ、日本人として生きていくのに
彼の母親は彼をインターナショナルスクールに入れました。
それも「親は英語を使えなくてもOK」みたいところ。
それって、お金儲けでやってるだけやん・・・
私から見ると、そうとしか思えませんね。

私は京都大学のそばの古本屋で生まれ育ちました。
店の二階が住まいだったので、お店は遊び場。
30年ほど前に死んだ親父は市井の教養人でした。
店にはしょっちゅう京大や立命、その他さまざまな
大学の先生たちがやってきて、親父と話していました。
中には小学生のガキだった私と仲良くなる先生も。

「ええか、人間は学歴ちゃうよ、学力やで」
というのが口癖だった某先生は英語がご堪能でした。
「せやけどな、何語で喋るかよりも、何を喋るかや」
そんなことをよくおっしゃっていましたね。

単に英語が話せるよりも、何語であれ他人が感心する
話ができる方が大切なのだ、言いたかったのでしょう。
つまり、英語が話せるだけではアメリカ人の
11歳のガキと変わらない能力しかないということ。

もしかして、2021年の日本で最も有名な30歳の新郎は
そういうタイプのお方であるかもしれませんね。
ただ、私は一日本人としてこの推測が外れることを
心の底より希う次第です。それは本当。

江戸時代のやや後期に、船が漂流してロシアに
流れ着いた大黒屋光太夫という人がいます。
彼は船頭で、他に10数人の水夫がいました。
紆余曲折を経て光太夫はモスクワで時の女帝、
エカテリーナに拝謁を許され、帰国を願います。

光太夫の振る舞いは非常に立派であったそうです。
さらに、旅行家のラクスマンも光太夫と出会います。
光太夫は、彼らの基準でいうところの紳士であり
知性と教養のある人格者でした。
そのことが幸いし、光太夫は帰国できるのです。

当たり前ですが、光太夫があらかじめロシア語を
勉強していたわけではありません。
しかし、彼は日本の紳士として振る舞い、
ロシア人たちを感心させてしまいました。
彼には人から敬意を持たれる何かがあったのでしょう

彼は、その当時の日本の町民階級の管理職であり、
武士ではありません。しかし、教養がありました。
きっと読書好きだったのかもしれません。
メンタルもかなりしっかりしていたのでしょう。

人から敬意を持たれる基本は「嘘をつかない」こと。
つまらないことで虚勢を張ったり、大事なことで
嘘をつくと、人は信用されなくなります。
やたらと威張ったり、説教するのも同様です。

かの巧言令色氏は向こうの法律事務所に出した
履歴書でだいぶ自分を盛っていましたね。
母親の元婚約者とのトラブルに対しての説明では
「400万円はもらったもの」と強弁していました。
ご母堂は週刊誌の記者に子育ての説教をしていました。
あの親子は「一卵性」なんて言われたりしています。

まあ、見栄を張ってインターに行かせるご母堂。
その結果が、1億2400万人の日本人を落胆させる
ポンコツ野郎の誕生なのでしょうかね。
そう考えると、ちょっと憂鬱な気分になります。

本日の動画 ↓

2021年12月4日(土)榊淳司の不動産売却相談会

当日は会場に消毒液や空気清浄機を用意し、
私もマスクを着けて対応させていただきます。

この相談会を開催して約6年。
すでに十数物件、総額10億円近い相談物件を
ご希望価格に近い成約で売却できました。
不動産の売却に関して、価格や時期でお悩みの方のご相談を
わたくしが無料で受けさせていただきます。
そして、最善の売却プランをご提案します。
売らなくてもいい物件の売却はお勧めしません。
会場はいつものところです。

開催日時:12月4日(土)13時~17時
開催場所:セトル 2階会議室
(東京都中央区日本橋横山町4−11 「馬喰横山」駅より徒歩1分)

当日土曜日の13時から17時まで、
私が相談会場におりますので、どうぞご自由にお越しください。
とくにご予約などは不要です。
ただし、順番におうかがいしますので、
ちょっと待っていただくかもしれません。
混んだ場合は1組様30分程度とさせていただく場合もございます。
ちなみに、前回(10月)には待ち時間が多少発生しました。
次回も同じようになるかどうかは分りません。

「榊淳司のお奨めマンション速報」

よく「榊さんのお奨めのマンションを教えてください」というお申出をいただきます。お勧めのマンションなど、日々変わります。お知りになりたい方は、ぜひ有料メルマガをご購読ください。約3か月(費用4790円)ですべての資産価値レポートのタイトルを一巡します。それでレポートの価格にして数万円分となります。
購読料 1ヵ月 1,590
※購読料金のお支払いはクレジットカードのみとなります。お申込みは コチラから  次のページの右下「カートに入れる」をクリックしてください。

メルマガ


2021/11/15 20:27 Comments (0)

コメントはまだありません

No comments yet.

RSS feed for comments on this post.


Leave a comment

※こちらへ書き込みいただいたコメントは、承認後全て表示されます。
マンション購入に関する個別相談等こちらへ表示させたくない場合は、
専用フォームからお願いいたします。